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トルコ政府退陣運動10日…「跳ねのけられない権力はない」/新自由主義独裁に積もった怒りの爆発(レイバーネット日本)
http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/intl/1370871753233Staff
トルコのイスタンブールにあるタクシム広場だけでなく、進入路の商業地区まで多くの人波で埋め尽くされた。誰かがシュプレヒコールをあげ始めれば、他の人たちもすぐ後について叫んだ。人々は「政府は退陣しろ」、「ファシズムに対抗して、肩を組もう」、「至る所にタクシムを、至る所で抵抗を」と叫んで横断幕を掲げた。
5月30日、活動家たちがタクシム広場近くのゲジ公園再開発事業に反対して始めた後、政府退陣運動に拡大した抵抗運動は、もう10日を越えた。5月31日、この運動は全国に拡大し、数万人がエルドアン総理と与党に対する大衆デモを進めている。
タクシム広場、「恐れることがない自由の共同体」
外信によれば、6月8日のデモ隊と激しく衝突した警察が撤収した後、タクシム広場はデモ隊の手に落ちた。デモ隊は広場に入る主な道路に歩道のブロック、距離表示板や自動車で作った数十のバリケードを50メートル間隔でたてた。
タクシム広場とその周辺にどれほど多くの人々が集まったのかは正確にはわからないが、広場にいたある人は「みんなは百万人が集まったと見当をつけている」と伝えた。
タクシム広場近くの地下鉄を出て、広場に入ると、人々は新しいデモ隊を歓呼した。ひとりは「私は何日も眠っていない。何があってもゲジ公園を離れない」と話した。
警備に立つ組織は無線通信で互いに連絡し、ゴーグル、ガスマスク、ゴムひもパチンコと石が積まれている集荷場を監視している。タクシム広場に集まった人々は、テントや壊されたバスで、または地面で夜を過ごして座り込みをしている。あちこちに食料品と雑誌が置かれており、皆のための食料品、水、医薬品供給のための放送も行われている。
トルコの地中海に近いアダナでは、9日夜にデモ隊と警察が対峙した。しかし、タクシム広場にはもう警察は見えず、警察のヘリコプターだけが広場の上空を偵察している。
8日にはこれまでのデモより多くの人が集まった。「彼らが私たちを攻撃しても止められない」とスピーカーを持った共産主義者がデモ隊の前で話した。
続く弾圧と歪曲
政府退陣を要求するデモ隊の強い圧力の下、与党代表団は総選挙を2015年から 2014年初めに操り上げようという提案を議論しているが、エルドアンは反対の立場を明確にしている。
エルドアンは9日に早期総選挙を拒否し、デモ隊を「バンダリズム」と非難して「われわれは忍耐したし、忍耐する。しかし忍耐には限界がある」と話した。彼はまた、トルコ全土を歴訪して自分の支持者の動員を始めた。与党AKPは来週、イスタンブールとアンカラで大衆デモを行うと明らかにした。
政府は定期的に通信を止め、監視カメラを利用して蜂起とこれに対する警察の弾圧の両方を無視する国営放送を使ってデモを弾圧している。
警察はタクシム広場から撤収したが、アンカラなどの他の都市ではまだデモ隊に向かって催涙弾と放水銃を撃って鎮圧している。アンカラのデモ隊は、路上に火を放ち、バリケードを作ろうとした。この10日間で全国で3人が死亡し、 5千人近くが負傷した。
デモの要求、大衆の中に
しかし政府の強硬な対応を非難する世論はさらに拡大している。
トルコ警察労働組合は6月9日、最大120時間の延長勤務後に6人が自殺したとし、指導部に対する法的措置をすると明らかにした。
トルコの3つのサッカークラブ、ガラタサライ(Galatasaray)、フェネルバフチェ (Fenerbahce)とベシクタシュ(Besiktas)は、9日午後、エルドアン総理の退陣を要求してデモ隊への支援活動を行うと明らかにした。ベシクタシュは、警察のバリケードに対して掘削機を投入した。
ユンゲヴェルトが伝えた社会主義政党ESPの議長、フィゲン・ユクセダグ (Figen Yuksedag)によれば、最近ギリシャの活動家はタクシム広場のデモに合流し、互いに情報と戦術を共有しているという。
彼らは多様な警察の戦略について話をして、互いに彼らをどうすれば打倒できるのかについての情報を共有していたとし、「今日の世代はこの経験を忘れないだろう。運動が到来すれば、彼らはここでの経験を利用するだろうし、ここからさらに一歩踏み出す道を見つけられるようにしたい」と話した。
新自由主義独裁に対する怒りの蓄積
これは「発展」という名目で、新自由主義的な私有化措置を強行したエルドアン政権に対して、長い間蓄積してきた怒りが爆発したものだと人々は話す。
女性と青年に対する保守的イスラム主義の抑圧、クルド族、社会主義者、労働組合の犯罪化、公共領域の私有化、親米的帝国主義政策などが糾弾されている。
「この土地の誰もがシリアに対する戦争を望んでいない」として「この闘争は、また帝国主義に対する闘争でもある」と左派民族主義的のケマル・グループのある活動家がユンゲヴェルトに10日に話した。多くの人々が監獄にいて、拷問、隔離されており、適切な治療も拒否されている。
この新聞によれば、現在の運動はまた女性運動でもある。「女性たちは自分の体に対する決定権をもう譲歩しなくなるだろう」とユクセダグ議長は話した。エルドアン総理は、女性は最低3人の子供を出産しなければならないという立場で、妊娠中絶は非常に制限されている。
クルド族、ケマル主義者、アレヴィー派、アルメニア人、革命的社会主義者の組織、アナーキスト、反資本主義的ムスリムなどすべてが現在広場で座り込み闘争をしている。彼らは長期的な展望は持っていないが、さらに連帯を強めている。クルド族とケマル主義者の間にはずっと深刻な対立があったが、この衝突は少なくなった。彼らは運動犯罪化の終息、ゲジ公園再開発中止、デモ隊への催涙ガス投入禁止、エルドアン退任(Erdogan istifa)で同じ意見を持っている。
これらの要求が達成できるかどうかは未知数だ。しかし誰もが現在までのことで、非常に鼓舞されている。ユクセダグ議長は「人々は跳ねのけることができない権力はないということを見た。未来は恐れや消極的な態度ではなく、希望、勇気と自由によって決定される」と明らかにした。
翻訳/文責:安田(ゆ)
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