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消費増税後も国債増 15年度45兆円 財務省試算、社会保障など圧迫
財務省が2012年度予算案をもとに15年度までの歳出と歳入の見通しを推計した「後年度影響試算」が26日、明らかになった。政府方針に沿って政策経費を抑えた上で、15年10月まで段階的に消費税率を10%に引き上げても、15年度の新規国債発行額は現状の水準を超え45.4兆円に達する見通しだ。
試算は国会での12年度予算案の審議入りに合わせて公表する。内閣府が24日に発表した経済財政の中長期試算とは異なり、試算は国の一般会計のみを対象にしている。
今回の試算は名目経済成長率を1%台半ばに置いたうえで、歳出削減と消費増税の双方で政府方針を織り込んで算出した。歳出では、政府の中期財政フレームに沿って12、13年度の政策経費を68.4兆円に抑えることを想定。歳入では消費税率を14年4月に8%、15年10月に10%に引き上げると仮定した。
これに伴い、12年度に42.3兆円となっている税収は、15年度に52.8兆円に達する見通し。消費増税による税収と経済成長により10.5兆円の増加となる。一方、歳入不足を埋める15年度の新規国債発行額は45.4兆円に達し、12年度の44.2兆円からわずかに増える。政府が現状の財政再建目標の一つとしている「新規国債発行44兆円以下」は守れない計算だ。
税収が増えるのに新規国債の発行も増える理由は、12年度から15年度にかけて歳出が11.1兆円増と、税収以上に増えるためだ。社会保障や地方交付税、公共事業などの「政策経費」は12年度の68.4兆円から15年度には73.9兆円まで拡大する見通し。基礎年金の国庫負担を2分の1に引き上げる財源が計上されるほか、社会保障・税の一体改革に伴う2.7兆円の社会保障費の拡充分も加わる。
国債の償還や利払い費を含む国債費も12年度の21.9兆円から27.5兆円に膨らむ。税収で政策経費が賄えているかどうかをみる基礎的財政収支の赤字幅は、12年度の22.3兆円から15年度の18.2兆円まで縮むが、国債費が増えることで、新規国債発行額を抑制できない構図となっている。
政策経費は全体の4割強を社会保障関係費が占めている。政府は社会保障の充実を大前提に一体改革を進めているが、医療や介護の効率化や歳出削減に切り込まなければ、財政健全化が難しい現状が浮き彫りになった。
[日経新聞1月27日朝刊P.5]
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