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創価学会池田名誉会長「原発に依存しない政策へ」 公明党への影響は?民主党へも?
2012年01月26日18時36分
提供:J-CASTニュース
聖教新聞の1面などに提言が掲載された。創価学会の池田大作名誉会長(84)が、「原発に依存しないエネルギー政策への転換」を早急に検討するよう呼びかける内容を含む提言をまとめ、2012年1月26日付の聖教新聞で公表を始めた。
これを受け、「創価学会を支持団体とする公明党のエネルギー政策論議にも影響を与えそうだ」(25日深夜、読売新聞ネット版)との報道も出ている。消費税増税論議などで公明党の顔色をうかがっている民主党へ影響が出る可能性も否定できない。
聖教新聞に提言掲載
池田名誉会長の提言は、1月26日の「第37回SGI(創価学会インタナショナル)の日」に寄せる形で、同日付の聖教新聞に載った。提言掲載は例年の恒例だ。上下に分かれており、「下は次号」だ。「上」は、1面のほぼ全面のほか、計4ページに渡る長文だ。
「生命尊厳の絆輝く世紀を」との題で、提言内容をまとめた形の聖教新聞1面の見出しは「人間の『無限の可能性』信じ 苦難を乗り越え、勇気の前進!」となっている。
提言全体を紹介する前文によると、原発については「福島での原発事故を踏まえ、日本のとるべき道として、原発に依存しないエネルギー政策への転換を早急に検討することを呼びかけている」。
「上」では、福島第1原発事故に関連して、「未曽有の被害をもたらしました」と指摘し、「原子力にエネルギーを依存する現代社会のあり方や、巨大化する科学技術のあり方に対し、重大な問いを投げかけました」としている。
原発について「政策転換の早急な検討」という表現は「上」では見あたらず、「下」で指摘されるようだ。
池田名誉会長の提言を受け、公明党のエネルギー政策論議はどう進むのだろうか。
公明党はすでに、原発再稼働については「徹底した安全性の確保、また国民並びに住民の納得が前提」との姿勢を示している。
また、将来的な原発の位置付けについては、かつては過渡的エネルギーとして容認していたが、2011年9月の衆院代表質問で、公明党の井上義久幹事長が、「原発に依存しない社会への移行に今こそ本格的に取り組むべき」「段階的に原子力発電を縮小していくべき」「今後、原発の新増設は基本的には行うべきではない」と主張するなどしている。
民主党による公明党への「配慮」
「政策転換の早急な検討」を呼びかけているという池田名誉会長の提言が、具体的な期間を例示するのかどうかは不明だが、「早急な」の時間幅の解釈によっては、公明党の「段階的縮小」論の加速や、再稼働に対してさらに厳しい姿勢に転じる可能性も考えられる。
一方の民主党では、野田佳彦首相が1月14日、再稼働について「ストレステストなどのプロセスの後に、どうしてもお願いしなければいけないときには、経済産業相なり私なりが行って、首長や住民の皆さまに説明する」と意欲を示している。
また、1月24日の施政方針演説では「(電力需要ひっ迫回避などと)中長期的に原子力への依存度を最大限に低減させる(略)方程式を解いていかなければならない」と発言している。必ずしも「原発依存低減」に力点があるわけではない、と聞こえなくもない。
民主党は、野田首相が力を入れる消費税増税などの与野党協議に公明党に入ってもらおうと、「年金改革像を示せ」とする公明党に配慮する姿勢を見せている。原発政策に関しても公明党へ配慮を見せる可能性もある。
池田名誉会長は、2010年半ばごろから「公の場に姿を見せていない」とされるが、「執筆活動を中心に活動はしている」(創価学会関係者)との説明もある。
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