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http://japanese.ruvr.ru/2012_08_20/nihon-guntai-dekirunoka/
近年における日本の軍事的ポテンシャルの高まりに、関心が寄せられている。この傾向にはいくつかの要因がある。まず、中国の軍事的ポテンシャルの高まり。アジア太平洋地域における領土紛争の先鋭化。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の脅威。加えて、日本の戦力増強は、国連安保理においても重要な位置を占めつつある。日本の、国連PKOへの積極的参加も、深刻なウォー・ポリティクスの強化の証人となっている。同様に、世界各地への人道支援に関する、同盟諸国への米国の後方支援供与も、その証人である。
日本の自衛隊が、軍隊と呼べるための特徴を完全に備えた、完き軍隊になるための、必要条件とは何だろう?政治・軍事分析研究所のアレクサンドル・フラムチヒン副所長の見解は次のようなものだ。
―自衛隊の軍事力は、事実上、既に完全な軍隊となっている。どころか、世界でも有数の軍隊だ。日本の海上自衛隊は五指に入るし、航空自衛隊、陸上自衛隊も、上位20位に入る。日本には既に数十年にわたり、強大な軍事力が存在している。数年前、防衛庁は省に格上げされた。また、日本の立法機関は、自国の防衛のために必要な不可侵の権利は、日本も等しく持っており、その実現のための戦力の保持も認められるとしている。つまり、「看板の架け替え」の必要はないということだ。
別の視点を固持しているのは地政学専門家センターのワレリー・コローヴィン代表だ。コローヴィン氏は、侵略攻撃を可能ならしめる完き軍事力の保持の可能性を排除した、日本の憲法9条に注意を向けた。外的脅威から日本を護る責任は、従来どおり米国が負う、とコローヴィン氏。
―完き軍隊とは何か。それは、外国の侵略に対して、国家の主権を防衛する能力のある戦力のことだ。しかし、米国の軍事的・戦略的管轄下にある日本が、自国の主権について何を言えるというのか?よって、自衛隊の規模、作戦能力の向上は、資本と装備の増強を物語るものでしかない。自衛隊は増強し、装備を最新のものに交換することが出来る。しかし、侵略の撃退、または軍事行動への参加に関しては、決断は米国の判断に負うところのものである。そうである限り、自衛隊の現代的軍隊への変身など、語って何になろう。
現在の日本の内閣は、自衛隊の戦力に敷かれた境界線がぼやけることを、容認しているようだ。しかし、現在の法律に変更を加えるには、議会の多数の賛成が必要だ。しかし、現在、政権与党の民主党内部でさえ政治的な路線の不一致が見られる。さらに、世論の動向も無視できるはずがない。世論の大勢は、平和主義的である。
8月15日、第二次大戦の戦没者慰霊式典に参加した野田佳彦首相は、「日本は二度と戦争を繰り返さないという誓いを堅く守り続ける。大戦は、アジアを含む世界中の民衆に多くの不幸をもたらした。私はそのことを深く悔い、日本の行為によって苦しんだ人たちへ、心からの哀悼を捧げる」と述べた。素晴らしい言葉だ。これまでのように、現実的な言葉であればよいが。
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