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G20は露日関係にダイナミズムを与える
タグ: 政治, アジア・オセアニア, 領土問題, G20, 解説, 日本関連, 国内, 国際
ヒロヨシ ヤスモト, リュドミラ サーキャン 3.09.2013, 14:17
サンクトペテルブルグで開催されるG20サミットの枠内では、プーチン大統領と安倍首相の間で露日首脳会談が行われ、領土問題が話し合われる予定だ。これはユーリー・ウシャコフ大統領補佐官が明らかにしたものだ。しかし、領土問題が会談の主要テーマになることはないだろう。ウシャコフ大統領補佐官は、「まず第一に貿易経済分野および投資分野での協力拡大の問題が検討される」としているからだ。
プーチン大統領と安倍首相の首脳会談は今年に入ってからでもすでに3度目で、今後数年間の協力に関する優先課題が話し合われるだろう。露日首脳会談を前に、日本でも精力的に活動されている鈴木宗男・新党大地代表にお話しを伺った。
−世界一のエネルギー資源大国ロシアと世界一の応用技術日本が、しっかりとジョイントし、協力関係を持っていくことによって、世界に貢献するものだと考えています。ここ6年間、日本では1年ごとに総理大臣が変わりました。今度の安部政権は長期政権になりますし、長期政権にさせなくてはなりません。そのうえで、安倍首相とプーチン大統領とのいわいる個人的な信頼関係、さらには国対国との大きな、世界の歴史を作るという視点に立った人間関係を結んでもらうことによって、世界に大きな貢献ができると期待しています。
地政学的に見て、日本とロシアのウェイトは高いのです。米国の一人勝ち、では世界のバランスは良いものではありません。同時に「世界の警察・米国」という冠はなくなってきているわけです。いまシェールガスで米国が強気に出ていますが、地球環境問題など、どこかで挫折するものだと思います。ロシアのガス、石油というのは、いまサハリンでもシベリアでもやってはいますが、最後はカスピ海まで控えているわけです。ここを無視することはできません。
G20の議題には両国関係のみならず、多国間関係も挙がっている。国際情勢を踏まえて鈴木宗男代表は次のように指摘している。
−いま世界の経済と言うのはブロック化ですね。TPPがいい例だと思います。米国を中心にした経済圏ですね。あるいはEUでの同盟、さらにロシアはロシアで関税同盟を進めています。その中にあって日本はもっとアジアに目を向けるべきです。なにもアジアの盟主になる必要はありません。少なくとも日本の経済力と言うのは全体のパイでは中国に抜かれていますが、中身からいえば日本の方がまだ優位性を保っています。それは日本の応用技術が世界でも冠たるものであるということです。これをもってロシアと向き合っていく。
G20でも首脳会談が行われることは非常に良かったと思っていますが、日本の方からカードを切らないといけません。それは経済協力と言う思い切ったカードを切らなくてはならないのです。
これはロシアが呼びかけているものと全く一致している。2013年は露日関係のなかでも最もダイナミックな年のひとつとして記憶されることだろう。今年、日本はロシア経済への主要投資パートナートップ10にランクインした。日本の累積投資は約110億ドルに上っている。政治対話も継続されている。秋にはセルゲイ・ラヴロフ外相が日本を訪問するほか、「2+2」会談も予定されている。
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