http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/525.html
Tweet |
櫻井ジャーナル:フィルターに排除される情報は原子力のほかにも限りなく存在する
反シリア政府軍がヨルダンで訓練を受けていたという話が流れている。アメリカの情報機関やイギリスの将校が立ち会う中、ヨルダン軍の将校がコブラ(対戦車ミサイル)やスティンガー(携帯式の対空ミサイル)を含む武器の扱い方を教えたようだ。トルコやレバノンと同様、ヨルダンにも反シリア政府軍の拠点があると言われているので不思議ではないが、軍事介入していないかのごとく振る舞っているNATOにとっては迷惑な情報だろう。
NATOや湾岸産油国はサウジアラビアやカタールをパイプ役にしてシリアの反政府軍へ武器を供給してきたとも言われている。その中にはロシア製の対戦車ミサイル、9K115-2メティスMや9M133コーネットが含まれているという。トルコはIED(路肩爆弾)の使い方をシリアの反政府軍に訓練しているともされている。
トルコの場合、昨年春から同国にある米空軍インシルリク基地でアメリカの情報機関員や特殊部隊員、あるいはイギリスとフランスの特殊部隊員が反シリア政府軍を訓練、トルコ政府はシリアを攻撃する拠点も提供してきたことが広く知られている。
スンニ派武装勢力を地上軍として使い、NATOが空爆して体制を転覆させるという「リビア方式」を断念、ゲリラ戦を展開しつつ体制側の残虐行為を宣伝して軍事介入するという「コソボ方式」へ切り替えるという話が今年の2月頃から流れていた。ただ、この計画はロシアや中国が阻止したようだ。
ソ連消滅後、「西側」は旧ソ連圏での工作をはじめ、1999年にはユーゴスラビアを空爆してコソボを奪い取ることに成功する。その再現を狙ったのだろうが、この時はロシアの大統領が「西側」を後ろ盾とするボリス・エリツィンだった。今はウラジミール・プーチン。その差が出たようだ。
シリアでは当初から反政府軍による住民殺害が報告されていたが、5月にはホウラで住民を大量虐殺している。当初、政府軍や親政府派武装勢力が実行したと報道されたが、ロシア人ジャーナリストだけでなく、ローマ教皇庁のフィデス通信、ドイツのフランクフルター・アルゲマイネ紙も反政府軍の仕業だと伝えている。
この頃から反シリア政府軍は「エル・サルバドル方式」に作戦を切り替えたとも噂されはじめる。エル・サルバドルではアメリカの特殊部隊の下、政府が「死の部隊」を編成して住民を虐殺している。政府に批判的な人物、団体を沈黙させる「恐怖戦略」だとも言えるだろう。1980年には、そうした残虐な行為を批判したオスカル・ロメロ大司教を暗殺している。
大司教暗殺の首謀者はエル・サルバドル国家警備隊の元少佐、ロベルト・ダビッソン。事件の背景をエル・サルバドル駐在のアメリカ大使、ロバート・ホワイトが詳しくアメリカ政府に報告しているが、アメリカ政府は動かない。大使の情報は、暗殺計画に参加したエル・サルバドル軍将校自身から直接、聞いたものだと言う。
エル・サルバドルではアメリカの特殊部隊が直接、戦闘に参加して戦死者も出ていると言われているが、シリアでも「西側」の特殊部隊が潜入していると報告されている。イスラエルの報道では、カタールとイギリスが、またウィキリークスが公表した民間情報会社の電子メールでは、アメリカ、イギリス、フランス、ヨルダン、トルコの名前が挙がっている。戦闘で捕虜になり、国外追放になったケースもあると言われている。
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201212160000/
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。