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倒産商法というのがある。「倒産会社の商品だ」といって超割安に見せかけた粗悪品を売りつける商法である。昔、夕方道を歩いていると後ろから近づいてきた車から声をかけられた。「会社が倒産して、退職金がわりに背広が支給された。500円でいいから買ってくれないか」という。思わずグラッと来たが、これは夕方で品物がよく見えない時間帯というところがミソである。閉店商法というのもある。「閉店セール」と銘打って、1年も2年も捨て値を装った商品を売り続ける商法である。毎日、夜には閉店するから嘘をついているわけではない。
こちらはさしずめ「倒産威嚇商法」である。政府・財務省共催の消費税増税キャンペーンのことである。「このままでは国がつぶれる!」と国民を脅迫する悪徳商法の一つである。なかなか成果が上がらないのを見て、”社会保障”という景品付き販売に切り替えて来た。「抱き合わせ販売」とも言う。「催眠商法」も取り入れている。とにかく繰り返し叫び続けるのが彼らの戦術である。少しずつ威嚇が効いてきたかと思っていたら、逆に催眠から覚める人が増えている。そこで財務省と野田がキャンペーンのイメージキャラクターに起用したのが岡田である。
「消費税10%でも、さらに増税必要」岡田氏語る(朝日新聞デジタル2012年1月22日)
岡田克也副総理は22日のフジテレビの報道番組で、消費増税と社会保障の一体改革について「(年金制度の抜本改革のために)必要な財源は、今回の10%には入っていない。さらなる増税は当然必要になる」と発言。2015年10月に消費税が10%になっても、社会保障の充実には新たな増税が必要との認識を示した。
ショック療法である。10%どころか20%にも30%にも上げてやるぞ!5%の増税など何でもない!しかし、「威嚇商法」も度を過ぎると逆効果になる。
15%への引き上げを=消費税でIMF幹部 (jiji.com 2012/01/25)
【ワシントン時事】国際通貨基金(IMF)のガーソン財政局次長は24日、世界経済見通しに関する記者会見で、「日本は消費税を15%まで引き上げる必要がある」との認識を示した。ガーソン氏は会見終了後、消費税引き上げ時期については「経済情勢を見ながら段階的に上げるべきだ」と述べるにとどめる一方、15%という水準は「国際的には高率ではない」と話した。IMFは同日発表した財政報告で、日本の公的債務残高を安定的に減らしていくためには、政府が目指す2015年までの消費税の10%への引き上げだけでは不十分だと指摘した。
あんまりタイミングが良すぎて、笑ってしまう。外圧を利用した古くさい戦術である。すでに国民のある程度は、IMFと財務省の関係に気がついている。IMFの高級幹部に財務省からの出向者が大量にいる。IMFのトップは専務理事だが、その下にいる3人の副専務理事のうちの一つが財務省の指定席である。現在は篠原尚之元財務省財務官である。忘れもしないあの中川昭一財務相の朦朧会見の演出者である。
IMFの対日本政策は、財務省の思惑に沿っているだけのものに過ぎない。自分の会社が倒産しそうだ、と宣伝する社員はあんまりいないだろう。普通は隠す。ところが、社長と経理部長が、倒産しそうだ、と世界中に宣伝して回っている不思議な会社がある。「倒産します。信じてください」と叫んでいる。それが日本である。そういえば、東電もそうか。電気料を上げなければ電気が停まるぞ!これも威嚇商法であろう。援助をくれなければ何をするか分からないぞ、と言う威嚇商法国家もある。
http://yamame30.blog103.fc2.com/blog-entry-231.html
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