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(Russo-Japanese ties thaw after long freeze: DW English)
http://www.dw.de/russo-japanese-ties-thaw-after-long-freeze/a-17375834
2国間関係
長く凍り付いていた露日関係に雪解けが訪れる
安倍晋三・日本首相は、ソチ冬季五輪に合わせてロシアの指導者ウラジミール・プーチン氏に会うと発表した。それまでの数十年間不信を装っていた露日両政府の関係にとって、雪解けのしるしだ。
日本とソ連は、ソ連部隊が戦いの終わる数日間にサハリンと北日本沖に点在する島々を占領したことから、まだ第2次世界大戦終結のための平和条約を結んでいない。かつて双方の政府は何年もにわたり互いを冷遇していたが、その関係が温まり始めた。
最近の2国間関係改善のしるしの1つとして、安倍晋三・日本首相(上の写真、右側)は、ロシア黒海のリゾート地・ソチで2月7日に開催される冬季五輪開会式に参加すると発表した。同首相はまた、ウラジミール・プーチン露大統領と会談する機会を得たいとの考えを明らかにした。
日本の安倍首相はソチ冬季五輪開会式に参加すると発表した
この地域の治安状況に懸念の声が上がっているものの、日本メディアはこの会談を強く応援している。会談が実現すれば、2012年12月に安倍氏が就任してから5度目の首脳会談となる−それまで何年も、露日双方の指導者が明らかな無関心を示していたことを考えると、特筆すべき数だ。
関係の緩和
安倍晋三氏が12月に東京・靖国神社に参拝したことに対し、プーチン氏は批判を控えることで少し違った形で肯定的なメッセージを返した。日本の指導者たちが同神社に参拝したことは、前世紀前半の数十年間に日本に占領された国々から批判を引き起こした。同神社は何人ものA級戦犯を含む、戦争で死んだ日本人の魂を祀る場所と考えられているためだ。
安倍首相のソチ訪問について、中国国営中央電視台のインタビュアーはあけすけな言及をしたが、プーチン氏はそれにこう答えている。「私が申し上げたいのは、第2次世界大戦の結果を変えることは不可能で、これは数々の国際的な法文書により定着している。それでも、私たちはまた、世界の全ての国々と隣人としての良好な関係を築き、国際的な安全保障を強化するために協力しようと努めている。」
日本政府はこれを、関係をさらに発展させたいというプーチン氏の意図を示すものと受け取っている。「この数年、露日関係に温かさが戻ってきたが、それが現在さらに強まりつつある」と、東京・明治大学の国際関係学教授・伊藤剛氏はDWに語った。プーチン氏は、石油と天然ガスの輸出でロシア経済が中国に過度に依存することを望んでいないので、対日関係の進展に肯定的だと、彼は付け加えた。
エネルギー資源が必須
福島第1原発の大事故以降、原発が送電網から外れたままであることを考えると、シベリアの広大な鉱床に眠るエネルギーを入手することに、差し当たり日本は特に関心を抱いている。日本政府は、情勢が不安定な中東からの輸入エネルギーに過度に依存することに気乗りでない。
大型コンテナ船のために北極海航路を開発する計画が進行中だ。この航路は、夏期には海氷が薄くなるのを利用して、欧州と極東のメーカーや市場をわずか19日間で結ぶ。スエズ運河経由だと目的地まで航行するのに38日要するので、それよりかなり短い。
福島第1原発の大事故以降、日本の原発は送電網から外れたままだ。
同様に、シベリア横断鉄道をロシアのサハリン島まで延長させ、さらにそれから全長35kmのトンネルを建設して、日本本土の最北の島・北海道まで繋ぐ動きがある。
貿易・エネルギー面の協力を超えて、日本政府は、防衛相の相互訪問や合同軍事演習といった協力可能な分野を拡大するため、ロシア政府との防衛交流についての覚書の見直しを検討していることを仄めかしている。
この秋には、新たな協定が結ばれるかも知れない。そうなれば、その協定によって得られる共通の立場に基づき、ロシアが占拠中の島々をめぐる紛争の解決に向け長い道のりを進むことになるだろう。「安倍氏は北方領土問題に決着をつけたいと考えており、首相経験のある日本の政治家・森善朗氏とプーチン氏の緊密な関係を使って、それを進めている」と、明治大学国際総合研究所客員研究員の奥村準氏は語った。
柔道の繋がりを足場に
森氏とプーチン氏はいずれも熱心な柔道愛好者で、10年以上交流を続けて緊密な関係を築き上げている。
「島々をめぐる問題は今や60年以上長引いており、1つの提案として、4島のうち2島が日本に返還される可能性が示されている」と、奥村氏は語った。「この方法は上手くいくかも知れない。これは両者が満足できる解決策となる可能性があり、そうなれば安倍氏の主要な業績として見なされるだろう。」
しかし、露日関係の緩和の利点はまだある−最近のアジア太平洋地域における緊張を考えると、特に日本が強く求めているものだが−それは、安全保障と防衛の分野で、関与がより緊密になることだ。
安倍氏は、中国に対抗するための同盟国となるよう、アジアの他の国々を口説き回っている。中国は、日本が現在管理下に置いている島々と同様に、南シナ海の広大な一帯についても、領有権を主張している。ロシアを同盟国とすることにより、日本の防衛力が著しく増強され、あわせて、自衛隊が、冷戦の脅威に立ち向かう陸上戦力から、海上・航空部隊を用いた離島防衛の能力を持つ戦力に移行するよう、再編成を続けることが可能となる。
「安倍氏の動きが中国を念頭に置いているのは明らかだが、中国の存在がなくとも、日本はエネルギー・貿易・交通ルートなどについて、こうした協定の締結をロシアと模索していることだろう」と、奥村氏は語った。
安倍氏は、日本のアスリートたちが何枚かのメダルを手に帰国することを望んでいるが、2国間の広範な問題についての協定は、もっと大きな成功と見なされるようだ。
発表 2014年1月21日
記者 Julian Ryall, Tokyo
編集 Gabriel Domínguez
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(投稿者より)
ドイチェヴェレの英語サイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。
最近の日露関係の進展を上手くまとめた記事だと思います。
「中国国営中央電視台のインタビュアーは…」"An interviewer from state-run China Central Television ... "ですが、この記事のようです。在日ロシア大使館のサイトからです。
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