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(Chancellor Angela Merkel's New Year's address: DW English)
http://www.dw.de/chancellor-angela-merkels-new-years-address/a-16488619
ドイツ
アンゲラ・メルケル連邦首相の新年の挨拶
新年のお祝いに先立つ国民への挨拶で、アンゲラ・メルケル連邦首相は、勇気と団結を呼びかけた。これは同首相の挨拶全文の英語訳である。
同胞である市民の皆さん、
2013年には50周年記念となるものがたくさんあります。
50年前、新年恒例の「ディナー・フォー・ワン」(テレビ番組、関連記事が下のリンクにあります:投稿者)がハンブルクで録画されました。ブンデスリーガの開幕試合がありました。ドイツの発明家でテレビの創始者ヴァルター・ブルッフ氏が、PAL・カラーテレビシステムを発表しました。
アメリカのジョン・F・ケネディ大統領が、壁に隔てられたベルリンで、「私はベルリン市民だ」という有名な言葉を語ったのも、50年前でした。
同じ年、フランスとドイツは、シャルル・ドゴール氏とコンラート・アデナウアー氏がエリゼ条約に調印しました。2度の悲惨な世界大戦から和解をしたいとの両国の市民の願いを、両氏は行動で示したのです。
最初のうちは、基礎を据え、物事を動かし、変化を可能にすることを自ら進んで行う人がごくわずかであるのは、よくあることです。「それが誰であれ、勇気を見せた人が勇気を与える」−社会改革者アドルフ・コルピング氏のこの言葉が、これをはっきりと示しています。
今日もなお、私たちの国には、勇敢で人々の役に立つ方々がたくさんいます。ハイデルベルクでの市民の方々との討論会で、ある若い参加者の方が、その所属するサッカーチームの仲間が学校を辞めたがっていた時のことを、私に話してくれました。その方は監督のところに行って、学校に通うのがどうしていいことなのかをみんなに話してもらえるように、チームの全員を集めるようお願いしました。次の練習の時に話し合いが持たれ、そして、その効果が出ました。その仲間の方は、いまでも学校に通っています。
これは全く目立たない、ありふれた話のほんの一つですが、それでも、私たちがどのように団結すればいいのかを教えてくれます。
お友達やご近所に、問題が正しく解決するよう導ける方々がいます。お子さんやご家族の方を、毎日、真心を込めてお世話するご家族の方々がいます。職の安定を確保できるよう協力して取り組む、労働組合と企業家の方々がいます。
この方々や他のこうしたたくさんの方々が、私たちの社会を、思いやりのある成功した社会にしています。こうして、私たちは今年、再統一以来最低の失業率と労働市場への最大の参加が可能になりました。
幾百・幾千のご家族の方々にとって、これは、未来に向けて安心して稼げると認識していただけるということです。
それでもやはり、たくさんの方々が不安な気持ちで新年を迎えようとしていることを、私は知っています。そしてその通り、来年の経済環境は決して易しくはならず、むしろ、難しくなっるでしょう。しかし、ここで気落ちはいけません。むしろ、−逆に−これを切っ掛けとして役立てるべきです。
医学の2つの小さな奇跡について、私は皆さんにお話ししましょう。先日、私は生まれつき耳がほとんど聞こえない10歳の男の子に会いました。その後、男の子は非常に高度な移植手術を受け、今では問題なく音楽を聞いたり学校に通ったりできます。
私はまた、心臓の弁を交換して3年目の若い女性に会いました。弁はその女性とともに成長します。つまり、その女性はスポーツをして、普通の生活を送れるのです。
こうしたことは小さな医学の奇跡です。これらはドイツの研究者の成果です。この男の子やこの女性にとって、研究とは聞こえるということであり、心臓の鼓動です。つまり、日々の生活であり、質の高い生活ということです。
ドイツにとって、研究とは雇用です。他の人たちにできないことを私たちができれば、私たちは繁栄を維持・創造できるのです。
ですから、私たちはこれまでに増して、教育と研究に投資をしているところです。ですから、私たちは世界で最も近代的なエネルギーの生産国として、ドイツを造りあげているところです。ですから、私たちはドイツの人口動態の変化に備えているところです。ですから、私たちは財政を規律あるものにしているところです。2013年も引き続き、こうした目標が私たちを導くことになります。
国の繁栄と国民の結束には、適切なバランスが必要です。達成したいという意欲は必要なものです。しかし同様に、社会保障が全ての人に行き渡ることも必要です。
ヨーロッパの国々の債務危機は、バランスをとることがどれだけ重要かを教えてくれています。私たちが同意した改革は、効果を出し始めています。しかし、まだ我慢が必要です。危機は終わったと言うにはほど遠いのです。
金融市場を監督するためにもまた、国際的に多くのことが為されなければなりません。世界はまだ、2008年の破壊的だった金融危機から十分学んでいないのです。あの時のような無責任なことは、2度と発生を許してはなりません。社会的市場経済の中で、ドイツこそが秩序の守護者であり、市民の皆さんには、是非ともそのことに信頼を置いていただきたいのです。
同胞である市民の皆さん、
特にいまここで、私たちは、ドイツ国内で、そして、遠く離れた国で、私たちの安全を守ってくださる方々について考えるべきです。
個人として大きな犠牲を払って、私たちのために任務に就いて下さっている軍人の方々、警察官の方々、文民の支援者の方々がおられます。その方々とお話しから、ドイツ国内にいる私たちがその方々のことを考えることが、その方々にとってどれだけ大切なことか、私は知っています。私は今夜、その方々にありがとうと、特に言わせていただきたいのです。
来年に向けての私たちの自信は、このまま持ち続けることができるでしょう。ギリシャの哲人・デモクリトスも「勇気をもって行動を始めれば、幸運が最後についてくる」と言っています。
2013年も引き続きこの精神で、困難に立ち向かう方々や、孤独な方々、病気の方々、心の平安が必要な方々の重荷を分け合いましょう。
この新しい年もまた、持てる限りの力でともに試練に立ち向かいましょう。私たちの団結や、新しいアイディアを生み続ける私たちの能力が、私たちに経済力をもたらすのです。そうすることで、ドイツは今後も思いやりのある成功する国であり続けるでしょう。
最後に、皆さんやご家族が健康で充実した幸せな、2013年の新年を迎えられますよう、神様のご加護がありますよう、お祈りしています。
メルケル氏の挨拶全文・ドイツ語
ドイチェ・ヴェレによる、メルケル氏の新年の挨拶のドイツ語原稿の原文は、こちらをクリックしてください。(2012.12.31)
「90歳の誕生日」の50周年
これはドイツの新年の伝統である−他のどの番組よりも長く放送が続く、英語のテレビ寸劇。2013年には50周年を迎える。(2012.12.31)
発表 2012年12月31日
執筆 Simon Bone
編集 Mark Hallam
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(投稿者より)
ドイチェ・ヴェレの英語サイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。
"Zuversicht und Mut für 2013"、機械翻訳で調べたところ、『2013年に向けて、自信と勇気を』というタイトルのようです。メルケル首相のスピーチの映像が、この埋め込み画面からご覧になれます。動画はドイツ連邦政府のユーチューブ・アカウントのものです。スピーチのドイツ語原稿は、上にドイチェ・ヴェレサイトのリンクがあります。
日本では、1月1日、天皇陛下がご感想を述べられています。安倍首相の年頭所感も発表されています。
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