02. BRIAN ENO 2012年5月16日 08:08:28
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監督:ジミー・T・ムラカミ「スノーマン」 原作・脚本:レイモンド・ブリッグズ「スノーマン」/原作本:「風が吹くとき」 刊:あすなろ書房 製作:ジョン・コーツ 製作総指揮:イアン・ハーヴェイ アニメーション:リチャード・フォードリー 美術・レイアウトデザイン: エロル・ブライアント 音楽:ロジャー・ウォーターズ(ピンク・フロイド 元リーダー) 主題歌:デビッド・ボウイ「戦場のメリー・クリスマス」 楽曲参加:ジェネシス 日本語版監督:大島渚「戦場のメリー・クリスマス」 声の出演: 森繁久彌、加藤治子 配給:アットエンタテインメント 初めて日本で公開された 1987 年からすでに 21 年。 当時の子どもたちも親の世代となった今、私たちを取巻く環境は果たして良くなったのだろうか。
核戦争の恐怖を描いた名作アニメーションが、 デジタルリマスターによる鮮やかな色彩で甦る! 「さむがりやのサンタ」「スノーマン」で知られる世界的絵本作家、レイモンド・ブリッグズによる同名原作「風が吹くとき」は 1982 年に出版されるやイギリス国内で 50 万部のベストセラーとなり大きな反響を呼んだ。その原作をアニメ化した本作ではピンク・フロイドの ( 元 ) リーダー、ロジャー・ウォーターズが音楽を手掛け、主題歌をデビッド・ボウイが担当、更にはジェネシスなどの大物ミュージシャンが参加した。 1987 年公開当時チェルノブイリ原発事故翌年のヨーロッパでは、反核派と核擁護派の映画に対する反応も激しく、大きな注目を浴び、イギリスを始め各国で大ヒットを記録。 日本では日本語版製作に大島渚監督、森繁久彌、加藤治子といった著名人が名を連ね、同年 1987 年に公開され、映画館だけではなく学校や公民館など日本全国様々な場所で上映された。 政府の発表を一切疑わないまま死に至るジムとヒルダ。本編に映し出される老夫婦のたんたんとした日々はどことなくユーモラスである。それ故に、観客は日常と核戦争が現実に隣り合っているリアルな恐怖に改めて気付かされる。 初めて公開された 1987 年から 21 年経ち、当時の子どもたちが親の世代となっても、核戦争の恐怖は解消されるどころか、更に核兵器の殺傷能力は研究によって高められ、核保有国は増え続ける今日、この作品には、親子で考え、新しい世代に伝えていって欲しい大切なメッセージがある。 タイトルはマザー・グースの歌に由来している。この歌は、思いあがった人や野心的な人に対する戒めの歌だと言われる。そしてラスト、ジムとヒルダは聖書の「詩篇 23 」を唱えるのだが、朦朧として突如テニソンの詩「軽奇兵の突撃」の断片に変わる。 1854 年にテニソンが発表したこの詩はクリミア戦争でイギリスの軽装備旅団 600 人が下された命令の愚かさを知りながらロシアの砲兵隊に突撃し全滅した悲劇を歌った詩である。 風が吹いたら、揺りかごがゆれる。 枝が折れたら、揺りかごが落ちる。 坊やも揺りかごもみな落ちる (マザー・グースより) 主は我を緑の野にふさせ、いこいの水際にともない給もう。 たとえ我死の影の谷を歩むとも禍害をおそれなじ、なんじわれとともに存せばなり、 なんじの鞭なんじの杖わが日々を慰む。 (聖書「詩篇 23 」より) 600 の兵士は進む (テニソンの詩「軽奇兵の突撃」の断片) 「本作は反核を宣伝するためでも、特別な政治的意図に基づいたものでもない。核戦争が起こったらどうなるのか、その警告がどう取り払われるのか、人々は次に何をするのかを描きたかっただけだ。この老夫婦はイギリスの労働階級の典型的な人々である。誰もが彼らと同じで、私の両親がまだ生きていたら、彼らのように行動したに違いないだろ」 ― レイモンド・ブリッグズ(原作) 「今まで漫画を読んでこれほど精神的打撃を受けたことはなかったし、かつ、とても愛情に満たされた感じがした。私がアニメーションのために捜していたもの−純粋な人物、純粋で強いストーリー、それにもっとも該当する人間のテーマを発見した。」 ― ジュン・コーツ(製作) もの凄い光とともに風が吹いた−世界の終わり。 イギリスの片田舎。年老いたジムとヒルダの夫婦は、子どもも独立し、ゆったりとした平穏な年金生活を送っていた。ラジオから流れるニュースに耳を傾け、新聞記事をネタに、夫婦でああでもない、こうでもないと取るに足らない会話を語り合う日々。ある日、核戦争が近づいていることを知ったジムは政府が配ったガイドに従って、家のドアを取り外し簡単な核シェルターを組み立てた。 そして、ラジオが敵国の攻撃を伝えた数分後、訪れたもの凄い爆風と熱。ラジオもテレビも壊れた世界でジムとヒルダはきっと助けが来ると信じ、ひっそりと生活を再開した。しかし、いつまでも助けは来ず、食料も尽きかけた頃、2人の体にめまいやダルさ、紫の斑点といった異常が表れ始めていた・・・。 http://www.theater-n.com/movie_kazegahukutoki.html
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