http://www.asyura2.com/12/kokusai7/msg/646.html
Tweet |
ノーベル平和賞受賞者はシリアで戦争を起こすか?
The Voice of Russia 8.09.2013, 15:18
http://japanese.ruvr.ru/2013_09_08/121007930/
Photo: EPA |
先週一週間は米国がシリアを攻撃する意志をはっきりとさせた知らせが相次いだ。バラク・オバマ大統領はシリア政府が化学兵器を使用したとして、8月31日にはそれを「罰する」意向を示していた。現在、米議会によるシリア攻撃承認が待たれている。予定では9月11日に上院で採決が行われる。下院における状況はより複雑になっており、武力行使支持を表明しているのは30名しかいない。一方の反対派197名で、残る208名は立場を明確にしていない。
オバマ大統領が議会を罠にはめたとの見方もある。つまり議会が武力行使を承認すれば、すべての責任を議会に転嫁することができるからだ。それはあまりに皮肉な見方で信じがたいが、そのような事の展開も十分にあり得る。
いまのところ、大統領は議員そして国民に対して、武力行使の必要性を言い聞かせている。7日にはオバマ大統領による国民演説が公開され、理解を求めた。ホワイトハウスはG20加盟国のうち11カ国による支持表明を発表しており、オーストラリア、カナダ、フランス、イタリア、日本、韓国、サウジアラビア、スペイン、トルコが支持を表明している。ただ、そこには武力行使の文字は一言も書かれていない。そこにあるのは「国連におけるシリアへのより強い決議」だ。
EU諸国に武力行使の必要性を納得させることは、ケリー国務長官もできなかった。7日、ヴィリニュスではケリー国務長官とEU28カ国の外相会合が開かれ、結局、「ダマスカス近郊での化学兵器使用について個人的な責任を追及する」こととされたが、武力行使については一言も触れられなかった。EUのキャサリン・アシュトン外交安全保障上級代表は、国連調査団による調査結果を待つ必要があると指摘している。その結果を見てみて初めて、誰に責任があるのかを議論することができるのであり、ロシア政府も同様の立場を示している。
ロシア政府は、米国が一方的な武力行使を正当化しようとしていることを容認できないとしている。ウラジーミル・プーチン大統領は、ロシア第一放送およびAP通信からのインタビューのなかで、国連調査団による報告を待つよう呼びかけた。ロシアの立場は、誰が大量破壊兵器を使用したに関わらず、それは犯罪であるという原則だ。
−我々はアサド大統領の政府を擁護しているわけではない。我々が守ろうとしているのは、他のこと、つまり国際法の基準と原則を擁護しているに過ぎない。武力行使の可能性を議論するには、国際秩序、国際規則、国際法を守ることが大前提だ。我々が守ろうとしているのはそれだ。これは絶対的な価値観だ。武力行使に関する問題が国連および安全保障理事会以外のところで決められるのであれば、非合法な決定がいかなる理由でだれに対して行使されるのか、という懸念が生じる。
同盟国からの支持が弱いにも関わらず、米国は攻撃準備を進めている。地中海および紅海においては、機動艦隊2つが展開している。6日にはシリア反対派勢力の代表者らがワシントンに到着したが、米国務省は国民反対派革命勢力連合のアフメド・アル=ジャルブ代表と、シリア自由軍軍事評議会のセリム・イドリス代表を「協議のために」招待したのだった。
ロサンゼルス・タイムズ紙が報じるところによれば、彼らはケリー国務長官との間で「シリア攻撃についての計画」を話し合うようだ。またシリア反対派勢力の代表者らは、軍事攻撃の対象となる施設50件のリストをペンタゴンに手渡したという。また米国の各紙が報じるところでは、シリア国内の武装勢力は米国による武力行使が始まると同時に、政府軍への攻撃を始める準備をしているという。
最低でも3ヶ月間の「遠隔戦争」は米国にとって2億ドル以上の出費となる。一部の専門家らはその3倍の額に及ぶとも指摘している。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。