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【エルサレム大治朋子】トルコの反政権デモは3日深夜から4日にかけても続き、地元メディアによると、首都アンカラでは警官隊との衝突で新たに500人、トルコ第3の都市イズミルでも300人が拘束された。デモは都市部の若者層を中心に拡大し、その軸足は「反政権」から「反エルドアン首相」へと移りつつある。
地元メディアによると、左派系の公務員労働組合(組合員24万人)は警官隊によるデモ鎮圧に抗議し、4日から2日間の日程でストライキに突入した。また、トルコ南西部アンタルヤの行政当局は4日、警官によるデモ隊への放水に疑義を唱え、地元消防局管理の水を使用させない方針を決めた。アンタルヤの市長は野党所属で、デモを機に左派系組織や野党が攻勢を強めている状況がうかがえる。
一方、デモの中核をなす若者はここ数日、「反エルドアン」の旗印をより鮮明にしている。デモが拡大したきっかけは、5月31日から1日にかけての警官隊による催涙ガスや放水車を使った「過剰な対応」だった。ギュル大統領は1日午後、エルドアン首相や内務相らに警官隊の撤収を提案し、大規模な鎮圧は中止されたとされる。
デモはいったん鎮静化の兆しを見せたが、エルドアン首相が3日に開いた会見が波紋を呼び、デモ再燃への流れを加速させた。首相は警官の対応について「ゆるやかだ」と強調。さらに、「国民の半分は(前回の選挙で首相の率いる公正発展党に投票して)支持しており、彼らを何とか自宅にひきとどめているところだ」と述べた。
この発言は、政権党の支持者を街に出せばデモ隊との衝突は避けられないが、政権としてそれを抑えているとの趣旨と市民に受け止められた。「市民を脅すような発言」と批判が一気に高まり、「反エルドアン」の声が高まる要因となった。
http://mainichi.jp/select/news/20130605k0000m030129000c.html
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