【ワシントン白戸圭一】米情報当局による情報収集活動の実態を暴露した米中央情報局（ＣＩＡ）元職員、エドワード・スノーデン容疑者（３０）がロシアへの一時的な亡命を申請したことについて、カーニー米大統領報道官は１６日の記者会見で「スノーデン元職員は人権活動家でも反体制活動家でもない。機密情報を漏えいした罪で訴追されており、米国へ送還されるべきだ」と述べ、ロシア側に亡命を認めないよう求めた。

　米国では、ロシアが亡命を許可するか、元職員の第三国への出国を許可した場合には、オバマ米大統領が今年９月に予定しているロシア訪問を取りやめるのではないかとの観測が出ている。

　ただ、カーニー報道官は「大統領はＧ２０サミット（主要２０カ国・地域首脳会議）出席のため９月にロシアを訪れる。それ以上、話すことはない」と述べ、オバマ大統領が現段階では予定通り訪問することを強調した。

　その一方、カーニー報道官は「ロシアのプーチン大統領も言っている通り、この問題を長期的な米露関係の問題にすべきではない」と発言。「スノーデン元職員を米国に戻す方向に事態が進むと信じている」とも述べ、ロシアをけん制した。

　ロイター通信によると、スノーデン元職員はロシアへの一時亡命申請に際し、プーチン大統領の求めに応じ、米国に危害を与える活動を停止すると、口頭で弁護士に約束した。ただし、その後に中南米への亡命が実現した後も暴露活動をしないとまでは明言していない。

http://mainichi.jp/select/news/20130717k0000e030189000c.html 　

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