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【12月24日 AFP】第2次世界大戦(World War II)でドイツ軍の暗号解読に成功した英雄でありながら、同性愛の罪で有罪判決を受け、41歳で自殺した数学者アラン・チューリング(Alan Turing)に対し、英国政府は24日、死後恩赦を与えた。
「現代計算機科学の父」と称されるチューリングは第2次世界大戦中、ドイツ軍の暗号システム「エニグマ(Enigma)」の解読で中心的な役割を果たした。この解読が第2次大戦の早期終結につながったと評価する歴史家もいる。
だが1952年、当時「重大なわいせつ行為」と称されていた同性愛の罪で有罪となり、化学的去勢の刑を言い渡された。2年後の54年に、シアン化物が付着したリンゴを食べて死亡し、検視により自殺と断定されたが、検視結果を疑問視する声は今日まで上がっている。
■名誉回復求めた運動実る
クリス・グレイリング(Chris Grayling)司法相は、チューリングに下された判決は「不当かつ差別的なものだった」としてエリザベス女王(Queen Elizabeth II)から恩赦が出されたと発表した。英国では同性愛は1967年に合法化されている。
デービッド・キャメロン(David Cameron)首相は、チューリングの暗号解読によって「数えきれないほどの命が救われた」と述べ、第2次大戦中の暗号解読により「この国を救う中心的役割を果たした素晴らしい人物だ」と称えた。
死後恩赦は、宇宙物理学者スティーブン・ホーキング(Stephen Hawking)氏をはじめとする著名科学者など、チューリングの名誉回復を求め活動を続けてきた人々にとっての勝利となった。昨年にはチューリングの死後恩赦を求めるオンライン嘆願書に、3万7000人以上が署名している。
英国で恩赦が認められるのは通常、対象者が無実であり、恩赦申請が家族などの既得権を持つ人から出された場合のみ。チューリングの死後恩赦はいずれにも該当せず、極めてまれな例となる。(c)AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3005561?pid=0
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