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どんなレベルの議論をするにせよ、地震の予知はできそうにないという謙虚な立場をとる必要がある。
いや、あらゆる予兆・前兆を否定している訳ではないよ。そうではなくて、そういうものが観察されたからと言って、規模の大きな地震が必ず起きるわけじゃないってことだ。アスペリティの近くに核爆弾を埋め込んで、あるタイミングで爆発させても、確実に震災を引き起こす訳ではない。
ざっくり理由も説明せずに、結論から書いちゃったけどさ、阿修羅掲示板って難しいんだわ。ちょっとした理系の問題を扱うのが。
代表的な地震のメカニズムを簡単にかくと、以下のようになる。
fw →ー●ーー・ーーー●ーーー●●ーー●ー・ーーー・ー→fe
この横棒で表しているのは、なにがしかの岩盤で、・やら●で表しているのが、何らかの形態の固着点とおもっていただきたい。これらを西から東に動かそうとする力fw,feが掛かっているが、その運動を疎外しているから固着点。で、あるときにこの固着点がパーンと壊れて、地震になる。
ここまでは、まあそんなもんだなぁ、って程度の知識はあると思うね。
で、このモデルは一次元だから単純なんだけど、
固着点に挟まれてる空間ってのは、fe, fwからはフリーなんだよね。固着点が頑張ってくれてるから。(これを2次元、3次元に拡張すると、応力が回り込むようなパスが存在したりして話はややこしいけど、基本的にアスペリティに挟まれてる領域は緩やかと考えてもいい)。逆にいうと例えば右端の小さい固着点が破壊されてしまうと、そのひとつ内側にある固着点に力がかかり、その力は充分最初の固着点を破壊するに足りるということができる。
ところが、この岩盤、物理上では擬弾性としてあつかう訳だけど、地球スケールで見るとボヨンボヨンしていて、なかなか内側の小さな固着点に力を伝えてくれないのだ。で、小さな固着点には右に引っ張る力がだんだん大きくなるように見え、その力が耐えきれなくなってはじめて地震が発生する。そして、さらに隣の大きな固着点に、力がかかるようになるのである。
この力の伝達現象がおきるときに誘発される現象(ラドン・イオン濃度だとか、温泉の湯の成分変化とか、その他いろいろ)が「前兆」なわけであるが、この事象と発震の間に絶対的な関係がある訳ではないのだ。
例えば●が破壊されると、それなりに大きな地震が起きる訳だけれど、それに
必要な力をfpinとして、
■ fpin > fe
であれば、どんなに前兆が出揃ったとしてもスカシッペなのだ。
で、もっと書きたいけど疲れた。寝る。おやすみ。
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