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前参議院議員の田村耕太郎氏を電話ゲストに迎えた今回の『中山泰秀のやすトラダムス』(Kiss FM KOBEで毎週日曜24:00-25:00放送)。
自民党・民主党の2大政党を経験した田村氏独自の視点から、議員定数の削減や議員年金問題など、日本の政治が抱えるさまざまな課題について語った。
3食昼寝付きの国会議員は削減すべき?
中山 国会議員の定数削減をめぐる議論が盛んですが、田村さんはどうお考えですか?
田村 私は今ほど多くの議員は必要ないと思います。中山さんもご存じかと思いますが、名ばかりで何もしない人がたくさんいるでしょう。居眠りしたりして。
「議員食堂で3食食べて、じっとしていればお金が貯まる」と発言した議員もいたぐらいですから。
こんな国会議員が使う歳費、それに官僚の無駄遣いや有効活用されていない国有財産も多い。増税で国民に負担を強いたり、必要な社会保障費を削減する前にやるべきことはたくさんあるのではないでしょうか。
中山 ただ、衆議院の選挙制度を改革することなく定数削減だけを実施してしまうと、国会議員の議席の固定化につながると思うのですが。
田村 そうなんですよ。政治家の新規参入を阻むような制度設計になっていますから、古い議員にとって有利なんです。
メディアはそういう事実をもっと国民に分かりやすく伝えるべきだし、同時に国民も、政策として自らに返ってくるわけですから注視すべきだと思います。
地方議員は今も年金を受給している
中山 小泉(純一郎)内閣時代に国会議員の議員年金制度が廃止になりましたが、地方議会はいまだに議員年金制度を続けていますよね。
田村 町議会、市議会、県議会とトリプルで議員年金をもらっている人もいますよね。
私は、ずっと議員年金を無くすべきではないと主張してきました。人から聞いた話ですが、「年金制度が無くなったから議員を辞められない」という高齢の議員がたくさんいるそうです。
こういう人たちに多少お金を払ってでも辞めてもらって、世代交代を促進した方が国のためですよ。
中山 「議員のカネ」と言うと国会議員ばかり取り沙汰されますが、もっと地方議員に対しても厳しい目を向けるべきですよね。
田村 おっしゃる通りです。彼らは基本的に兼職自由ですから、建設会社の社長や社会福祉法人のトップを務める議員もいる。
国会と比べて県議会や市議会は会期が短く、その分を時給換算したらすごく高くなる。例えば大阪だと、年間65日程度しか働かずに1000万円以上の年収でしょ。トータルでしっかり議員のコストを検証すべきでしょうね。
日本の「2大政党制」は2つの不味い料理から1つを選ぶようなもの
中山 現行の2大政党制や、衆議院小選挙区比例代表並立制についてはどうお考えですか?
田村 今の制度は日本にそぐわないと私は思います。もともと社会的、歴史的に見ても、我が国には2大政党が争う対立軸がありません。
米国や英国のように、南北戦争や階級闘争といった歴史的な背景があったわけではなく、日本では「派閥や腐敗を無くす」という名目で政党がつくられたに過ぎないのです。
つまり、自民党と価値観が明確に異なるのではなく、自民党に入党できない「2軍の政治家たち」が集まり、反与党として活動してきたのが民主党です。
例えるなら今の2大政党制は、2つの不味いメニューしかない店で「どちらかの料理を選べ」と言われるようなものです。お互いに全く対立軸がないまま、党首の人気や与党への不満だけを追い風に政策を実行するようなやり方は、国民にとって不幸ですよ。
中山 おっしゃる通りだと思います。「小選挙区比例代表並立制を導入すればクリーンな政治ができる」と言っていたのに、小沢(一郎)民主党元代表の元秘書が逮捕されたり鳩山(由紀夫)元総理の献金問題が明るみに出たりと、余計ひどくなっていますよね。
田村 民主党には党の綱領が無いでしょう。だから、外交方針や国家観の決めようもない。今のままでは候補者にも有権者にとっても酷ですよ。もっと選択肢があるべきだし、新陳代謝も起こった方がいい。
今いる政治家の中で枠組みを変えるのではなく、新たに入ってくる人を増やし、中身を変えてから枠組みを考えることが日本には必要です
高齢化社会に向けて、一人ひとりが当事者意識を持つべし
中山 東京大学の秋入学への移行が波紋を呼んでいます。田村さんもツイッターで発言されていたようですが、どんなご意見をお持ちですか?
田村 世界の基準に合わせるという意味では、導入した方がいいと思います。ただ、入学時期だけを世界に合わせるのではなく、国際競争に勝ち抜くためには英語で授業を行うなど、ほかにも考えるべきことはあると思います。
また、ギャップイヤーの問題で、高校も時期を合わせるべしという議論がありますが、小学校から合わせるべきではないでしょうか。そうでなければ、日本人だけが1年遅れることになる。
これからの日本を考えると、2050年に現在の人口の約4分の1である3500万人が減少し、日本の総人口がおよそ9500万人になるそうです。この3500万人がまるまる生産年齢人口、つまり「稼ぐ」人たちなんです。
高齢者と生産年齢人口の割合は1:1.3となり、1.3人で1人の高齢者を支えなければならない超高齢化社会が、私たちの子どもの時代に到来します。そういう未来から逆算して、私たちは今から取り組まなければなりません。
大切なのは、社会保障と税の一体改革といった目先の課題だけではなく、誰がどういう負担をしてどんな国家を目指すのかをしっかりと示すことです
日本は、人口が増加して経済が活性化する国々に囲まれている。そのことも視野に入れて、もっと大局観のある議論をする必要がある。国際社会で孤立しないためにも、一人ひとりが当事者意識を持つべきですよ。
中山 「国家百年の計」と言いながら、中身が伴っていないのが今の政治です。
しかし、その政治家を選んでいるのは私たち国民自身でもあります。有権者である国民が確かな視点で政治家を選び、日本を良い方向に向けていくことが求められていると思います
中山 泰秀(なかやま・やすひで)氏 前衆議院議員(自由民主党所属)。1970年大阪市北区生まれ。電通勤務を経て政治の道へ入る。2003年衆議院総選挙で初当選、2007〜2008年8月まで外務大臣政務官を務める
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