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エドワード・スノーデン氏の告発はアメリカ政府内部の暗闘の表れか?
http://www.asyura2.com/12/kokusai7/msg/495.html
投稿者 taked4700 日時 2013 年 6 月 13 日 23:59:05: 9XFNe/BiX575U
 

エドワード・スノーデン氏の告発は本来アメリカの前大統領であるブッシュ氏へ向けられるべきものだった。しかし、タイミングから考えると、オバマ大統領の足を引っ張る形で表面化した。

オバマ大統領の足を引っ張る暗闘と考えられるものにはボストンマラソンテロがある。あのテロも、駐日アメリカ大使としての日本への赴任が予想されていたキャロライン・ケネディ氏が館長を務めるケネディ記念図書館での火事(爆発と言う話もある)が同時に起こっていて、しかも、このテロ以来、ケネディ氏の赴任の話が止まってしまっている。

FRBの資金供給がアメリカでのシェールガスブームを支えていて、また、不動産市況の回復をもたらしている。だから、FRBが資金供給を止める、またはその量を減少させることはこの二つのブーム、またはバブルを潰すことを意味するわけで、まだまだFRBによる資金供給は続くだろう。(ただし、株価を動かすことでヘッジファンドは利益を出すので、いろいろな情報操作は行われるのだと思う。ただ、基本的にFRBによる資金供給はまだまだ続くはずだ)

オバマ大統領はほぼ確実に原爆・原発からの脱却を目指していて、オバマ政権内にそういった勢力がかなり集まっていることは確実だ。そして、FRBの資金供給もそういった勢力からの支持を受けているはずだと思う。つまり、シェールガスブームはある意味、オバマ大統領の合意のもとに行われている。

エドワード・スノーデン氏の告発は、オバマ大統領と中国の習主席との話し合いを狙い撃ちしたものと、そのタイミングから推測できる。つまり、中国がやはり大きな要素としてアメリカのオバマ政権にも、そして、アメリカの政権内部に存在しているいわゆる軍産複合体勢力にも考えられているということだ。まあ、中国の人口規模やその経済力から考えたら当然のことだが。

そして、こういった分析は当然中国当局もしているだろう。つまり、中国当局は、今回のエドワード・スノーデン氏の告発によって、アメリカのシェールガスブームがもともとシェールガスの経済合理性に基づいているわけではなく、単に脱原発を目指していること、そして、地熱の有望性を意味していること、つまり、水平掘りや水圧破砕技術は高温岩体発電の技術でもあることから、地熱発電の準備をアメリカは今一生懸命にやっていることになるが、そのことに中国当局も気が付いている可能性がある。

つまり、今回のオバマ大統領と習主席との話し合いで、脱核兵器の話がされた可能性があるのだ。当然、その中には脱原発のことも含まれていたはずだ。シェールガス開発についても話がされ、その実情がどういったものなのかを習主席はあるていど気が付いた可能性は強い。

アメリカ政府、またはアメリカの支配層内部で、どう核兵器廃止後の世界支配を行うのか、または、脱原発の費用をどう賄うのかと言ったことを巡って、中国を巻き込んだ暗闘が繰り広げられている。  

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コメント
 
01. 2013年6月16日 19:26:10 : 4pqaDeOAfU

    「エドワード・スノーデンは、現実世界の『ジェイソン・ボーン』なのか?」

    ■ 冷泉彰彦:作家(米国ニュージャージー州在住)


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ■ 『from 911/USAレポート』               第631回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 NSA(アメリカの電子スパイ組織「国家安全保障局」)のプライバシー侵害問題
ですが、先週から今週にかけて激しい動きが続いています。この事件は「テロとの戦
い」が終わるとか、「サイバー戦争の時代」だというような時代の変わり目であるだ
けでなく、オバマ政権のアメリカ国内政治、そしてアメリカの外交にも関わる現在進
行形の問題になって来たようです。

 問題はNSAが「プリズム」というシステムを使って、SNSやクラウド・サービ
ス、あるいはインターネットの接続業者など大手のIT企業から網羅的にデータを収
集していたという事実です。この記事は英国の『ガーディアン』のグレン・グリーン
ワルド記者、『ワシントン・ポスト』のバートン・ゲルマン記者、そして政治的な告
発を続けてきたジャーナリストのダニエル・エルスバーグによって、6月6日に発表
され、世界中が大騒ぎになりました。

 その3日後の6月9日に、グリーンワルド記者などの「情報源」が名乗り出てきま
した。NSAの外注先コンサルティング会社「バズ・アレン・ハミルトン社」の社員
であったエドワード・スノーデンという29歳の若者です。スノーデンは香港におり、
以降は香港のTV局などを通じて発言を行なっていますが、潜伏先は分かっていませ
ん。

 このスノーデンですが、現時点では「自分はアメリカが盗聴国家であることを告発
するためにやった」と宣言すると同時に、「NSAは中国に対してもハッキング行為
をしている」という衝撃的な暴露を行っています。またそのスノーデンに対しては、
ロシアのプーチン政権が「亡命受け入れ」を宣言するとか、その一方で「中国が身柄
を保証するのでは」という噂も出るなど、大変な騒ぎになっています。

 とりあえず香港はアメリカと「容疑者引渡し条約」を締結していることから、アメ
リカはスノーデンの身柄を引き渡すように動いているようです。これに対して香港当
局がどのような対応を取るかに関心が集まっています。

 ところで、香港のメディア経由で発表されたスノーデンの「私はヒーローでも反逆
者でもない。一人のアメリカ人だ」というコメントを受けて、アメリカ世論は真っ二
つに割れています。例えばLAタイムス(電子版)の世論調査では、「ヒーロー」が
67%、「単なる犯罪者」が9%、「国家反逆者」が8%、「ヒーローだが違法行為
なので堂々と収監されるべき」という珍妙な答えが10%というのが現状です。最後
の選択肢は、LAタイムスのデスクが面白がって提示したものだと思われますが、こ
れに10%が反応しているというあたりも、非常に興味深いと思います。

 また「イプソス/ロイター」による連合世論調査では「スノーデンは愛国者」とい
うのが(これも選択肢の提示に「ひねり」がありますが)31%、これに対して「反
逆者」が23%という結果。更に「ハフポスト/ユーガブ」の連合調査では「スノー
デンの行為は正しい」が38%で、「間違っている」が35%と拮抗しています。L
Aタイムスはネット投票である一方で、こうした正式な世論調査はランダムに電話を
かけているというのが差になっているのでしょうが、いずれにしても賛否が拮抗して
いるのは間違いありません。

 原則として、アメリカでは2001年の「911テロ」以降は、愛国法の施行など
もあって「テロ抑止のためには政府によるプライバシー監視はやむを得ない」という
認識がある程度普及していました。ですが、世論を構成する世代がどんどん交代して
いることと、電話とメールだけでなく、幅広い個人の情報が画像とともにネットワー
ク化されている「SNSまで見られていた」というのは、改めて多くの人に嫌悪感を
抱かせているのだと思います。世論が「真っ二つ」になっているのには、そうした背
景もあるわけです。

 真っ二つと言えば、政界も混乱しています。オバマ政権、そして当事者である軍や
NSAは「ひたすら低姿勢」ながら「テロ対策には必要だった」という主張を、抑え
たトーンで繰り返しています。また、オバマ大統領本人は当初は「国民に理解を求め
る」という発言をしたものの、スノーデンが名乗り出てきてからは「ダンマリ」を決
め込んでいます。

 そのオバマの民主党ですが、左派は「ブッシュ以来の権力の濫用」だとしてNSA
に批判的ですが、中間派から右は「テロとの戦いには必要だった」という立場が原則
です。その一方で、オバマ政権としては「この情報収集行為がテロ抑止に必要だとい
う発言を、他でもないオバマがこれ以上発言をすると、オバマのイメージ、特に若者
の間でのイメージが崩れる」という判断をしているようです。

 オバマの「ダンマリ」というのはそういうことのようです。これに対しては、共和
党のベイナー下院議長からは、13日の木曜日に「大統領は何故ダンマリを決め込ん
でいるのだ。国民をテロから守るために必要な措置ならもっと堂々としたらどうなん
だ」などと「ツッコミ」を入れられる始末です。

 ところで、スノーデンは『ガーディアン』の取材に対して、「FBIに情報通信企
業から情報を入手するようNSAに指示する」などという「秘密法廷の令状」のコピ
ーを提供しています。この「秘密法廷」ですが、アメリカの諜報活動において必要な
場合は、機密を保持しながら当局の行為に「お墨付き」を与えるために設けられてい
るものです。

 ブッシュ時代には「この秘密法廷すら開廷しないで一方的に盗聴行為を進めている」
として民主党が追及するという構図があったのです。ですが、この2013年にスノ
ーデンが「令状のコピー」そのものを公開してしまったことで、このプライバシー侵
害行為を合法だとする「令状」自体が「機密情報」に分類されていて2038年まで
公開禁止になっているということも明らかになったのです。つまりは、そうした「秘
密法廷の令状発行手続き」そのものが持っている欺瞞性も見えてしまったことになり
ます。

 この問題に関しては民主党のトム・ウダル上院議員(ニューメキシコ州)の発言が
参考になります。「この問題に関する透明性のあるディスカッションはそもそもがム
リ。というのは、秘密のプログラムについて、秘密の法廷が、秘密の法解釈に基いて、
秘密の令状を出しているという話なので」というのです。与党議員の発言として、オ
バマ政権の尽きない頭痛をうまく説明していると思います。

 ダンマリを決め込むオバマですが、担当閣僚の一人とも言えるエリック・ホルダー
司法長官はカンカンで「スノーデンの行為によって、明らかにアメリカの安全保障は
脅威に晒された」という言い方で一貫しています。「何が何でもスノーデンは処罰し
なくてはならない」というのです。ホルダー長官は立場上そうした姿勢を取らなけれ
ばいけないわけで、政権全体としてとにかく困り果てているとしか言いようがありま
せん。

 ベイナー発言は、そのオバマの痛いところを突いたわけですが、一方で党内が混乱
しているということでは、共和党の側も同じです。まずブッシュ時代の「テロとの戦
い」を支持してきた保守派の長老達は、NSAを支持すると同時にスノーデンに対し
て「国家への反逆」であると怒りを隠していません。その反対に、共和党の次世代の
リーダーの一人といわれるランド・ポール議員(上院、ケンタッキー)は「NSAの
プリズム・プログラム」を激しく攻撃しています。

 ポール議員は、有志を集めて「NSAに協力して個人情報の漏洩を行った」として、
携帯キャリアーおよびインターネット総合通信プロバイダーのベライゾン社や、アッ
プル・コンピュータに対して民事訴訟を起こす運動まで始めているのです。「これは
国家と大企業による、アメリカ市民の自由(リバティ)に対する深刻な挑戦だ」とポ
ール議員は宣言して、厳しい政権批判を行なっているのです。

 このポール議員の言動には、保守派の長老達は困り果てているようです。例えば代
表的な保守派のリンゼイ・グラハム議員(上院、サウス・カロライナ)は「我々はオ
バマを左派政権だとして批判してきたが、共和党内にオバマよりも更に左の連中がい
るというのは嘆かわしい」と公言しています。

 これに対して、批判の的となっているポール議員は「こうした旧世代を一気に葬る
時が来た」と全く負けていません。ちなみに、このランド・ポール議員は、「連邦政
府の極小化」を掲げる「リバタリアン」の象徴的な存在、ロン・ポール前下院議員の
息子であり、親子揃って若い世代には圧倒的に人気があるのですが、正に今回の事件
では「面目躍如」というところです。

 さて、そんなわけでアメリカ国内は大騒ぎであり、同時に混乱に陥っているわけで
すが、その渦中の存在である「エドワード・スノーデン」というのは一体どんな人物
なのでしょうか? 一見すると「スパイ組織の悪を知ってしまったために、その組織
から追跡されている」ということで、人気アクション映画シリーズでCIAから命を
狙われる「ジェイソン・ボーン」のようにも見えるわけですが、そのような「スーパ
ー」な存在であるのかどうかも含めて、その人物像は高い関心を呼んでいます。

 スノーデンは、ノースカロライナの出身で純粋なアメリカ人、父親は連邦の五軍の
一つである沿岸警備隊員、母親は裁判所書記官であったようです。一家は、その後、
メリーランドに引っ越していますが、エドワードは何らかの理由で高校を卒業するこ
とができず、地域の「コミュニティ・カレッジ(授業料の廉価な公立の大学)」に通
って高校卒業単位を揃えようとしたものの、最後まで行かず、後年GED(大検と同
等)を取って高卒資格に代えています。

 その後、スノーデンは21歳で陸軍に志願して入隊、この時点では「イラク戦争に
従軍することは崇高な任務」と考え、特殊部隊へのエリート養成コースに参加してい
たそうですが、訓練中の事故で両足に負傷したことから半年で除隊になっています。
その後は、NSA職員、そしてCIA職員と2つの諜報機関を渡り歩く中で、ジュネ
ーブでは「外交官というカモフラージュ」をした工作員として任務に従事していたそ
うです。

 それからは、NSAの外注先企業に転じて間接雇用となり、例えば「日本国内のN
SA組織に派遣されて勤務していた」こともあるそうです。最後は、その「バズ・ア
レン・ハミルトン社」の社員として、ハワイにあるNSAの施設で「システム管理者」
をやっていたそうで、その際には年俸20万ドル(約2千万円、12万ドルという報
道もあり)という年収を得ていたと言われています。

 では、どうしてスノーデンは「告発」に踏み切ったのでしょう? 現在までの報道
を総合すると、軍における負傷と除隊、そしてコンピュータの知識を評価されてCI
A職員になった際に感じた幻滅などから徐々に「アメリカの暗部」に触れて、これに
対する批判的な見方に傾いていったようです。

 一部の報道では、スノーデンは「てんかん症状」に苦しんでいたと言われます。ハ
ワイ勤務を希望したのもそれが理由だというのです。ですが、仮にそうした病気を若
い時から持っていたのであれば、陸軍の特殊部隊(グリーン・ベレット)養成コース
に志願できるはずはありません。ということは、憶測になりますが、陸軍での事故の
後遺症として、病気に苦しんでいたという可能性もあるかもしれません。

 仮にそうだとすれば、このスノーデンというのは、映画『ボーン・アイデンティー』
シリーズの「ジェイソン・ボーン」のような「超人的な能力ゆえに当局から危険視さ
れた」というようなスーパーな存在ではなく、むしろ現在のアメリカが抱えるPTS
D問題などの「帰還兵の悲劇」に近いものかもしれません。

 先ほどご紹介した「反逆者かヒーローか」という世論調査に関して言えば、ハフポ
ストによれば「事件について詳しく知れば知るほどスノーデンに同情的になる」とい
う傾向があるそうです。これも、こうした「帰還兵の悲劇」とか、苦労人的な生い立
ちへの同情があるのかもしれません。

 さて、この問題の出口ですが、本人とアメリカの司法省・国防総省の間で「どんな
ネゴシエーション」が行われているのか、そもそも交渉になるようなコミュニケーシ
ョンのチャンネルが開かれているのかどうかは分かりません。アメリカとしては、中
国やロシアへの亡命ということになれば「自由と民主主義の守護者」という自身の
「国のアイデンティティ」が危機に陥りますから、何としても避けたいはずです。

 特に中国への亡命とでもいうことになれば、アメリカとしては「人権外交」も「サ
ーバー攻撃批判」も非常にやりにくくなるわけで、大胆な予測をすれば、何らかの司
法取引を提示して本人の安全を保証する代わりに、中国に政治のコマとして使われる
のは阻止するのではと思われます。

 ちなみに、このスノーデンですが、2009年には日本で「NSAの外注先エージ
ェント」として活動していたと報道されています。日本の国内法では一切の盗聴行為
は違法ですから、仮に『ガーディアン』の報道が事実であれば、日本の捜査当局はス
ノーデンおよびNSAに対する強制捜査をする必要があると思います。その一方で、
今回の事件の展開次第で「アメリカから中国に対する人権外交の説得力」が崩れてい
くようですと、日本の安全保障には甚大なダメージになる可能性もあります。日本と
しても、危機感を持って対応すべきでしょう。

 このスノーデンの事件は不思議な政治的な効果ももたらしています。6月13日か
ら14日にかけては、シリアのアサド政権が「反政府勢力に対してサリン攻撃を行い
100人から150人を殺害」したというニュースを受けて、「シリアは一線を越え
た」という言い方がオバマ政権から出始めました。

 また、現在のシリア情勢の中で「アサド政権=ヒズボラ」が連携を強めて「反政府
軍」と対決しているという構図がハッキリしたこと、共和党のマケイン議員がシリア
の反政府勢力を訪問したことで「反政府勢力にはアルカイダが混じっているから支援
はできない」というムードの沈静化が図られていることなど「シリア内戦介入への条
件」が整備されつつあります。

 オバマはシリアへの関与へ踏み出す気配を見せています。例えば反政府勢力への武
器供与に関しては具体的な動きもあるようです。その動機の一部として「スノーデン
の事件について、世論の目をそらす」という要素も少しだけ考えられるかもしれませ
ん。いずれにしても、今回のスノーデンの事件は、オバマ政権に対して、そのぐらい
の政治的インパクトを持ちつつあると言えます。


02. 2013年6月19日 15:16:54 : e9xeV93vFQ
オバマ米大統領、ドイツ統一の象徴で演説へ ケネディ演説から50年
2013.6.18 20:37
 【ベルリン=宮下日出男】米国のオバマ大統領が18〜19日、ベルリンを初訪問する。今年はケネディ米元大統領が冷戦中に西ベルリンで行った名演説から50年の節目。「オバマ人気」の高いドイツでは2人を重ねる向きがあり、オバマ氏の言動に期待が寄せられている。ただ、米国の個人情報収集問題への反発もあり、ドイツ世論は複雑だ。

 オバマ氏は19日、旧東西ドイツ統一の象徴、ブランデンブルク門前の広場で演説する。17日、広場はすでに封鎖され、招待客4千人分の会場の設営が進んでいた。周囲には警備員もおり、観光業の男性(33)は「警備が厳しすぎて見られない」とぼやいた。

 オバマ氏のベルリン訪問は大統領候補だった2008年夏以来で、当時、市内の戦勝記念塔前での演説に20万人が集まった。最近の世論調査でも8割がオバマ氏を支持する。ケネディ氏が1963年6月26日に「私はベルリン市民」と西ベルリン市民を励ました演説から50年という時期でもあり、当時を知る男性(81)は「ケネディ氏のように希望を持てる演説が聞きたい」と語った。

 ドイツでは、イラク戦争を始めたブッシュ米前大統領への反発が強く、「オバマ人気」はその反動といわれる。独紙ウェルトはオバマ氏が「ケネディ氏と(米公民権運動指導者の)マーティン・ルーサー・キング牧師を合わせた」存在とみられているとも分析している。

 オバマ氏が就任後、訪独してもベルリンは訪れなかったのは5年前に望んだ同門での演説がメルケル首相の反対で実現しなかったのが影響したとの見方がもっぱらだ。首相はその後、訪問を求めたが、「ドイツがオバマ氏を愛してもオバマ氏に関心はなかった」(同紙)との指摘も挙がる。

 ただ、ようやく実現する訪問も「歓迎ムード」一色ではない。米国家安全保障局(NSA)の個人情報収集問題を受け、独メディアはオバマ氏の過去の合言葉「イエス・ウィー・キャン(われわれはできる)」をもじり、「イエス・ウィー・スキャン(われわれは監視している)」と皮肉る。

 ドイツでは米軍グアンタナモ基地のテロ容疑者収容施設の閉鎖が実現していないことへの不満も強い。独誌シュピーゲルは「オバマ氏が『最高神官』ではないと明らかになった」としつつも、「歴史的舞台ではケネディ氏との比較は避けられない」と、その発言に厳しい視線を向けている。


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