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マグニチュード9クラスの東北地震(2011)やスマトラ地震(2004)に先行した10年スケールにおけるb値の低下
http://www.asyura2.com/12/jisin18/msg/847.html
投稿者 taked4700 日時 2013 年 4 月 30 日 22:05:43: 9XFNe/BiX575U
 

下に引用する記事にはもともと図説が使われています。出来れば、リンク先の元記事を読んでみてください。

この「b値の低下」ということを考えると北海道の太平洋側ではM8以上の大地震が近いうちに起こるということになるようです。

更に、この「b値の低下」を調べれば、南海地震の長期予知もできるのかもしれません。

http://www.hinet.bosai.go.jp/researches/b-decrease2012/?LANG=ja
(マグニチュード9クラスの東北地震(2011)やスマトラ地震(2004)に先行した10年スケールにおけるb値の低下)

本研究のポイント
2011年の東北沖地震と2004年のスマトラ地震について,地震発生の10年以上前から, 震源域周辺でb値が低下する現象を検出。
マグニチュード9かそれを超える超巨大地震発生前のb値低下を確認したのは,世界初。
北海道の太平洋沖では,2003年の十勝沖地震以降もb値の減少が継続。今後,超巨大地震発生の可能性を示唆。
1.はじめに

地震活動の特徴を表す法則として,地震の規模別頻度分布に注目した,よく知られた法則があります。 それは,小さい地震ほど発生数が多く,大きな地震ほど少ないという関係を表したもので,グーテンベルグ・リヒターの法則と言います。 横軸にマグニチュード(M),縦軸に地震累積数(N)の対数をとると,ほぼ一直線で近似できるというものです。 式で書くと,Log10N = a-bMとなります。 直線の切片aは,地震活動度の高さを示す指標です。 直線の傾きbが大きいということは,小さい地震が大きな地震より相対的に多いことを示します。 この傾き “b値”は,通常1に近い値を示しますが,これまで岩石実験などでは,大きな破壊の前にb値が時間とともに変化する研究結果がしばしば報告されていました。
本論文では,M9またはそれを超える超巨大地震である,2011年の東北地震と2004年のスマトラ地震について,長期間におけるb値の変化を調査しました。 その結果,地震発生の10年以上前から,震源域周辺でb値が低下する現象が検出されました (図1)。 このような超巨大地震発生前のb値低下を確認したのは,世界初です。 特に,東北地震については,2000年以降のデータを詳細に解析したところ,地震のすべり分布とb値の空間分布との間に良い相関があり,またb値の低下が非常に明瞭でした (図2)。 この様な現象が捉えられた理由として,1995年の阪神・淡路大震災を契機として整備された高感度地震観測網[1]によって,地震検知能力や震源決定精度が向上したことが挙げられるでしょう。 b値が低下した原因は,詳しくはまだ解明されていませんが,超巨大地震の発生に向かって応力が徐々に集中してきたことが考えられます。 東北地震やスマトラ地震では,M9クラスの本震発生後にb値は回復したことから,応力のほとんどが解放されたと解釈できますが,北海道の太平洋沖では,2003年の十勝沖地震以降もb値の減少が継続しております。 今後,超巨大地震発生の可能性があることを示しているかもしれません。
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2.長期的な時間スケールのb値の低下

図1AとBが示すように,東北地震とスマトラ地震では,地震発生時期へ近づくに従ってb値は減少し,地震発生後にb値は回復したことが分かります。 対照的に,図1Cは,十勝沖地震の発生以降もb値の減少が継続していることを示します。 また,図1Dでは,2011年東北地震の震源域付近,および北海道太平洋沖では,b値が低いことが分かります。

図1:1965年以降の地震活動に基づくb値の時空間変化。 (A)2011年東北地震,(B)2004年スマトラ地震,(C)2003年十勝沖地震が発生する前のb値の時系列。 地震後のb値を菱形印で示す。図Aでは,1923-1964年のb値も示す(四角印)。 差し込み図は,図Aの赤点と緑点における規模別頻度分布がグーテンベルグ・リヒターの法則に良く従うことを示す。 矢印は,(A)M≧7.3の地震,(B) M≧7.1の地震,(B)M≧7.4の地震の発生時期を示す。 1990年以降(図A内のDで示す期間)の地震活動を用いて,図Dで示すb値の空間分布を作成。 2011年東北地震の震央(星印)と,それ以前のM≧7.3の地震の震央(丸印)を示す。 領域AとCで起きた地震を用いて,それぞれ図Aと図Cで示す時系列を作成。
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3.短期的な時間スケールのb値の低下

図2Aでは,b値が低い地域と東北地震のすべり量が大きい地域に相関があることが分かります。 また,図2Bでは,震源域付近の低b値の領域(図2Aの四角の領域)では,b値が時間とともに低下したことが明瞭に見えます。

図2:2000年以降の地震活動に基づくb値の時空間変化。 (A) b値の空間分布と2011年東北地震(星印)のすべり分布(コンター)を示す。 b値を求めるために,2006年以降(図B内のAで示す期間)の地震活動を使用。 M≧7.2の地震の震央を丸印で示す。 図中の四角い領域で起きた地震活動をだけを用いて,図Bに示すb値の時系列を作成。 M≧7.2の地震の発生時期を矢印で示す。 差し込み図は,時系列の赤点と緑点における規模別頻度分布がグーテンベルグ・リヒターの法則に良く従うことを示す。
謝 辞

本研究は,「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画」と,「首都直下地震防災・減災特別プロジェクト」のもとで行われました。 また,日本の地震については気象庁が維持管理する震源カタログを使用し,スマトラ地震については,ANSS(Advanced National Seismic System)カタログを使用しました。 さらに,東北地震のすべり分布は国土地理院のデータを用いました。記して感謝いたします。
 

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コメント
 
01. 2013年5月01日 02:15:29 : xEBOc6ttRg
>「b値の低下」を調べれば、南海地震の長期予知も

b値が下がるとは、つまり小さい地震の相対頻度が上がり、巨大地震の頻度が下がることだから
ある程度、周期的に起こる海溝地震であれば、当たり前の話

既に周期性に基づく確率の推定はなされているのだから、過去のデータからb値を使うことで、現実に予測性が高まることを示さないと、あまり意味はなさそうだ



02. 2013年5月01日 02:25:13 : xEBOc6ttRg

訂正

>b値が下がるとは、つまり小さい地震の相対頻度が上がり、巨大地震の頻度が下がることだから

逆か

小さい地震が、相対的に、あまり起こらなくなったということか

a値があまり変わらないとすると、巨大地震の前には小さい地震が減るということになるが
a値の変動は無相関だったのかが気になるね


03. 2013年5月01日 02:30:20 : xEBOc6ttRg

図2を見ると、一見、巨大地震の前には、大き目の地震の頻度自体が増えているように見えるから

静かだったエリアで、徐々に大きい地震が増えてくるのが前兆だ
という良くある結論になるが、
FP.TNも含めて、もっとサンプルを増やさないと何とも言えない


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