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2012年11月17日、中国軍事科学学会常務理事兼副事務局長の羅援(ルオ・ユエン)少将は南京図書館で、「周辺安全環境とソフトパワー建設」と題した講演を行った。羅少将は中国の国際的地位に見合った国防建設が必要だとして、海洋強国の建設が喫緊の課題であり、「釣魚島(尖閣諸島)問題の解決は、わが国の実力の最終的な増大にかかっている」と述べた。
中国共産党第18回全国代表大会(十八大)の報告の内容について、羅少将は、国防と軍建設の目玉は「国防建設は中国の国際的地位に見合ったものであるべきだ」という点にあると語った。
「中国の国力は大幅に増大し、世界第二位の経済大国となった。だが、中国は国連の常任理事国の中で唯一国家の完全な統一を成し遂げていない」
羅少将は冒頭から厳しい表情で、「台湾問題以外にも、わが国には占領されたままの島嶼が多数存在し、わが国の国防における新たな課題となっている」と述べた。
羅援は、海洋強国の建設が喫緊の課題であるとして、「中華民族には伝統的に『陸を重視し海を軽視する』という意識があったが、中国は960万平方キロの国土に加え、300万平方キロの領海を持つ『陸海兼備』の大国だ。中国が世界的大国になるためには、海洋大国になる必要がある」と述べた。
さらに「海洋大国となるには、第一列島線(九州からボルネオ島に至るライン)を突破しなければならないが、釣魚島を始め、現在は多数の島が他国に占領されている」と補足した。
人民解放軍による尖閣諸島に対する「上陸・奪還演習」および「防衛・防空・ミサイル防衛演習」について、「中国が適切なタイミングで釣魚島の領海基線を発表したことは、中国が『攻守の転換』を実現していることを意味する」と述べた。
島をめぐる問題において「中国は巧みに駆け引きを行うことが必要だ」として、「狭い道では勇敢な者、智者が勝つ。知恵と勇気の闘いだ。中国はロシア、韓国、ひいては米国とともに、第二次世界大戦勝利の成果を守るための統一戦線を組む必要がある」と述べ、尖閣諸島については「海域と島を抑え、その後釣魚島を管理する。釣魚島は、守りやすく攻めにくいという特徴があるため、わが国の実力の最終的な増大を待つ必要があり、実現には時間が必要だ」と語った。
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