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平和ボケの産物の大友涼介です。
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橋下徹大阪市長〜史上最大の「第25次西成暴動」発火寸前 週刊ポスト2012/02/10号
「あいりん地区浄化作戦」「新旧住民戦争」が火種に・・・
日雇い労働者の街「あいりん地区」を抱える大阪市西成区。その区役所では今、区民からの問い合わせが殺到している。理由は、橋下徹大阪市長がぶち上げた「西成特区構想」。それは単なる不満の声にとどまらず、血生臭い暴動へ発展する危険性を秘めている。
■「新旧住民戦争」
橋下氏は1月18日、大阪府外から「あいりん地区」周辺に転入してくる子育て世代を対象に、市民税や固定資産税を一定期間免除などの優遇措置を打ち出した。
当初の区長兼任プランは、法律上無理だと判断して撤回したが「西成区が変われば大阪が変わる」「西成区をえこひいきする」と公言する橋下氏は、区政運営に直接関与する”直轄方式”を表明。区民を対象にした私立小中学校の授業料補助、市職員や警察官の重点配備による治安改善など、西成改革のためのアイデアを次々と語っている。
橋下氏の”えこひいき”には理由がある。
人口約12万人の西成区は数々の不名誉な市内ワースト記録を持つ。生活保護受給者は約2万8千人、受給率は約24%、ゴミの不法投棄量なんと市内の4割を占め、結核罹患率も断トツだ。
ところが、この状況を変えようとする政策に、なぜか住民たちから不満の声が上がっている。
日雇い仕事にあぶれた人や、生活保護の申請に訪れる人でごった返す区役所では、怒鳴り声が飛び交う。
「なんで新しく来た人だけ税金安なるの?ウチの子も学費タダやないと承知でけへん。えこひいきはようないし、そんなことしたら橋下人気もそれまでやで!」(主婦)
商店街の店主が語る。
「西成特区も結構やが、それやったらワシらも減税して欲しいわ。西成区として迷惑がかかっとるのは、商売しよるワシらやで」
これには区役所の職員も閉口気味だ。
「正直頭が痛いですわ。橋本市長は現場にはまったく打診のないまま、すべてマスコミを通じて発表してしまう。それでいて区役所には抗議や問い合わせが殺到でっしゃろ。電話ならまだしも、西成には時間を持て余した人がたくさんおるから、何かあったら直接窓口に来はるんです。ウチの区は特に、手当てや補償とかにはものすごい敏感。それで説明に時間が掛かる。通常の業務ができませんわ」
橋下氏が西成地区にこだわる狙いは「大阪都構想」の実現と見られている。現在の市内24区を8〜9の「特別区」に再編、西成区は隣接する阿倍野区や浪速区などとの合併・統合が検討されている。
「今の西成区のままでは周辺区の住民が合併に不満を示すのは確実で、そうなれば都構想も進まない。橋下氏が直接指揮して西成区のイメージを変えたうえで合併をするつもりでしょう。そのためにはあいりん地区へメスを入れざるを得ない」(市議の一人)
あいりん地区で働く日雇い労働者の中年男性が呟く。「結局、橋下さんは我々を西成から締め出したいんかなァ・・・」
■「あいりん地区は最後の希望」
「あいりん地区」は、JR環状線「新今宮駅」南側に位置する約1キロ四方のドヤ街である。地元では古くからの呼称、釜ケ崎と呼ぶ人も多い。
元々、労働者の街ではあったが、1970年の大阪万博前後を中心に、全国から労働者が集まり、そのまま定着した。周囲には簡易宿泊所が乱立し、住民票などがなくても口座の作成ができる貯蓄組合ができるなど”日雇い労働者の街”となった。
その一方で、覚醒剤の売買や犯罪者の潜伏先になるなど、犯罪の温床となってきたことも事実だ。英国人殺害容疑で指名手配されて全国を逃亡していた市橋達也被告が、一時潜伏していたことでも知られている。
現地を歩くと、真冬にもかかわらず、上半身裸でワンカップ酒を飲み歩く男性や、路上で昼寝をしている男性、そして片方だけのスリッパを10円で売る露天商などが、道路のあちこちで店を出している光景に出くわす。公園には日雇い労働者らしき中年男性が大勢座っている。
ただ、「これでも治安は回復した方だ」と語るのは、西成選出の大阪市議・尾上康雄氏だ。
「ドヤ街には監視カメラを設置し、治安の改善に取り組んできました。今では通天閣などの観光地に近い利便性と、値段の安さから簡易宿泊所に泊まってくれる外国人旅行者も増えており、世間でいわれるほど恐ろしい街ではありません。橋下市長が『あいりん地区』を『特区』と力説すればするほど、マイナスイメージが拡大すると住民は懸念しています」
橋本市長は、大阪市の組織再編で余剰の出る環境局などの現業職員や警察官の西成区への重点配備、さらに露店や簡易宿泊所の規制など、”西成ルール”をつくると訴えている。
だが、あいりん地区に橋下氏がメスを入れることで混乱が生じると懸念する地元住民は少なくない。
同地区で労働者の相談や支援活動を行う宗教団体関係者は、複雑な表情を浮かべている。
「あいりん地区は物価が安く、生活保護の審査も甘かったために、派遣切りやリストラで行き場を失った労働者の”一時避難所”になっている。一日働けば、10日間の宿泊代や食費にもなる。単なるホームレスではなく、働き自立するホームレスが集まることで、安心して暮らす場所なのです。”西成ルール”でホームレスタウンを浄化し、大阪のイメージを一新させる狙いでしょうが、そんなことをすれば、労働者から反発を招くことになる」
かつて東京都では、青島幸男知事時代の96年に、新宿駅西口地下道の「動く歩道」を建設するため、そこで寝起きしていたホームレスを強制排除した。すると大規模な反対運動が起き、警官隊が出動する騒ぎに発展した。
近年では、あいりん地区に暮らす約3万人ともいわれる日雇い労働者も、平均年齢60歳代と高齢化している。不況による仕事不足が深刻化する中で、ここから追い出される事態になれば、行き場を完全に失う住民も多いという。
そんな住民たちが居場所を奪われるとどうなるか。労働者の一人は、嗄れ声で語った。
「ワシらにはもう失うものはない。あいりん地区が最後の希望だ。死活問題には実力行使しかないやろ」
■西成暴動と反橋下勢力の親和性
現地で日雇い労働者たちの声を聞くと、橋下氏に対する不満の声も多い。
「橋下さんが大阪府知事時代、府に55歳以上の日雇い労働者による清掃事業の拡大を求めたが、財政難を理由に応じてもらえなかった。橋下さんは『弁護士時代から西成区のことはよく知っている』というが、ホンマにどれだけわかってくれとるんかな。
新住民があいりん地区周辺に来れば、”治安をどうにかしろ”と言い出すに決まっとる。警察を増員するんやて?そうなれば”寝た子”を起こすことになるで」
「寝た子」とは、西成地区で起こる暴動のことだ。
暴動の歴史は古く、1961年の「第1次暴動」以来、これまで24回発生している。08年には、労働者の一人が西成署に連行されて暴行を受けたと主張したことをきっかけに、労働者や野次馬の若者が6日間にわたって西成署を取り囲んだ。空き缶や自転車のサドルが飛び交い、機動隊に労働者のリヤカーが突撃する場面もあった。
これ以外にも、飲食店の代金をめぐるトラブルや、「新装開店したパチンコ店の機械が故障して閉店した」という不満で暴動に発展した例もあるとされ、ほんの些細なことで住民が暴徒化する危険性を孕んでいる。
しかも、この暴動は必ずしも自然発生的なものではない。ある日雇い労働者はこう明かす。
「地区内は労働者支援団体がいくつもあり、中には支援の一環で警察署や行政への抗議活動を請け負って我々の思いを代弁してくれてきた組織がある。不満が鬱積しているので、デモに同調する労働者が増えて、あっという間に暴動に発展するでしょうね」
前述した新宿のホームレス強制排除の際には、西成区や東京・山谷などから駆けつけた支援者組織が、ホームレスとともにバリケードを築き、生卵や花火を投げつけるなど、警官隊とバトルを繰り広げた。
「今回も橋下氏が力ずくで労働者を排除しようものなら黙っていられないと、全国の労働者やホームレスの支援組織は注目して見守っています。そうした仲間には、橋下氏の『日の丸・君が代条例』に反対するなど、橋下氏と主義・信条が相容れない者が多い。橋下市政をなんとかして潰したいと考えている」(支援組織のメンバー)
一般の日雇い労働者に生活の困窮と「あいりん地区図浄化作戦」に対する不満が渦巻く中で、そうした組織の反橋下志向が結び付けば、過去に例を見ない大規模な「第25次西成暴動」に発展する可能性は日増しに高まっている。
ただ、橋下氏もそれを恐れて西成直轄プランを取り下げることはしないだろう。「暴動が起こるのが面倒で、あいりん地区の整備が遅れてきたことは否めない」(市職員の一人)
西成特区計画が吉と出るか凶と出るか、戦々恐々の日々は続く。
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