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(Japan and Russia's rapprochement : DW English)
http://www.dw.de/japan-and-russias-rapprochement/a-16775195
国際関係
日本とロシアの関係確立
日本とロシアの関係は、この数十年、領土問題が重くのしかかっていた。来週、安倍晋三・日本首相はモスクワを訪ね、妥協点を探る取り組みを始める。
日本の首相が公式な立場でモスクワを訪ねるのは10年ぶりだ。ロシア大統領が東京を最後に訪ねたのは8年前だった。来週、安倍晋三氏はウラジミール・プーチン露大統領に会う予定だ。今回の首脳会談により、太平洋に浮かぶ人口のまばらな4つの島をめぐる、長年行き詰まっていた領土問題の対話に進展の道が開かれるかも知れない。この島々を、ロシアでは南クリルと呼び、日本では北方領土と呼んでいる−ロシア語ではクナシル・イトゥルプ・シコタン・ハボマイ、日本語では国後・択捉・色丹・歯舞だ。
2月、ロシアが紛争の領域周辺で軍事演習を実施していた間に、同国戦闘機が日本の領空を侵犯したことを日本は非難し、その後、迎撃機を展開させた。
そのため、2月、日本の新首相は「相互に受け入れ可能な解決策」を見つけたいと発表したとき、周囲は驚いた。安倍晋三氏が特使として派遣した森喜朗・日本元首相との予備会談で、ウラジミール・プーチン露大統領も融和的なトーンを打ち出した。平和条約がないことは「不自然だ」と彼は語った。3月、彼は、紛争は引き分けで終わらせたいとのシグナルを送った。これは柔道用語で「ドロー」を意味する。
安倍氏は日本首相として10年ぶりにモスクワを公式訪問する予定だ
政治・経済の関係確立
政治的関係の確立は、日露相互の経済協力の増加による利益が拡大してきた結果だ。米国の安価なシェールガスにより、ロシア−EU間のガス貿易が徐々に減りつつあるため、ロシアは日本に向きを変えつつある。日本は既に、国内で使う液化天然ガスの9.5%をロシアから調達している。さらに、ロシアは人口不足の東部などの鉱工業と農業の発展のために、日本の資金と技術を必要としている。日本企業・双日は、この東部地域に電力・暖房用燃料・火力発電所を供給するためのガスパイプラインを現在建設中だ。
商社・銀行・医療・農業・不動産・エネルギー企業の首脳など、120人強の経済使節団も安倍晋三首相に同行する。これらの企業はインフラ建設とエネルギー供給の面で、ロシアに大きな可能性を見ている。
ガスプロムは、伊藤忠・日本石油開発といった日本のパートナー企業と共に、ウラジオストクに液化ガス工場を建設する計画だ。4月中旬、ロシアの鉱油会社・ロスネフチと日本企業・丸紅は、別の液化ガス工場を建設する覚書に署名した。
様々なメディアの報告によれば、ロシアへの投資を促進するため、両国は最大10億米ドルの基金設立を計画している。
日本は、中国とロシアが再び連む可能性を心配している
中国についての懸念
日本とロシアが政治・経済両面の利益を追求するとき、両国とも視野に入るのは中国だ。成長しつつある中国の経済力・軍事力をロシアは心配している。国境を渡る労働者・企業のために、ロシア極東における中国の影響力は増加しつつある。日本は、中国の力を削ぐためのうってつけのパートナーであるだけでなく、シベリアの天然資源の買い手でもある。
同時に、日本新政権は、ロシアと中国が連んで日本に向かって来ることを防止したいと考えている。3月、習近平・中国主席と露大統領が領土と安全保障の問題で相互支援を行うと約束したとき、日本に衝撃が走った。尖閣/釣魚諸島をめぐる紛争でロシアが中国の側に付くかもしれないと、日本は憂慮している。
クリル諸島の紛争に解決策が見つかれば、日露関係は急速な進展があるのみだ。1950年代以降、島々のうち北海道に近い2島をロシアは放棄すると提案を続けてきたが、日本はロシアに4島全てを返して貰いたいと考えてきた。2月、日本は島々のうち1島は諦めても良いのではと、森喜朗氏は言い出したが、日本政府はその言葉を撤回した。いま、安倍氏とプーチン氏は恐らく新たな交渉をすることで合意するかも知れない。
国後は紛争の4島の1つだ
それでも、国際法の複雑な問題もまた存在する。1945年4月、ソ連は日ソ不可侵条約を破棄し、程なく島々を占領した。1951年、サンフランシスコでの日本との条約で、日本は、1905年に獲得したと主張していたクリルに対する権利を放棄した。それでも、紛争の4島はクリルに属していないと日本は語った。ロシアはこの条約に調印していない。1956年に両国の外交関係は修復されたが、それ以降もこの紛争は未解決なままとなっている。この紛争の水域に魚類・石油・ガス・希少金属が豊富に存在するという事実も、この紛争をさらに複雑にさせている。
発表 26.04.2013
執筆 Martin Fritz / act
編集 Sarah Berning
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(投稿者より)
ドイチェ・ヴェレの英語サイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。
日本が千島を獲得したのは1875年の千島樺太交換条約でしたが、細かいことはいいでしょう。歴史的な経緯も、わかりやすく伝えてくれるようになっていると思います。
安倍氏訪露の背景をきちんと整理して書いてくれていると思います。
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