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『ニューズウィーク日本版』2013・11・12
P.14
ついに明るみに出たNSAのアジアの標的
アジア太平洋諸由で協力したのはあの国 最重要ターゲットはもちろん中国だったが
米国家安全保障局(NSA)が世界中で行っていた情報収集活動に対する反発はアジアにも
広がりつつあるようだ。
メディアに情報捉供した元CIA職員エドワード・スノーデンが当初香港に逃れたとき、アメリカが香港と中国本土で行っていた監視活動が地元メディアで報じられ、中国では大きな関心を呼んだ。しかし世界的にはアメリカ国内での活動やスノーデンのモスクワ空港足止めのほうが注目度が高かった。アメリカが中国をスパイしていたこと自体に蒼きはなかったからだ。
だがその後、NSAの情報収集活動がヨーロッパや中南米の同盟国にも及んでいたことが分かると怒りが広まり、雲行きが変わった。
アジアでNSAによる外国の首脳の電話盗聴疑惑に特に敏感に反応したのは帝国だ。「米側に真偽を問い合わせている」と、韓国当局者は地元メディアに明かした。「詳しく調査し、毅然とした対応を取る」
一方、インドの当局者は「シン首相は携帯電話を使わないし、電子メールのアカウントも持っていない。傍受のしようがない」として、盗聴疑惑についてはひとごとの構えだ。
だが、インドもNSAの監視網から除外されているわけではない。インドの有力紙はスノーデンから入手した情報として、新興5カ国BRICSの中で最も重要な監視対象はインドだと報じた。世界全体ではインドは5番目に重要なNSAの標的とされる(最重要はイランで、2番目がパキスタン)。
豪大使館がスパイ拠点?
盗聴疑惑のすっぱ抜きと相前後して、共同通信は英ガーディアンの報道に基づき、NSAは11年、日本の光ファイバーケーブルを経由したアジア太平洋地域の通話や通信の傍受で日本の協力を打診したと報じた。日本は法的制約と人員不足を理由に協力を断ったとされる。
アジア太平洋諸国でNSAに協力したのはオーストラリアだ。同国は非公式に「5つの日」(ファイブアイズ)と呼ばれるグループ(互いに監視活動をせず、通信傍受で協力することを誓った英語を公用語とする5カ国) の一員だ(他のメンバーはアメリカ、イギリス、カナダ、ニュージーランド)。
報道によれば、オーストラリアは米英と共にアジア全域および中東とヨーロッパの一部を結ぶ海底光ファイバーケーブルの通信傍受を行っていたとされる。
オーストラリアのメディアは、自国当局者の話として、この通信傍受にはシンガポールも密接に関与したと伝えている。
その後の報道で、アジア太平洋諸国のオーストラリア大使館がひそかに通信傍受に利用され、収集した情報がNSAに提供されていた疑いも明るみに出た。
それによると、NSAはジャカルタ、クアラルンプール、バンコク、プノンペン、ヤンゴンの米大使館に通信傍受装置を設置している。一方オーストラリアとニュージーランド、それに日本とシンガポールの米大使館には設置していない。またアジアでは中国が群を抜いて重要な標的だという。
さらに、ジャカルタ、バンコク、ハノイ、北京などのオーストラリア大使館やその他の地域の高等弁務官事務所でも通信傍受が行われていた疑いがある。
監視対象とされた国々は不快感をあらわにしている。「ジャカルタの米大使館に通信傍受装置があるとの報道には、わが国は強く抗議せざるを得ない」と、インドネシアのマルティ・ナタレガワ外相は報道陣に語った。「事実だとすれば、外交の規範と倫理に対する重大な侵害であり、友好的な関係の精神に反する行為だ」
ザカリー・ケック
- キャメロンだけがNSA批判をしない訳:そりゃあ、英米豪世界監視機構の奥の院はMI6から英国支配層に通じているかも…だから あっしら 2013/11/07 18:23:26
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