http://www.asyura2.com/12/senkyo125/msg/447.html
Tweet |
施政方針演説で始まった「税と社会保障の一体改革」が、早くもボロを現した。27日の毎日新聞は、「各党代表質問で、民主、自民両党はともに新しい年金制度を中心とする社会保障制度の全体像を明示するよう求めた。首相は『さらに検討を深める』と答えたものの、具体像は示せなかった。消費増税を社会保障制度維持のためとアピールしてきたにもかかわらず、肝心の内容はあいまいなまま『税と社会保障の一体改革』が名ばかりだったことを露呈した」と報じている。
新聞によると、代表質問が終わった後に、輿石幹事長、前原政調会長、長妻元厚労相など党幹部が急遽集まって、早期に社会保障の全体像を示す必要があるとの考えを、改めて示したそうだ。国民を馬鹿にするのもいい加減しろと言いたい。そんなに簡単に全体像が示せるのか。そもそも「税と社会保障の一体改革」は、国民の合意を得ることから始めるべきもので、半年やそこらで促成栽培するものではないだろう。
産経新聞によると、岡田克也副総理は25日、内閣記者会とのインタビューで、消費税増税について「現行の年金制度でも将来的に(税率10%より)上がる」と述べた上で、公的年金一元化と最低保障年金を創設する年金制度の抜本改革にも意欲を示したとある。これからも分るように、「税と社会保障の一体改革」を騙(かた)った消費税増税であったことが、代表質問で明らかになったに過ぎない。
小泉似非構造改革でも「三位一体改革」という怪しげなものがあった。野田首相と財務官僚は、「一体改革」と言えば、錦の御旗になるとでも思ったのだろう。だが、ネット社会の進化発達で、そのような言葉による誤魔化しは効かなくなった。だから自民党の谷垣総裁も、ネットの動画から得た野田発言を基に、民主党の公約破りを責めたのだろう。だが、この代表質問は逆に、改めて自民党の駄目さ加減を示した。
ネットで消費税増税に反対しているのは、経済不況の今、消費税増税の時機ではないということと、今一つは消費税増税前にするべきことがあるという2点である。ネット動画で、野田発言が取り上げられ批判されている理由は、シロアリ退治を忘れ、消費税増税を言うからだ。つまり、先ずはシロアリ退治を主とした歳出削減をすべきだと言うことである。処が、谷垣氏は何か勘違いし、ピンボケ質問をした。
毎日新聞によると谷垣氏は、「税と社会保障の一体改革をめぐる民主党内のゴタゴタを収めるために妥協を重ねた結果、財政健全化目標の達成まで譲った政治責任は厳しく問われる。財政健全化を危うくする手法にはあきれてものが言えない。歳出削減の内容を具体的に示し、実行を国民に約束すべきだ」と述べた。マニフェスト違反を責めるのはいい。だが、財政を悪化させた自民党の政治責任をどう考えているのだ。
長年にわたりシロアリの巣作りに手を貸し、そこから甘い「密」を吸い上げていたのは、他ならぬ自民党だ。自民党は野に下ってから2年余。その間にシロアリに関しての反省があれば、「歳出削減の具体的な内容を示せ」ではないだろう。予算審議を通して「シロアリ退治・歳出削減を求める」だろう。それでこそ責任ある野党である。
今の経済状況で消費税を増税すれば、デフレが一層深刻化するのは明らかだ。たとえ自民党が消費税率10%を掲げているので、消費税増税に反対できないとしても、自民党が政策集団であれば、消費税増税の時機と財政再建への道筋について、正々堂々と経済論争をすべきである。処が、揚げ足を取るような「社会保障制度の全体像」を明らかにせよとしか言えない。
これでは、自民党も増税だけで財政再建をしようとしている。そうとしか考えられない。これが自民党の限界なのであろう。世論調査で民主党の支持率が低下しても、一向に自民党の支持率が上がらない。その理由は、この代表質問でも明らかなように、政策論争ができない上に、増税しか考えない政党だからである。
予算委員会では、予算審議をそっち除けにして、またぞろ個々の大臣の揚げ足をとるような質疑をする。それが今から予想される。多くの人が民主党も自民党も否定するのが肯ける。そんな代表質問と首相の答弁であった。
http://www.olivenews.net/news_30/newsdisp.php?m=0&i=12
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK125掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。