http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/180.html
Tweet |
http://rockway.blog.shinobi.jp/
シリア:ホムスの治安を回復したアサド大統領
武装勢力が掃討され解放されたシリアのババアムルで市民に囲まれるアサド大統領
◆3月28日
シリア政府と反政府武装勢力に対する国連とアラブ連盟合同のアナン特使の提案する停戦と対話の呼びかけに対して、シリアのアサド政権は、それを受け入れると表明したが、武装勢力側は、応じようとしていない。
下のロイターの記事では、「弾圧死者は9000人超」などと、見出しにつけているが、まず9000人は大げさだということ。誰が数えたのか、示してほしいものである。それから死んだのは政府側の「弾圧」で死んだと言うより、武装勢力側の無差別テロ行為によるものが大半である。こういうのが、いわゆる主流メディアといわれるユダヤ系メディアの欺瞞性の現れた箇所である。
いずれにしても、チュニジアやエジプトでの、大衆デモによる政権交代とは違い、シリアでの騒動は、1年経過してもシリア政府の基盤は、このROCKWAY EXPRESSが指摘してきたように、ほぼ磐石なままである。その理由はずっとこのブログで言ってきたように、アサド政権は、大半のシリア国民から、支持されてきているからである。それがまた、シリアでは、1年たっても、反政府デモなどの大衆運動が広まらない理由である。
ババアムルで大統領は、学校、病院、発電所の復旧をまずしなければならない、と言っているが、こういう建物や施設を、政府側がわざわざ破壊するはずはない。このような被害の責任と原因は、武装勢力側である。彼らはそのほかにも橋や、石油パイプライン、政府関連ビルなども破壊している。
アサド大統領は、本来は医者だった人物で、父親の後継者だった兄が事故で死んだ為、急遽留学先のヨーロッパからシリアに帰って後継者となったのである。彼には、政治的な野心はなく、ただ、父親たちが作ってきた近代シリアを、アラブの大義を維持しながら発展させようとしている、極めて穏健で常識的な政治を行ってきている人間である。ただし、親の代からの軍人や、治安関係部署の者たちはまた彼とは違う観点や考え方をするものもいるから、そういう勢力との調整にも気を使っていることは確かだ。
産経新聞では、「調停案受け入れ表明後も戦闘続く」とあるが、政府に楯突く側が武器を捨てない限り、政府側が撤退できるわけがない。それでは、国家の主権を維持し、国土と国民を保護し、防衛する責任と義務を放棄することになり、政府ではなくなる。なんで、シリア問題となると、こういう基本が無視されるのか、ということになる。
シリアで、欧米の中東に対する企図は、挫折したと、見ていいかもしれない。ターニングポイントである。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
●シリア:ホムスの治安を回復したアサド大統領
http://www.sana.sy/eng/337/2012/03/27/408709.htm
【3月27日 SANA】
アサド大統領は27日、ホムス県のババ・アムル地区を視察した。アサド大統領は地区の住民らに会って、政府の国民を保護する義務と責任を遂行するにおいて、揺るぎない決意であることを確約した。
「国家は正しい道を外れてしまった者たちに、武器を捨て帰順する機会を与えてきている;しかしながら、彼らはこういう機会を拒絶し更なるテロ行為に走った。それならば、なすべきをなし、治安と法秩序をを回復しなくてはならない」と大統領は語った。市民は、大統領を取り囲み、武装テロリストらの犯した凶悪な犯罪行為を訴えた。
大統領は武装テロリストによって破壊された場所を視察し、力を結集し、とりわけ学校、病院、発電所の復旧に努めるよう呼びかけた。
警察および軍関係者らとの会合で大統領は、国家の防衛と治安・安寧に尽力する面でなされた彼らの犠牲と努力を慰労した。
ババアムル地区の住民らは、アサド大統領に対し忠誠と親愛のスローガンを叫び、武装テロリスト達の行為によって、住民の国家に対するコミットメントが逆に増大したことを強調し、この地域の治安を回復したシリア・アラブ軍を高く賞賛した。
●シリアがアナン特使の和平案受け入れ、弾圧死者は9000人超
ロイター 3月28日(水)
●シリア、調停案受け入れ表明後も戦闘続く
産経新聞 3月28日(水)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
PR
2012/03/28 (Wed) 戦略
2 81 +−
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。