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2012-01-23
福島原発事故について、犯罪的な事実が次々と明らかになっています。第一弾は、政権幹部が提示された「最悪シナリオ」をなかったことにしたというものです。昨日付で、産経ニュースはこう報じています。(http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120122/plc12012214470003-n1.htm)
原発最悪シナリオ 菅政権「なかったこと」と封印していた
東京電力福島第1原発事故で作業員全員が退避せざるを得なくなった場合、放射性物質の断続的な大量放出が約1年続くとする「最悪シナリオ」を記した文書が昨年3月下旬、当時の菅直人首相ら一握りの政権幹部に首相執務室で示された後、「なかったこと」として封印され、昨年末まで公文書として扱われていなかったことが21日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。
民間の立場で事故を調べている福島原発事故独立検証委員会(委員長・北沢宏一前科学技術振興機構理事長)も、菅氏や当時の首相補佐官だった細野豪志原発事故担当相らの聞き取りを進め経緯を究明。危機時の情報管理として問題があり、情報操作の事実がなかったか追及する方針だ。
文書は菅氏の要請で内閣府の原子力委員会の近藤駿介委員長が作成した昨年3月25日付の「福島第1原子力発電所の不測事態シナリオの素描」。1号機の原子炉格納容器が壊れ、放射線量が上昇して作業員全員が撤退したと想定。注水による冷却ができなくなった2号機、3号機の原子炉や1〜4号機の使用済み燃料プールから放射性物質が放出され、強制移転区域は半径170キロ以上、希望者の移転を認める区域が東京都を含む半径250キロに及ぶ可能性があるとしている。
政府高官の一人は「ものすごい内容だったので、文書はなかったことにした」と言明。別の政府関係者は「存在自体を秘匿する選択肢が論じられた」と語った。
最悪シナリオの存在は昨年9月に菅氏が認めたほか、12月に一部内容が報じられ、初めて内閣府の公文書として扱うことにした。情報公開請求にも応じることに決めたという。
細野氏は今月6日の会見で「(シナリオ通りになっても)十分に避難する時間があるということだったので、公表することで必要のない心配を及ぼす可能性があり、公表を控えた」と説明した。政府の事故調査・検証委員会が昨年12月に公表した中間報告は、この文書に一切触れていない。 (下線は引用者による。以下同じ)
事故の実態とは別に、危機管理の在り方として全く失格です。こうした場合、最悪を想定して指示を出すのは当たり前の話で、余りに凄い内容なので見なかったことにして封印するなどということは有り得ない話です。子供でも、それはまずいと思うでしょう。そんなことをして平気でいられる神経が信じられません。彼らは本当に血の通った人間なのでしょうか?
この隠蔽工作に関わった人間は、厳しく追及した上で重罪を科すべきです。彼らがいまだに高い地位に留まっていたり、議員パッチをつけていること自体、可笑しいのです。外国だったら、とうに政権は崩壊し、関係者は逮捕されているでしょう。
これと関係していると思われますが、政府の原子力災害対策本部の議事録が作成されていなかったことが明らかとなりました。「NHK NEWS WEB」は、昨日付でこう報じています。(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120122/t10015450241000.html)
政府の原災本部 議事録を作らず
東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡って、避難区域や除染の方針など重要な決定を行ってきた政府の「原子力災害対策本部」の議事録が作成されていなかったことが分かりました。専門家は「将来同じ失敗を繰り返さないようにするための財産が失われたという意味で、国民的な損失だと思う」と指摘しています。
政府の原子力災害対策本部は、総理大臣を本部長とし、経済産業大臣をはじめ全閣僚をメンバーとするもので、原発事故当日の去年3月11日に設けられ、避難区域や除染の基本方針、農作物の出荷制限など原発事故を巡る重要な決定を行ってきました。
NHKで、去年11月、それまでに開かれた21回の会議について「議事録や内容をまとめた資料など」の情報公開請求を行ったところ、公開されたのは、議題を記した1回の会議について1ページの「議事次第」だけで、議論の中身を記した議事録は作成されていなかったことが分かりました。
NHKの取材に対し、原子力災害対策本部の事務局を務めている原子力安全・保安院の担当者は「業務が忙しく議事録を作成できなかった」と説明しています。公文書管理法は、国民への説明義務を果たすとともに政府の意志決定の過程を検証できるようにするため重要な会議の記録を残すよう定めており、公文書の管理を担当する内閣府は、原子力安全・保安院の担当者から聞き取りを行うなど経緯を調べています。原発事故への対応を巡っては、東京電力と政府が合同で事故対応を検討した「事故対策統合本部」でも主要な会議の議事録が作成されていなかったことが分かっており、内閣府は、この経緯についても調べています。
公文書の管理や情報公開制度に詳しい名古屋大学大学院の春名幹男特任教授は「政府の重要な立場にあった人たちは、記録を残さないと責任を果たしたことにはならない。今回は、自分たちの失策がそのまま記録されると困るので、あえて記録を残さなかったと思われてもしかたない。将来同じ失敗を繰り返さないようにするための財産が失われたという意味で、国民的な損失だと思う」と指摘しています。
事故当時、政府や東電がどのように意思決定を行ったのか、皆目判らないのです。保安院の担当者は、「業務が忙しく議事録を作成できなかった」と言い訳していますが、もう少しましな説明をできないのでしょうか。後で責任を追及されないように記録を残さなかったことは明らかです。あるいは、存在するけれどもなかったことにしたのかも知れません。
これだけの失態を重ねているにも拘らず(失態を重ねたが故というべきかも知れませんが)、当事者は誰も責任を取らず、東電に公的資金を投入した上で存続させ、あろうことか電気料金の値上げも強行しようとしています。
こんな理不尽な要求を呑む謂われはありませんが、どうしてもと言うなら、事故の究明と責任者の処罰を行うことが前提条件となります。犯罪者どもを放置しておいて国民から収奪することは許されません。
NHKが情報公開請求を行った理由は明らかではありませんが、政府内の権力争いの一環として行われた可能性があります。悪意に取り過ぎと思われる向きもあるでしょうが、NHKはこれまで悪行を重ねてきていますので、安易に信用することはできません。
公文書管理法には罰則規定はありませんが、責任を取らせることは可能なようです。平成21年5月27日に行われた公文書管理法案審議の場(衆議院内閣委員会)において、山崎政府参考人はこう述べています。
(http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-05e2.html)
不適切な公文書管理を行った職員につきましては、国家公務員法第八十二条に基づきまして、その事案によっては免職も含めた懲戒処分が可能となっております。この懲戒処分は、刑罰と異なりまして時効がないということでございますから、職員の身分を有する間は相当過去の事案でも処分することが可能となります。なお、公文書管理にかかわる刑罰といたしましては、刑法におきまして、公務所で用いる文書を毀棄した者を三カ月以上七年以下の懲役に処する公文書毀棄罪、刑法第二百五十八条が規定されております。そういうことを踏まえまして、本法案では、直接、改めて罰則を規定しなかったところでございます。
事故当時、議事録が作られなかったということですが、何も残されていないとは到底思えないので、破棄したとしたら公文書毀棄罪に当ります。文書がなくても、誰かがやり取りのメモを残したり、録音したりしているはずです。内閣府はきっちりと調べて、限りなくゼロになった政府に対する信頼を取り戻すよう努力すべきです。
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