http://www.asyura2.com/12/senkyo125/msg/647.html
Tweet |
野田政権は早晩行き詰るだろう。何も決めることが出来ず、頓死(豚死?)する可能性も考えられる状況になりつつある。その最大要因は、過去の失敗について反省するどころか教訓にもしていないところにある。私の事務所に掛けてあるカレンダーの今月の標語には『反省とは後悔することではない。新しい生き方への転換である。』と書かれている。
菅前首相の失敗を教訓にせず、『増税一直線』『TPP一直線』の道を歩もうとしている。これが野田首相の「新しい生き方」なのかもしれないが、やはり過去の失敗を反省することから始めるべきであろう。野田政権が追い込まれているのは野田首相本人の責任も大いにあるが菅前首相に因る部分が最も大きい。
@参議院選挙での惨敗による参議院での過半数割れ(衆参でのネジレ現象)
A小沢さんを排除しようとしたことにより生じた党内の不協和音増幅(小沢グループ排除)
B2009年衆議院選マニュフェストの大幅修正や放棄
この三つが、現在の野田政権、民主党の惨状を招いた最大の要因である。
これらは菅前首相や党の前執行部にも大きな責任があることで野田首相には気の毒な部分もある。しかし、だからと言って前政権の失敗を教訓にしないで同じような道を進もうとしている野田首相を擁護できるわけではない。彼もまた、前政権の責任を負うべき一人であるからだ。野田政権のこれまでの道のりは、菅政権と非常に似ている。そして今や菅政権末期とソックリな状況に野田政権が陥っている。
野田・菅政権における官邸周辺や党執行部のメンバーの発言を聞いていると政策が実行出来ないことの最大要因として必ず「衆参のネジレ現象」を取り上げている。しかし、彼らの口から「自分達がネジレ現象を作り出した」ことへの反省の弁はない。(原因は自分達が作り出した。)
これは、単に菅首相の「消費税増税発言」が原因である。参議院選挙では大勝する必要は無かった。現在より数議席多く獲得していれば、その後の国会の風景は大きく違ったものになっていた可能性は高い。彼らもまた当時、消費税増税を支持した一員であり、共同責任を取るべき立場にあることを忘れてはいけない。
では、なぜ同じように消費税増税を掲げた自民党に負けたのか。これらに対する総括もされず、誰も責任をとらず、反省の言葉も聞かれない。そして、その参議院選挙での惨敗の根本要因は菅前首相や、そのの周辺議員らが小沢さんを党の運営から排除したことにある。もし、小沢さんが当時、党の運営に関わっていたら菅首相に「消費税増税発言」をさせてはいなかっただろう。
野田政権も基本的な政策路線は菅政権と変わっていない。「消費税増税路線」「TPP推進路線」であり、官僚に依存した政策路線である。推進しようとする政策は財務省の希望に沿ったものである。「財務省主導内閣」と呼ばれる所以はここにある。そして、彼らが事あるごとに口にするのが「クリーンでオープンな政治」であり「談合政治の否定」であり「国民のため」という言葉である。
ある大臣などは「選挙のためだけに政治をしているのではない」とまで口にする。しかし、悉く彼らの言葉に真実味がなく、言っていることとやっていることに整合性がないことに多くの国民が気づき始めた。世論に迎合し朝礼暮改で発言を変え、小手先の政策を打ち出すことに終始する彼らの手法の危うさと小賢さに国民は気づき始めた。これが政権や民主党が支持率を下げている最大の要因である。
「TPP」にしても、今回の「社会保障と税の一体改革」にしても、肝心な中身の公表に関してはオープンどころか隠蔽しているとさえ思われる。自分達に都合の悪いことは一切表に出さないという体質も露になった。一部の政治家だけによる独善的な党運営と3党協議に代表される党内の議論を無視した「野党案丸呑みの談合政治」を推し進め、言うことを聞かない議員は排除するという独裁的な政治手法などが党内融和を阻み挙党一致を阻害している最大の要因になっていることを彼らは自覚しようともしていない。
一部の議員には「政治と金」の問題も出てきているが、仲間に対しては「説明責任」を問おうともしない。現在の民主党の最大の問題点は「消費税増税」でも「TPP」の問題でもない。政権に就いたことで、それ以前の「国民が思い描いていた民主党のイメージ」と「現実の民主党の姿」とのギャップがあまりにも大きいことに多くの国民が気づき、失望したことにある。
いまさら何を言い出そうが信用できない、信頼できないと国民が感じ始めたことが民主党が混迷しはじめた最大の原因であり、支持率が下がり続ける最大の要因である。菅・野田政権が進めようとしてきた政策(復興、原発事故の対応も含む)は「あんこが入っていない最中」のようなもので中身がない。中身がないから細かく説明できない。うまく説明できないから口先でごまかそうとする。
中身が無いから人によって言うことが違う。口先でごまかそうとするから次から次へと新たな矛盾が発生する。小手先で対応しようとするから政策に整合性が無くなる。全てにおいて、これの繰り返しである。ネットでの批判などを分析すると多くの国民は政策も重視しているが、それ以上に議員本人の人格や人柄などをより重視する傾向にあることがわかる。国民は彼らが思っている以上に賢く、議員本人の人格や品性、正義感などを含めた人間性をベースにして個々の発言や政策を判断している。
いくらマスコミ受けする発言をしても、実力のない人間性に問題のある議員の発言は信用されなくなっている。政治家は、このことを真摯に受け止めないと思わぬしっぺ返しを喰らうことになるだろう。同様なことは自民党や公明党にも言える。自民党や公明党の政策は「腐ったあんこが入った最中」のようなものである。腐っているにも関わらず思い切って捨てることが出来ず「新しいあんこが入った最中」を売り出すことが出来ないでいる。
国民もそのことに薄々気づき始めており「違う種類のあんこが入った新発売の最中」が食べたいと思い始めている。新商品が開発できない自民党や公明党は「腐ったあんこが入った最中」を売って、後でクレームをつけられる可能性が高い。冒頭の標語を少し言い換えてみた。「反省をしないで新しい生き方への転換は出来ない」と・・・。
http://haru55.blogspot.com/2012/02/blog-post.html
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK125掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。