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少し簡単な実験をして欲しい。目を閉じて、一緒にいて幸せを感じる人の顔と、憎しみを感じる人の顔を交互に思い出して欲しい。
そして、しばらくして自分の感情が、どちらに引きずられ、どちらに強いインパクトを感じるかを推し量って欲しい。
多くの人は、憎しみを感じる人の方に感情が揺さぶられると言うはずだ。幸せよりも、憎しみの方が感情に与えるインパクトは強いのである。
他にも、100万円が儲かった幸せと、100万円を失った失望はどちらが強いかと計測すれば、やはり多くの人が失望の方が感情的に強いと答える。
人間は、ネガティブな感情に強く影響される。その中でも他人を憎む感情というのは、本当に強く、それが多くの殺人事件の原因となっているし、内戦や内乱、そして戦争の直接的原因になっている。
幸せは、忘れる。憎しみは、忘れない。憎しみという感情が、いったん生まれると、それはどんどんエスカレートして、やがて行動が起きる。
排斥と、破壊が生まれるのである。
■ドイツ人とユダヤ人の対立の現代版
ある民族が、ある民族を憎む。それは非常に強い感情である。ドイツでは1930年代、非常に激しい民族憎悪が吹き荒れたことがあった。
少数派なのに裕福になって国を牛耳っているように見えたユダヤ人に対して、その憎悪が爆発したのだ。
ナチス・ドイツはユダヤ人を迫害し、財産を奪い、強制収容所に送り込んで皆殺しにすることで民族問題を解決しようとした。このジェノサイドの行為は国際的に激しく糾弾され、ドイツは今でもナチスの亡霊に苦しんでいる。
しかし、ドイツ人の国民性は保守的なものであり、今も昔もそれは変わっていない。
グローバル化の流れの中で、他のユーロ各国と同じく、ドイツは多くの移民を国内に受け入れて共存共生しているが、保守的なドイツ人の中には、やはり他民族に対して好意的に思わない人たちが多くいる。
そのような人たちは明確に「反移民」を標榜しており、「ドイツ国家はドイツ人のものだ」と声を上げて、国際社会から非難され続けている。
彼らの総本山は「ドイツ国家民主党(NPD)」である。
グローバル化は、グローバル・メディアと多国籍企業が全世界に押し付けているものだが、これらの組織には多くのユダヤ人が含まれている。
だから、ドイツ国家民主党とグローバル社会の対立は、まさに以前のドイツ人とユダヤ人の対立の現代版ともなっているのである。
グローバル社会は、ドイツ国家民主党を「極右」「ネオナチ」と呼び捨てて非常に危険視しており、危険視されればされるほどドイツ国家民主党側もまた強硬な姿勢になっていく。NPDの支持者は多く、しかもその行動は活発だ。
■ドイツ国家民主党と、国家社会主義地下組織
グローバル社会はネオナチ集団の巣窟「ドイツ国家民主党」を何とかして破壊しようと考えているが、ドイツ国内でこの集団はより深く、そして静かに根を張っていこうとしている。
なぜ、グローバル社会が袋叩きにしているのに、ドイツ国家民主党は消滅しないのか。もちろん、ドイツ人の多くが陰で、この政党を支援しているからである。
ドイツの闇は非常に深く、表側の「ナチズム排斥」だけを見ていては理解できない。
ドイツでは、ナチスの音楽を流しても、ヒトラーを賛美しても逮捕される。逆鉤十字の旗(ハーケンクロイツ)もまた違法である。
ナチス党員は永久戦犯であり、最近もユダヤ系団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター」から最重要戦犯に指定されていたラスロ・チャタリ氏が逮捕されるという事件があったが、ラスロはもう97歳になっていた。
ユダヤ人は、どんなに年月が経とうとも、絶対にドイツ人を許さない決意でいる。
もちろん、ドイツ政府も多くのドイツ国民もナチス時代を反省しており、ユダヤ人に対する謝罪も欠かすことは絶対にない。
しかし、その裏で一部のドイツ人は「ドイツ国家民主党」を静かに支援している。警察も、治安当局も、情報機関も、すべてが裏でネオナチにつながっているのではないかという疑いをユダヤ人は捨てていない。
それには根拠があった。「ドイツ国家民主党」と関係のあったネオナチ集団のひとつ「国家社会主義地下組織(NSU)」が犯していた大量殺人がその一例だった。
ネオナチ集団がドイツに存在することを知らない人間はいない。
■自分たちの文化や伝統が破壊される
ユーロ圏の移民問題については、政府の動きと国民の動きはあたかも相反するかのように、真逆を向いている。
グローバル社会、多国籍企業、各国政府は、100%「グローバル化賛成、移民流入賛成、多文化主義賛成」である。
しかし、ノルウェーでも、スウェーデンでも、オランダでも、フランスでも、イギリスでも、どこの国も国民感情としては移民に大反対であり、大量の移民が自国に住み着いて欲しいと思っていない。
「移民を規制しろ、移民を追い出せ」と叫ぶ政党がどこの国でも大きく躍進している。グローバル社会はこの政党を「極右集団」と叫んで排斥にかかるのだが、どんなに排斥しようとしても排斥できないのである。
なぜなら、移民が大量に流入して文化も治安も破壊される現状を国民は良く思っておらず、多くが極右政党を支持するようになるからだ。
ノルウェーでは個人が多文化主義に反旗を翻して、未曾有の大量殺戮テロを引き起こした事件もあった。(ノルウェーの爆破乱射テロと、本当は支持されていない多文化主義の立場)
移民の多くはイスラム教徒だが、彼らは地域に馴染もうとは思っていない。イスラム文化をそのまま保持し、その国でイスラムの規律で生きる。
現在、欧州全体で4414万人がイスラム人口になっているが、これはさらに拡大していく。
多くの国民は自分たちの文化や伝統が破壊されることに苦々しく思い、そこで移民反対を公約にする極右政党を支持するようになる。ドイツもまた、そうなのである。
ノルウェーで起きたテロも、多文化主義の反発が原因だった。
移民問題も起きるし、民族憎悪の問題も発生する
「ドイツ国家民主党」と関係のあったネオナチ集団のひとつ「国家社会主義地下組織(NSU)」は、移民排斥のためのほんの少数人数の実行組織だった。
彼らはドイツ東部チューリンゲン州に拠点を持っていたが、普段は市民に溶け込み、その裏側で数年に渡って、次々とドイツ移民のトルコ人を射殺していた。
2000年から2007年までの間に、彼らはトルコ移民を8人殺害し、他にも2名を殺害し続けて来た。問題は、彼らが「孤立した殺人集団」ではなかったということだ。
彼らには百人を超える支援者がいて、さらには警察や情報組織もまた彼らの存在を知っていて、故意に見逃した疑いがあったのである。
やがて事件の真相が明らかになっていく過程で、メンバーは次々と自殺していき、女性メンバーのベアテ・チェーペだけが出頭して逮捕された。
この「暗殺集団」を見逃したことにより、内務省傘下の情報機関のトップが辞任に追い込まれている。
また、この殺人集団と関係があったということで、「ドイツ国家民主党」も追い込まれており、この党は非合法化される可能性もある。
しかし、多くの人が気がついている通り、この問題は、極右政党や、ネオナチ集団にあるのではなく、国民の心の中にある保守的な心理にあることだ。
自分たちの文化を守りたい、自分たちの伝統を維持したいと考える人々にとって、どんどん自国を侵食して増えていく移民の存在は非常に脅威であり、憎しみの対象である。
彼らは傍若無人に振るまい、ドイツの伝統や文化に敬意を払わず、年金や社会福祉にただ乗りして、次から次へと凶悪犯罪を引き起こす。
それで「出て行け」と言えば「お前たちは差別主義者だ」と開き直り、「ドイツ人がまた差別に走っている」と国際世論に訴えて黙らせる。
だから、ドイツ国内で民族間の憎悪が広がっており、それが暗殺集団を生み出すまでに至っているのである。
グローバル化が強制されればされるほど、そこに民族憎悪も生まれていくのだ。
日本もグローバル化を受け入れたのだから、間違いなく移民問題も起きるし、民族憎悪の問題も発生する。
ドイツのように、少数民族を暗殺する集団が生まれるのかどうかは知らない。
しかし、民族憎悪が「流血の惨事」を引き起こすことになるのは確かだ。遅かれ早かれ、そうなっていく。あとは、時間の問題だ。
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