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公務員給与7・8%削減のカラクリ
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2012/1/27 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
これは国民騙しのペテンだ 役人の懐は痛まない
◆「消費税10%」の毛バリ
国家公務員の給与削減で、民主、自民、公明の3党がほぼ“合意”した。これでドジョウ首相が、さらに消費税アップで突っ走るのは間違いない。国家公務員の給与削減は、消費税アップの“前提条件”のようになっているからだ。実際、国家公務員の給与を削ったら、世論も「公務員が身を削ったなら、消費税10%も仕方ないか」と軟化する可能性が高い。
しかし「給与削減法案」を成立させれば、「消費税アップ」が許されるなんて、とんでもない話だ。給与を7・8%ダウンさせる「給与削減法案」には、国民が気づいていないカラクリがあるからだ。政治評論家の本澤二郎氏が言う。
「大手メディアは、まるで〈給与削減法案〉と〈消費税アップ〉が、リンクしているかのように報じていますが、ミスリードもいいところです。給与削減法案と消費税アップは関係ない。もともと〈給与削減法案〉は、10兆円の復興財源を確保するために、昨年6月、国会に提出されたものです。国民に復興増税を強いるなら、国家公務員も身を削るべきだ、という理由だった。昨年の夏前に成立させるはずだった。ところが、ズルズルと成立を遅らせ、いつの間にか、消費税を10%にするための“交換条件”のように話がスリ替わってしまった。こんなバカな話はありませんよ」
しかも、「給与削減法案」が成立しても、国家公務員はほとんど懐が痛まない。給与を7・8%削減するのは、2014年3月31日まで、と期間が限定されているからだ。つまり、たとえ今年3月に法案が成立しても、給与をカットされるのは2年間だけ。法案成立が遅れれば遅れるほど、削減期間も短くなる仕組みだ。いずれにしろ2年後には、また全額給与が支給される。恒久的に減らされるわけじゃないのだ。国民は消費税10%を一生負担させられるのに、国家公務員は最長でも2年間だけの給与カットなんて、どう考えても釣り合わない。削減額にもマヤカシがある。
「大新聞テレビは、平均7・8%、年間2900億円削減されると大ざっぱに報じているから、多くの国民は、霞が関の官僚の給与が2900億円削減されると信じているはずです。しかし、2900億円は、国家公務員27万人と自衛官23万人の削減額の合計です。官僚の給与削減など微々たるものです」(政界関係者)
大マスコミは、「給与削減法案」が成立すれば、国家公務員は身を削った、次は消費税アップだ、というムードをつくろうとしているが、国民は絶対に騙(だま)されてはダメだ。
「給与削減法案」は、消費税アップがあろうがなかろうが、成立させると決まっていたものだ。いままで成立を遅らせていたほうがおかしい。
もともと民主党は、国家公務員の人件費2割カットを公約していたはず。ペテンの「給与削減法案」成立で終わらせようなんて国民は許さない。
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