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◆5月20日
ロシアの太平洋艦隊が地中海に数十年ぶりに入ったようだ。キプロスに寄港するようだが、キプロスの直ぐ南にはシリアがある。当然今回のこのロシア艦隊の動きは、シリア問題を視野に入れた動きであることは論を待たない。
このブログではつとに指摘してきたことであるが、プーチンがロシアの大統領である限り、ロシアがシリアを見捨てるようなことはないであろう。シリアの地上ではシリア政府軍が反政府武装ゲリラたちを駆逐しつつある情勢であるため、武装ゲリラたちが焦ってきて、誘拐を含むさまざまな動きをし始めており、またそれに応えるように、欧米・湾岸アラブ諸国、トルコやイスラエルなどが、動きを活発化させている。
その欧米側の動きを牽制するのが、このロシアの太平洋艦隊の地中海入りである。シリアの事はシリア人に任せるべき、という明確なスタンスを持ってシリア問題に対処してきたロシアのプーチンは、このシリア問題に対して欧米諸国などが軍事的に介入のそぶりを示しただけで、即反応できる態勢を整えた、ということになるのであろう。
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●ロシア太平洋艦隊の艦船が初めて地中海へ
http://www.zerohedge.com/news/2013-05-16/russian-pacific-fleet-warships-enter-mediterranean-first-time-decades
【5月17日 Tyler Durden ― Zero Hedge】
先に我々はアメリカが公式にイスラエルに強襲艦を送り海兵隊を上陸させたということを報じた。この件では、アメリカ海軍は「いかなる世界の出来事と関連もなく、またはなんらかの反応からの動きでも無い」ということを明言した。
このアメリカの言い訳のような内容を読んで疑惑の念を持つのは、我々だけではなさそうで、ロシアもまたそう捉える国である。そして、歴史的な出来事として、ロシア太平洋艦隊が、数十年振りにスエズ運河を通過し、地中海に入りキプロスのリマソル港に寄港しつつある。これはアメリカとイスラエルがシリア国境沿いに軍を集結させていることに対する十代な警告となる。ロシアは、イスラエル「国防」軍が標的訓練でシリアを使用したことに対して黙って見ている事はしないぞ、という姿勢を見せようとしている。「機動部隊は成功裏にスエズ運河を通過し、地中海に入った。太平洋艦隊がこの海域に入るのは数十年ぶりのことである」と、ロマン・マルトフ一等船長は語った。
この部隊は駆逐艦アドミラル・パンテレイェフ、水陸両用戦闘艦ペレスベトとアドミラル・ネベルスコイ、タンカーのペチャンガ、それにサルベージ・救出タグボートのフォティイ・クリュロフが3月19日にウラジオストックを出港し地中海部隊に合流することになっている。
この機動部隊は現在は、大型対潜水艦艦船のセベルモルスク、フリゲート艦のヤロスラーブ・ムドゥリ、サルベージ・救出タグボートのアルタイとSB-921、それに北海・バルチック艦隊のタンカーのレナ、更には黒海艦隊から参加しているロプチャ級上陸用艦船であるアゾフで編成されている。・・・以下略
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