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Part 2
基礎を固める
四人はいよいよ国家の中枢部に入り込むための活動を開始する。
かっての同級生(ガイとアントニーにとっては恋人でもあった)ジュリアン・ベルはスペインのフランコ独裁政権による迫害に苦しむ人々のために運動をしていた。
心情的には彼の味方であるが、今の四人はその気持ちを公にする訳にはいかない。反フランコ軍に加わるためにスペインへ旅立つ決意を固めたジュリアンに、励ましの言葉さえかけられないガイ。
スペイン市民戦争が始まり、ヨーロッパに不穏な陰が見えかくれし始める。しかも、ジュリアンの訃報が届く。キムとガイはスペインへ渡るが、表面上は英国を代表するものとして行動しなければいけない。キムはモスクワからフランコ暗殺の指令を受けるが、果たす事ができない。ガイは部屋へ戻ったキムを「それで良かったんだ」と勇気づける。「何があろうと君は大切な友人だ。友情より大事なものなどない」と。
1937年4月26日、フランコの要請に応じたドイツ空軍が、バスク地方の農村、ゲルニカを無差別爆撃するという事件が起きる。わずか3時間で村は壊滅し、何の武器も持たない二千人もの村民(ほとんどが老人と婦女子)が殺された。だが、この惨事を目の前にしても、英国外務省の役人であるキムにはなすすべもなかった。英国はスペインと不干渉条約を結んでおり、フランコに反対する人民戦線側へのあらゆる援助を拒否する立場にいたからである。
失意のうちに英国へ戻ったキムだが、実際には四人は国営放送、情報局、外務省、王室内部関係者になっていた。情報収集活動を行うには充分すぎるほどの重要な位置である。国の重要情報を握る中枢部に堂々と職を得たことを祝い、より善き未来への貢献を願う四人。
しかし、彼等の意に反して、ソビエトはドイツと不可侵条約を結ぶ。ヒトラー政権と戦ってはくれないのか!信じていたモスクワに裏切られ、自暴自棄気味になるガイとドナルド。彼等の感情的なもろさを気づかうアントニーとキム。
キムは泥酔して荒れるガイに「今は時期が悪いので時間をかせいでいるだけだ、決してファシズム容認の行為ではない」と自分自身にいいきかせるように説くのだった。
快進撃に勢いづいたドイツは次々とヨーロッパ各地に軍を進めはじめる。
1939年9月1日、ドイツ国境近くの放送局がポーランド軍に襲撃された事を理由にドイツ国防軍はポーランド侵入を開始した(これが結果的に第二次世界大戦のきっかけになったわけですね)。とうとう9月3日、英国はドイツに対して宣戦布告したのである。
何の期待もしていなかった母国英国がファシズム政権打倒のために立ち上がった。ソビエトが参戦するのも時間の問題だろう。僕達は二重スパイで二重愛国者だ!とはしゃぐ三人を見つめつつ、一人浮かない表情のアントニー。
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Stage/1269/cambridge/episode.html
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