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石原慎太郎と云う政治家は三つの顔を持つ タカ派政治家・利権政治家・作家の感性
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2012年01月29日 世相を斬る あいば達也
最近最も旬な政局よもやま話は「石原新党」である。ただ常識的に考えて、相当無理やりに素材の異なる物質を接着しようと云う試みを、国士・亀井静香が奮戦している訳だが、土台クズ鉄と木片を接着させる事には無理がある。筆者は最終的に、胡散霧消する新党話だと解釈している。しかし、まもなく80歳になろうと云う石原慎太郎を担ぎ出さざるを得ない日本の政治とは如何なるものなのか、寒々しい気持ちにさせられる。しかし、老いても救国の要にと担ぎ出される石原をもう少し知っておく必要はあるのだろう。
石原慎太郎と云う人物を分析する事は非常に難しい。はじめからこの様な書き出しでは、到底最後まで読んで貰えぬコラムになりそうだ。何故このように正直な感想を書いてしまうかと云うと、石原慎太郎が多彩なタレント性の持ち主だと云うことに行き着く。故に、凄い人物かと云うと、評価がそこにおさまる人物でもない、此処が難しい。
見出しでは三つの顔にしたが、実際は七つ八つの顔がありそうだ。筆者の好みから行くと、石原裕次郎以上に美男子であったし、若い時分の慎太郎の顔には知的凄味があった。或る意味で、日本帝国主義をつくり直す人物のようなカリスマを有していた。ただ彼はあまりにも多くの己の中から湧き上がるタレントの求めるままに、一つのカテゴリーに落ち着いていられないジレンマを抱えていたと推測出来る。一つ一つのタレントを一定レベルまで引き上げ、世間に伍すだけの業績は残すのだが、所謂「深耕」の面で、自らの才能が足を引っ張っている人物と云うことになる。
つまり、俗的に表現するとレベルの高い「器用貧乏」なのである。作家としては「太陽の季節」で芥川賞を受賞したが、その後作家として文学性に優れた作品は残念ながら発表するに至っていない。逆に政治経済分野の『「NO」と言える日本 -新日米関係の方策-』(盛田昭夫との共著)に彼の真骨頂が見いだせる。「弟」は売れたようだが芸能本の域を出ていない。ハッキリ言えば、文学者として軽かったと云うことだ。ただ、政治家になっても、作家としての感性が消える筈もないので、時折政治行政の場で、文学や哲学の感覚経路が言葉となり、物議を醸すのである。
石原の問題発言を拾ってみる。(筆者:これらの言葉は政治家ではなく、作家石原慎太郎が色濃く出ていると思われる。その為に、物議を醸している傾向は否めない。哲学や文学・社会学では差別用語等々に布を被せていては、真実に行きつかないジレンマがあるだけに、彼の作家の感性発言が真実を言い当てている場合もある)
*「日の丸は好きだけれど、君が代って歌は嫌いなんだ、個人的には。歌詞だってあれは一種の滅私奉公みたいな内容だ。新しい国歌を作ったらいいじゃないか。好きな方、歌いやいいんだよ。」
*重度知的・身体障害者療育施設を視察した後、記者会見で「ああいう人ってのは人格あるのかね。ショックを受けた。ぼくは結論を出していない。みなさんどう思うかなと思って。 絶対よくならない、自分がだれだか分からない、人間として生まれてきたけれどああいう障害で、ああいう状態になって」と発言、次いで「おそらく西洋人なんか切り捨てちゃうんじゃないかと思う。そこは宗教観の違いだと思う。ああいう問題って安楽死につながるんじゃないかという気がする」
*陸自記念式典において「不法入国した多くの三国人、外国人が凶悪な犯罪を繰り返しており、大きな災害が起きた時には騒擾 (そうじょう)すら想定される」と発言。
*首都大学東京の支援組織設立総会で「フランス語は数を勘定できない言葉だから国際語として失格しているのも、むべなるかなという気がする」
*「ニートなんて格好いいように聞こえるけど、みっともない。無気力・無能力な人間のことです」今、 ニートなんて、ふざけたやつがほとんどだよ。」「フリーターとかニートとか、何か気のきいた外国語使っているけどね、私にいわせりゃ穀つぶしだ、こんなものは」
*「山谷に行けば1泊200円、300円で泊まれる宿がいっぱいあるのに、ファッションみたいな形で1泊 1500円払いながら『オレは大変だ』なんて言うのはねえ」と述べ、彼らが苦境に陥っているとするのはマスコミの偏向だ谷に行けば1泊200円、300円で泊まれる宿がいっぱいあるのに、ファッションみたいな形で1泊 1500円払いながら『オレは大変だ』なんて言うのはねえ」と述べ、彼らが苦境に陥っているとするのはマスコミの偏向だ(後に金額は訂正した)
*東日本大震災に関して、「アメリカのアイデンティティーは自由。 フランスは自由と博愛と平等。日本はそんなものはない。日本人のアイデンティティーは我欲。物欲、金銭欲。この津波を うまく利用して我欲を1回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だと思う」
*「女性が生殖能力を失っても生きているってのは無駄で罪です」 「男は80、90歳でも生殖能力があるけれど、女は閉経してしまったら子供を生む能力はない。そんな人間が、きんさん・ぎんさんの年まで生きてるってのは、地球にとって非常に悪しき弊害」「文明がもたらしたもっとも悪しき有害なものはババァ」と 識者の話を引用する形で発言をし、裁判に発展したが、最高裁で石原側の勝訴が確定している。
*「ヒトラーになりたいね、なれたら」太平洋戦争を引き合いに出して「同胞の痛みを分かち合うことで初めて連帯感ができてくる」「戦争の時はみんな自分を抑え、こらえた。戦には敗れたが、あの時の日本人の連帯感は美しい」という考え方を示した
まぁもっと拾いだせば切りがないくらい面白い人だ。小沢一郎などと違い、言うこともヤル事も、結構しれっとした顔で方向転換する器用貧乏独特の変わり身の術も持っている。どうも政治家は棟方志功のような不器用な方が、大成するようだし、信頼感もありそうだ。次回は石原の政治的ポジションを眺めてみようと思う。石原慎太郎という男、一回のコラムでは書き切れない。(笑)
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