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櫻井ジャーナル:フィルターに排除される情報は原子力のほかにも限りなく存在する
イギリス、フランス、アメリカ、トルコ、サウジアラビア、カタールなどの国々はシリアの体制転覆を目指してきた。そうした国々は、シリア政府が化学兵器を使用する可能性があると宣伝、より直接的な軍事介入をする切っ掛けを作ろうとしている。
しかし、本当に化学兵器がシリアにあるならば、「西側」に雇われているアル・カイダ系イスラム武装勢力が入手することが最も大きな問題。こうした勢力の多くは国外で雇われた傭兵で、トルコの米軍基地で軍事訓練を受け、武器を提供され、トルコ、レバノン、ヨルダンなどを拠点にしてゲリラ戦を展開している。
化学兵器の恐ろしさをアメリカ政府は熟知しているはず。何しろアメリカ陸軍のキャンプ・デトリックでは生物化学兵器に関する研究所があり、研究開発を続けてきたのだ。
第2次世界大戦の直後、この研究所はドイツや日本の生物化学兵器に関する研究結果を入手したようで、日本の場合は中国東北部(満州)で生体実験を実施していた「関東軍防疫給水部本部」、いわゆる「満州第731部隊」のメンバーも協力している。この部隊は軍医学校の指示に基づいて活動していたが、その背後には日本の医学界が存在していた。
開発した化学兵器をアメリカ国防総省はCIAと共同で実験していた。プロジェクト112と呼ばれている。日米安全保障条約が締結された直後、沖縄には化学兵器が持ち込まれたようだが、プロジェクト112に関わっていた第267化学小隊が島で活動を始めるのは1962年のこと。この年から65年にかけて小隊は3度、積み荷を受け取っているのだが、その中にはサリンやマスタードガスが含まれていたと言われている。
沖縄への生物化学兵器持ち込みは朝鮮戦争と関係していると見られている。1952年2月に朝鮮の外務大臣はアメリカ軍が細菌兵器を使用していると国連に抗議したが、アメリカ側は事実無根だと主張した。
しかし、1970年代にウィリアム・コルビーCIA長官が議会で行った証言の中で、1952年にアメリカ軍が生物化学兵器を使ったと認めている。サリン、マスタードガス、VXガスなどの生物化学兵器が沖縄からジョンストン島へ移されたのは1971年のことだ。
アメリカ軍はベトナムでエージェント・オレンジと呼ばれる枯れ葉剤を使用、現地の住民やアメリカ兵に様々な健康被害を及ぼしている。炎症やガンなど直接的な被害だけでなく、遺伝的な被害も深刻で、多くの奇形児が生まれていると報告されている。この問題を取り上げた番組を琉球朝日放送が制作、今年10月7日深夜1時45分から放送されている。なお、系列局のテレビ朝日が放送したのは10月8日27時10分から27時40分。
イラクでは、放射性物質が原因だと見られる被害が報告されている。劣化ウラン弾が原因だと考えられているが、調査が進む中で濃縮ウランが発見され、これまで知られていないような兵器が使われていた可能性が出てきた。
実戦で神経ガスのサリンが使われたという報道が1998年にはあった。1970年にアメリカのMACV・SOG(ベトナム軍事援助司令部・調査偵察グループ)がラオスでサリンを使用したとCNNが1998年に報道している。この部隊がCIAと共同で1967年から始めたのが「フェニックス・プログラム」。反米色が濃いと見られた地域の住民を皆殺しにする作戦で、ソンミ村(ミ・ライ)事件もその一部。
この報道で最も重要な証人だったのは1970年から74年にかけて統合参謀本部議長を務めたトーマス・ムーラー提督。提督の部下がMACV・SOGを監視、サリンの使用を確認したというのだ。
当然、この報道に軍関係者は激しく反発、CNNの経営陣に強烈な圧力を加える。その結果、フロイド・エイブラムズなる弁護士に報道内容をチェックさせるのだが、1カ月足らずで仕上げた報告書を読むと、実際に調査していないことが明らかな代物で、信頼できない。
例えば、その中でムーラー提督を認知症の老人であるかのように表現しているのだが、ゴルフ場で普通にブレーし、別の事件で記者会見に登場するほどだった。担当プロデューサーだったエイプリル・オリバーによると、放送では示されなかった重要な情報をCNNは隠しているという。
結局、オリバーと同僚のジャック・スミスは報道を事実だ主張し続け、解雇されることになる。番組が報道された翌年、NATO軍はユーゴスラビアを空爆するが、その前に数週間から数カ月の期間、米陸軍第4心理作戦グループの隊員がCNNで活動している。軍のプロパガンダに協力するような放送局が軍/情報機関の暗部を暴くような番組を認めるわけがない。
核兵器に直結している原発事故の被害も日本だけでなくアメリカの支配層はないことにするつもりだろう。
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201212200000/
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