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泥に潜りこんだ政局 あえて小沢一郎のどっちつかずの言動から読み解く
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2012年01月24日 世相を斬る あいば達也
拙コラムは基本的に自由党時代に表明した、小沢一郎の「日本一新十一基本法」を支持する立場に立っている。この基本法を早期に実現しようとした結果、鳩山・菅・仙谷・岡田・野田・前原等の民主党と合併した。その結果、あらゆる妨害にも関わらず、政権交代を成就した。しかし、小沢が自らの基本法を早期実現の為と云う事で、妥協に妥協を重ねた無理が、ツケとして重く同氏に圧し掛かっていると観察できる。
鳩山は小沢の「日本一新十一基本法」に相当程度共鳴していたが、そこから先は国家を考えられる代物ではない民主党議員が政権を無茶苦茶にしてしまった状況が国民の前に晒されている。しかし、トテツモナイ大失敗をしてしまったと雖も、国民に09年にマニュフェストと云うかたちで約束をしてしまった以上、他の議員らのように、簡単に民主党を投げ出す行動には出られないのだと思う。
どれ程までに最悪な民主党であっても、国民から政権運営の負託を受けた以上、見捨てるとか、逃げ出すのは、或る意味で国民からの負託への裏切りにもなるジレンマがあるに相違ない。小沢のような保守本流政治家には、未だ国士政治家としての矜持があるのだろう。あくまで民主党内にとどまり、政権の間違いを糺す姿勢を示す事が、国民へのせめてもの義務と感じているのかもしれない。何せ縄文の心を持つ人ですから。
つまり、このような状況を民主オリジナルと呼ばれる万年野党であったはずの民主党議員らが読んで、小沢の怒りは口だけで、行動には出ないとタカを括っている状況が第三者的には感じる。そうとでも思わない事には、菅や野田の官僚お任せ政治が平気の平左で闊歩出来る筈もない。つまり、菅も野田も、政治主導等と云う、苦節の政治体制をあっさり放棄したのだ。なんだか目茶苦茶になってわけが判らん、おい!役人ども任せたぜ!と表明したようなものなのである。
このような政治家の矜持の欠如は、官僚とマスメディアにとって最高に美味しい状況なのである。故に、マスメディアも経団連も民主党政権可愛い可愛いなのである。古だぬきが未だ生存している自民党などの復権は有難迷惑、小沢抜きの民主党くらい美味しい食べ物はないと云う状況が生まれている。このまま推移すると、もう国民の生活が第一などと云うメッセージは、歴史的言葉の一つとして埋もれてしまうことになるのだろう。あらためて増長した官僚天国国家が現出する可能性すら予感出来る。
小沢の政党政治家の体質が、意味なく政権を弄ぶ民主党政治家を増長させる結果になっているのが現状だろう。鈴木宗男と小沢一郎の意見の対立も、おそらく此処の部分だったに違いない。鈴木は、こと此処に至ってもアンタは義理立てするつもりか。小沢さんの矜持など通用する政治状況じゃないでしょう。もう義理立ては充分果たした、動きましょう!と言ったのではなかろうか?
小沢一郎が野田政権の消費増税に強く反対しているポジションは、実に微妙なものである。あくまで政権与党の政治家として、その政策はイカンと言っているわけで、党を割るぞとも言っていないし、衆議院の議決で造反するとも言っていない。ただ、もっと考えて、時期をわきまえろ、と言っているだけに過ぎない。解散総選挙も近い近いとブラフを自らの勢力の議員達に話す事も、謂わば、野田首相、やめなさい財務省の口車に乗るのは、と忠告しているだけの事である。
今日、通常国会が召集、施政方針演説等々があるわけだが、今さら野田佳彦が宗旨替えの演説はしないだろうが、振り上げた拳の置き場に困りだすのは時間の問題だ。どれほど世論誘導しても、自ずと無理な政策には限界と云うモノがあり、消費増税への世論の反発は、姿が明確になるに従い勢いを増すだろう。現在マスメディアの世論調査では5割強が反対だが、日増しに6割7割反対の調査結果を出さざるを得なくなってくる。
その趨勢に風を送るように、岡田が青天井の消費増税に言及し、藤村、輿石までが青天井を認めるとなると、現在の社会保障を維持する為には、20%以上の消費増税だと国民に悲鳴の連鎖を惹き起こさせているようでさえある。この発言は、本来20%も必要なものを、10%で何とかやり繰りするから容認しなさい、と言っているようにも聞こえるし、これから幾らでも民主党は重税政権で行きますよ。官僚主導でね、と言っているようにも聞こえる。さて、この博打っぽい青天井消費税発言が、意図して言っているのか、官僚の振り付けなのか、今ひとつ判断がつかない。
筆者は常識的に考えて、今どきの日本の経済状況、世界のカオス潮流の中で、取り消しの難しい消費増税案は取り消さざるを得なくなると読んでいる。国会議員の定数削減も意味ないから無理だろう、選挙区の一票の格差是正が関の山である。歳費削減も政党交付金削減も、すべて岡田の一人相撲で落着なのではないだろうか。となると、小沢の主張は通ったことになり、民主党を割る大義が失われる。そこで、2月にも行われる、小沢裁判の証拠採用問題が脚光を浴びる。この結果如何では、裁判が消滅、小沢の党務復帰が現実味を帯びてくる。何かこの辺と岡田の副総理就任に、仕掛けがあるようで仕方がないのだが、現時点では判らない。
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