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国際連合憲章に基づき成立した国際連合を止揚して、地球共和国を創る必要があると言うこと。
絶対的な地球(世界)の平和を実現するための、政治形態のシナリオは簡単にして明瞭である。
1.イデオロギーに関係のない法令、例えば道路交通法などは、出来る限り地球共通の同一のものに統合する。「条約に基づく自動車の国際運転免許証」の使用が増加している今日、運転は条件反射的な操作を伴うので、道路交通法(歩行者の通行方法・車両及び路面電車の交通方法・道路標識等)が各国間で異なっていては、危なくて自動車の運転ができない。因みに、航空法については、国際民間航空条約に基づいて、各国間の斉一が図られている。
2.地球共通の通貨を制定流通させる。これにより、為替相場変動に起因する経済取引きに係る無駄を無くす事が出来る他、価格の比較が容易になることにより競争が刺激され経済が活性化する。
3.地球上の言語学者の叡智を結集して、学習の容易な合理的な地球共通語を創って、地球共通の外国語として、各国の子供に母国語の学習と並行して、義務教育の一環として習得させる。これによって、短期間のうちに民族間の言語の障壁がなくなり、民族間の意志の疎通がなめらかになる。
4.国境を廃止する。今日の国家主権の及ぶ領土の境界を示す国境を廃止して、例えば都道府県のような地方の特色を残した行政上の区分とする。勿論地方自治の精神は、充分に尊重されなくてはならない。国が無くなれば国を守る軍事力は不要であるから、国と国との間の戦争そのものが完全に無くなる。その後は地球単位の警察力により地球の治安を維持する。この様な地球単位の民主主義国家つまり地球共和国を設立する。
以上は地球(世界)各国の有識者の誰もが一度は考えたシナリオと思料されるところである。
ところで、地球(世界)の現実は、未だに一国のまとまりさえままならずに、戦争・テロがそのあとを絶たない有り様である。地球(世界)各国の有識者の誰もが上記のシナリオと現実とのあまりの乖離に、理想論は絶対に実現不可能であると認識せざるを得ないのも当然の事である。
如かし乍ら、吾人は今日前途に一筋の光明を見出す事が出来た。それは「ユーロ」計画が現実化した事である。「ユーロ」という壮大な青写真を見た当初は、欧州の有識者の大半がその実現を危惧したに違いない。しかし乍ら、欧州の長い歴史や社会体制、経済力、言語文化の違いを乗り越えて、血の滲むような産みの苦しみをの経たのちに、遂に長い間の「夢物語」が実現した。欧州連合(EU)加盟の15カ国のうち英国などを除く11カ国が1999年1月1日から、一体化された単一通貨「ユーロ」を導入した。
更に、2004年5月1日、ポーランドなど中・東欧を中心とする10カ国が新たに加盟し、25カ国体制が発足した。米国に匹敵する政治・経済的基盤を持つ「大欧州」として新たなスタートを切ることとなった。世界平和への前進とも見る事が出来て、悦ばしい限りである。
軍隊や領土と同じように、通貨は国家主権の象徴の一つである。その共通化という実験が成功すれば、経済だけでなく政治統合の展望が開けてくる。我々はここに地球単位の民主政治の萌芽を見出した事になる。更に、「ユーロ」は政治や経済だけではなく、言語・文化・歴史・生活習慣が違う国々が共生する為の壮大な実験でもある。
如かして、議会中心の民主政治を理想的に運用して行く根本は、地球上の民族の政治的自覚を高め、責任ある選挙によって議会の内容の向上をはかり、正しい輿論をもって議会政治を督励・鞭撻・制御して行くほかにはない。例えば、今日の日本の選挙事情に仮託して、具体的に述べると、選挙で世話になる支持者に「口利き」という形で便宜を図る政治家と、私的な事まで政治家を利用しょうとする支持者との、もたれ会いの構図を払拭する必要がある。国民の質が高くなければ、政治家の質も向上しない。権威に寄り掛かろうとする有権者の意識の改革が強く望まれる所以である。
因みに、近年日本に於いては、特に20歳代の投票率の顕著な低下が見受けられるので、選挙の二面性について付言する。選挙人は、一面において選挙を通して、国政についての自己の意思を主張する機会を与えられると同時に、他面において選挙人団という機関を構成して、公務員の選定という公務に参加するものである。前者の意味では参政の権利を持ち、後者の意味では公務執行の義務を持つから、選挙には権利と義務の二面性がある。よって、選挙権を放棄する事は、民主政治の危機を招来するのみならず、法的には「公務執行の義務」の不履行になる事を、棄権者は改めて認識する必要がある。
更に付言すると、自分の意に副う候補者が居ない場合には、少しでもそれに近い候補者に投票する必要がある。投票率が75%を上回れば、必ずや日本の政治が活性化して、地球規模の民主化運動への進展を期待する事が出来る。真の民主主義国家を樹立して、その恵沢を確保する為には、憲法12条にも謳われているように、国民の不断の努力が必要である。棄権は亡国を意味する。
「世界から尊敬されるような真の民主主義国家・日本」は座して得られるものではない。祖国日本を愛する国民の、迸る情熱と命懸けの努力、があってこそ樹立出来るものであるという真理に、国民は目覚めなくてはいけない。日本国民の政治的な自覚・成長が強く求められる所以である。因みに日本における過去の投票率の推移から見て、今日の任意投票制の下では77%が限界であり、80%以上を期待するためには、正当な理由なくして棄権する者を処罰する、強制投票制を執る必要があるものと思料される。なお、現在の小選挙区制は2大政党樹立に向いているが、政治の腐敗を是正して日本の民主化の基盤を固めるためには、2大政党樹立は歓迎されるべきものである。
ここに、南北問題について触れておく事にする。南北問題とは、日本、北米、西欧の少数の豊かな諸国(北、富裕国)と、多数の貧困な諸国(南、発展途上国)との関係に関する諸問題の総称である。北と南は国民1人当たりの国民総生産(GNP)の額で区別される。今日、全世界の総生産の81%を北の9億人が享受し、残りの19%を南の48億人が分かち合っている。特に世界人口の半分以上を占める低所得国は、世界の総生産のわずか5.4%、1人当たりの国民総生産は490ドルに過ぎない。北、富裕国の1人当たりの国民総生産は25,870ドルである。発展途上国の極度の貧困は、植民地体制清算の諸問題の一つでもあるので、世界連帯の立場で解決するべき問題である。上述の国境廃止の理想論は、南北問題の全面的な解決なくしては実現不可能である事は論を俟たない。
世界が一つの共同体であるという認識に基づいて、環境・人口・食糧・エネルギー問題等を解決しようとするグローバリズムの台頭は、人類の未来に希望を与えるものであり、今日、中国が人口制限に真摯に取り組んでいる姿勢は、その一面を示すものと評価する事が出来る。
従って、地球上に究極の平和を招来する為の理想社会である、地球共和国設立への道程は、未だ遥かに遠く険しいものでは有るが、今こそ地球上の民族の英知をしぼり、21世紀の地球を、戦争のない宇宙の楽土に変えなくてはならない。21世紀型の平和憲法を戴く日本国民は、地球平和達成の為の先達として、政府国民一丸となって積極的に先ずは現在の国際連合に働きかけ、安全保障理事会の常任理事国となり、その後は日本が国際連合を主導し且つ牽引して、国際連合内部に介在する大国の恣意の抑制の必要性等の矛盾を止揚して、地球単位の議会中心の民主政治を行うための、議会共和制に基づく地球共和国憲法を成立させ、以って地球共和国設立の夢を開花させるべき責務がある事を忘れてはならない。
さて、人類が英知を駆使することに因って、核兵器を使用しての戦争を回避出来て、且つ地球の環境破壊等の問題も解決されたと仮定した場合、歴史的な極めて長期的なスパンの上に立って、人類の将来を展望予測すると、
1.インターネットを始めとした情報伝達技術の著しい進歩によって、あらゆる面における国境の壁が取り払われることになる。今日の国境は地方自治の特性を生かした、例えば都道府県と言った行政上の区分として残るに過ぎない。
2.人類の知的水準が、全般的に見て向上するので、いわゆる後進国の国民の犠牲の上に先進国の国民が繁栄するといった図式は全く通用しなくなる。
3.ルソー(1712〜78)が社会契約論で述べているように、有史以来18世紀までの間は、君主制はその必要性を維持出来たと思料されるが、19世紀にはその役目を終えたと考えざるをえない。如かして、前時代的な国家形態としての君主制は、今日では一部の国を除いてはシンボルとしての役割しか果していないが、将来的には好むと好まざるとに拘わらず、消滅の運命をたどらざるを得ないことを、吾人は認識するべきである。
4.将来的には、人類の血は混ざり合い融合して、全て「地球人」として単一化される。その後は「地球人」と「地球外の高度知的生命体」との交流に移行する。
ここに、国家の組織形態・統治形態としての君主制を認めると言う事は、「人間は生れながらにして、その身分には上下がある。」と言う事を肯定する事になり、その事は取りも直さず、人種の差別、身分の差別、職業の貴賎、等の非人道的な差別概念を生み出す制度を容認する事になる。「人の上に人なく、人の下に人なし。」とする民主政治の平等主義は、本来君主制とはなじまないものである事を、吾人は認識する必要がある。地球上から非人道的な差別概念を完全に払拭する為には、君主制の廃絶は必須不可欠の要件である。
例えば、米国の白人優越主義の秘密結社クー・クラックス・クラン(KKK)の活動に見られるように、一部の白色人種の心の中に、今日でも強く根付いている有色人種に対する差別概念を払拭する為には、英国や日本等に残滓として未だに現存する君主制を地球上から廃絶させる必要がある。日本に於ける同和問題の抜本的な解決も、天皇制の廃止無くしては有り得ないと言う事である。
誤解を招かない様に付言すると、飽くまで思想家としての立場で、国民主権主義を謳った日本国憲法1条の立法趣旨に基づいて、国家の組織形態・統治形態を捉えて見た場合における、「君主制」・「天皇制」の否定であって、日本国民として、条理上「天皇の人格」を尊重すべきである事は、論を俟たない。
つまり、非人道的な差別概念を地球上から完全に払拭して、地球上に究極の平和を招来する為の理想社会である、地球共和国を設立する為には、外面的には上述しているように、国家主権の及ぶ領土の境界を示す国境の廃止並びに君主制の廃止、内面的には、提言5で論述しているように、人間が正しい人生観・世界観を持つ事なくしては、不可能である。
以上を長期的に展望且つ達観した上で、それではここで、当面の課題として何をなすべきかについて提言する。「千里の行も一歩より始まる」の諺の如く、先ずは、提言1で詳述しているように、必要であれば憲法を改正して、日本の国政を違憲状態から脱皮させる必要がある。今般、衆参両院に憲法調査会が設置された事は、悦ばしい事である。如何に硬性憲法と言えども、時代の流れに即応した改正は当然必要である。例えば「憲法89条に違反していると思料される私立学校への助成金支出(提言7で詳述)」等についても大いに論憲して、必要であれば改正すべきである。
憲法89条(公の財産の支出又は利用の制限)
公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。
次に、地球平和達成の礎石の一つとして、イデオロギーに関係のない実現の容易な、次の二つの政策を、積極的に国際連合に働きかける、若しくは各国首脳のサミット会議に提案して、各国間における条約締結によって、早急に実現する必要があることを提言する。
1.出来る限りの限度に於て「道路交通法」を、地球共通の同一のものに統合する。
2.学習の容易な合理的な「地球共通語」を創って、各国における母国語の学習と並行して、義務教育の一環として普及する。
ここに、上述の「地球共通語」について補足する。「ラテン語」が中世に広くヨーロッパ各国の共通語として使われていたのは周知のとおりであり、更に英語を日本の準公用語にするべきであるとの声が挙がっておる。若かしながら、今日までの言語は各国の文化の違いによって、同意義の言語であっても、そのニュアンスには格段の違いがある。よって、現在使われている言語をアナログ的な言語として捉えて見た場合、それに対してデジタル的な言語、つまりニュアンスの違いに基づく誤解が生じないような、学習の極めて容易な、語彙の少ない、無駄の無い、合理的な言語を「地球共通語」として創る必要が、人類の福祉向上を長期展望の視点から捉えて見た場合に、不可欠のものであると思料される。
http://www12.bb-west.ne.jp/matuoka/
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