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近聞遠見:小泉ジュニアの人気=岩見隆夫
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毎日新聞 2012年1月21日 東京朝刊
気がついてみたら、最近の当コラム、自民党をほとんど取り上げていない。
今秋の自民党総裁選をめぐり、事実上出馬表明していた林芳正元防衛相と意欲満々の安倍晋三元首相、山口出身の2人を対比して<「長州戦争」かもしれない>と書いたのが昨年7月、以来約半年、ご無沙汰だ。意図してではなく、そうなってしまった。
自民党は精彩がない、という見方が定着している。にもかかわらず、民主党の混乱がひどいから、自民党の支持率は相対的に上がり気味。衆院選をやれば倍増か、などと予測されているのだから、ややこしい。
不人気のなかの人気、という奇妙なパラドックス(逆説)が2012年初頭の政治的現実だ。最近も長老の森喜朗元首相がしきりに、
「どうして今の自民党はこんなに元気がないのか。野田佳彦首相はほんとに真面目だな。社会保障と税の一体改革に『不退転の決意で臨む』と言っているんだから、自民党も話し合いのテーブルに着くべきじゃないか。『さすが自民党だ』と思われる案を提示すればいい」(13日付「産経新聞」)
と訴えているのはまったくその通りだが、具体的な行動にならない。<解散の年>という呪縛のなかで萎縮しているみたいだ。第1野党がこの調子では、政治がはずまない。
そんななか、唯一の人気男として自民党の看板扱いされているのが、党青年局長の小泉進次郎衆院議員(神奈川11区・当選1回・30歳)だ。いまも人気を保っている父親の純一郎元首相をしのぐさわやかイメージ、発言もメリハリがある。
09年8月30日の衆院選で自民党は大敗、下野するが、この選挙で小泉は15万票の大量得票を果たし、2位の横粂勝仁(当時民主)の9万6000票を大きく引き離して初当選した。インタビューに応じ、
「自民党は新党になったつもりで、変わらなければならない。このピンチは、自民党を改革する絶好のチャンスだ」
と答えている。父親が5年半の長期政権を終えてから3年後の自民党をどう変えようと考えたのか、はっきりしないが、言葉の響きはよかった。
しかし、自民党はチャンスを生かしきれないまま、3度目の正月を迎えた。昨年暮れ、12年の政局を読む毎日新聞の政治記者座談会で、小菅洋人編集編成局次長(前政治部長)が、
「選挙もなく秋になったら、代表選・総裁選で自民党は小泉進次郎氏を担ごうという、なりふり構わぬ動きが出てくるかもしれない。そうなれば、民主党も40歳の細野豪志原発事故担当相を推す声も出るのではないか」
と大胆な予測をした。松田喬和専門編集委員が、
「細野さんと小泉さんの対決か。そのくらいのダイナミズムが必要になっているのかもしれないね」
と応じている。
10年早い、と思いながら私はそばで聞いていた。新人議員がいきなり党首になるなんて、私の常識にはない。だが、非常識を求めるほど、事態は切迫しているということか。
小泉は「りぶる」(自民党の月刊女性誌)2月号の新春対談で、
「自民党に何ができるか、というのは問題ではない。逆説的な物言いになるが、自分の党のことを考えない党こそが、国民の信頼を得ることができる。考えるべきは日本の今、日本の将来であり、その考えをもとに、政策やメッセージを打ち出していく。それが大事なんです」
と熱っぽく語っている。あの、
「自民党をぶっこわす」
のセリフをほうふつさせる言い回しだ。自民党よ、どこに行く。(敬称略)
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