http://www.asyura2.com/12/kokusai7/msg/761.html
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原発問題のみに関する記事ではありませんが、重要な関連記事として掲載します。
米国、カナダ、オーストラリア、フランス。
先進各国で環境問題や健康、自然資源などの分野に関わる研究者たちのほとんどが政府による検閲や妨害にさらされている。研究者たちは市民の知る権利や生活、健康を守る権利が不当に冒されていると感じながらも、政府の干渉に声を上げられずにいる。
カナダ公共機関職業機構(IPFPC)の調査によると、食品安全局を含むカナダ政府機関で働く科学者のほぼ半数(48%)が、公文書から特定の科学 データが恣意的に削除されていると指摘しており、「一般市民、産業界、メディア、政府代表者を誤解させる不十分かつ不正確な情報」が出回っていると証言し ている。
しかしネイチャー誌ですらこの問題を報じる記事は16行にとどまっている。この事実が既にこの時代の問題を物語っている。なぜなら、この調査結果は、普通の世界であれば造詣ある学術誌の率直な怒りを招いて当然のものだからだ。
この調査に回答した約4千人のカナダ人科学者の半数が、職場で不当な政治干渉に遭っており、その結果カナダ国民の健康や環境が損なわれる結果を招いていると証言している。そして90%近い科学者がこうした懸念について公開の場で述べることが困難だと感じている。
カナダの状況が例外的だと考えるのは誤りだ。他の「偉大なる西側民主主義国家」でも同じことが起きている。オーストラリアでは、地球温暖化問題につ いて政府が科学者らと正反対の意見を主張している。そして保守派のトニー・アボット首相は気候変動を所管する科学研究機関を根本から解体しようと力を入れ ている。
米国ではブッシュ政権の時代にアメリカ航空宇宙局NASAで働く気候問題研究者らに対し忌まわしい検閲が行われた。状況はオバマ政権に政権が移った 今も改善していない。2012年の夏、食品および薬品の安全性に関する検証を所管する政府機関、食品薬剤局は内部で働く科学者らに対しスパイ行為を行って いたことを認めた。カナダで実施されたのと同様の調査をフランス国内でも広く実施することには意義があるだろう。
問題は環境、健康、自然資源分野にとどまらない。科学分野の政治利用は深刻なレベルに達している。科学界全体が、民主主義崩壊の危機にさらされているのである。
(抜粋、一部編集)
●元の記事:「カナダによる検閲」/ルモンド紙(11月9日)
(« Censures canadiennes », Le Monde, 2013.11.09)
http://www.lemonde.fr/idees/article/2013/11/09/censures-canadiennes_3511254_3232.html
フランス猫のNewsWatching
http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/119-6668.html
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