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http://japanese.ruvr.ru/2013_02_03/103417815/
シリアにおける紛争にイスラエルが介入してきた。イスラエル空軍はダマスカス郊外にある学術研究センターに対して攻撃を加えた。シリア、イラン、およびレバノンの「ヒズボラ」はイスラエルに復讐で答えようとしている。VOR「ロシアの声」の専門家らは、イスラエルの行動が、中東における新たな紛争発生のリスクを大きく引き上げたと指摘している。
ロシアはイスラエルの行動について、主権国家の領土に対する一方的な攻撃と非難した。ロシア外務省の声明のなかでは、これは国連憲章に大きく外れた行動であり、いかなる理由があれ容認できないものだとしている。
発生した出来事については様々な見方が存在する。シリアの武装反対派勢力は、イスラエル空軍が攻撃したのは、化学兵器開発センターだったという。この開発センターを率いているのは、アサド大統領の兄弟であるマヘル・アサド氏だ。また「ワシントンポスト」紙が伝えたところによれば、イスラエル空軍が攻撃したのはレバノンに輸送中だったロシア製対空ミサイルの車列だったという。またほかの見方では、この車列が運んでいたのは「ヤーホント」対艦ミサイルもしくは即応戦術ミサイル「スカッド」だったという。
イスラエルは何の説明も出していない。レバノンの政治学者であるイマド・リズク氏は、そのような説明は必要なく、見れば分かると指摘している。
−攻撃時期は非常に雄弁に選ばれました。ベンヤミン・ネタニヤフ氏は政治ゲームに戻ってきたのです。この作戦は、イスラエル政府と政府内での自身の立場を確実にするために必要でした。また米国でジョン・ケリー国務長官が選ばれたのもまさに今です。空爆の前日にはイスラエルと米国の軍関係者の間で協議がありました。つまりこれは、シリア問題にさらに積極的に関与していくという米国とイスラエルの共同宣言なのです。中東においてイスラエル、米国、さらにその同盟国が表立って共同行動をとる日も近いかもしれません。
これより先イスラエル政府は、ヒズボラに化学兵器のみならず、近代的兵器がわたることを真剣に懸念していることを表明していた。これは中東における勢力均衡を崩す恐れがあるというのだ。ヒズボラはすでにイスラエルに復讐をもって応じるとしている。
イスラエルによる空爆はトルコとシリア国境にNATO軍のパトリオットミサイルが配備されて直後のことだった。戦略評価分析研究所のセルゲイ・デミデンコ氏は、これは外部からの介入がエスカレートしていることだと指摘し、先行き予測を次のように示している。
−もちろんこれは最後の最後には、中東における巨大なカオスとなるかもしれません。シリアはアラブ世界の心臓です。シリアの状況が悪くなればなるほど、地域全体の状況が悪くなります。一旦カオスが起こってしまえば、シリアにおける状況はいかなる国際機関、手段によってもコントロールすることはできなくなるでしょう。そしてそのカオスはシリア国外へと流れ出し、レバノン、中央イラクなどを飲み込むでしょう。そうなれば、巨大な不安定の温床、テロの拠点となり、世界は再び全力でこれに取り組まなくてはならなくなります。
このような条件の下で、シリア危機解決に向けた努力は一層の切迫した課題となる。現在期待されているのは国連およびアラブ連盟のブラヒミ特使による仲介努力だ。ロシアはジュネーブ合意の遵守を含めたこの努力を支持している。ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相はミュンヘンでの安全保障会議で土曜日、ジュネーブ合意の変更を望まないとする立場を示した。もし「行動グループ」のすべての国々がジュネーブ合意を遵守していたならば、シリアにおける紛争はすでに存在していなかっただろうと指摘している。
2012年夏ジュネーブでは、「行動グループ」と呼ばれる、国連安保理常任理事各国外相らおよびシリア諸隣国の代表者らからなるグループが、臨時政府の樹立も含めたシリア危機解決原則について合意していた。
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