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南海トラフ巨大地震の想定死者数(都道府県別の最大値)
“南海トラフ”巨大地震の阿鼻叫喚!死屍累々で被害1000兆円も
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120830/dms1208301810022-n1.htm
2012.08.30 夕刊フジ
南海トラフの巨大地震の死者は最大32万3000人−。内閣府が公表した新たな被害想定は列島に大きな衝撃を与えた。行方不明者を合わせた犠牲者の数は東日本大震災(約1万8700人)の実に17倍。内閣府では今秋に同地震の経済損失を発表する予定だが、専門家の間には1000兆円にのぼるとの見方も浮上している。経済拠点が集中する太平洋岸が壊滅的被害を受けると、日本は文字通り沈没してしまうのか。
「死者32万人ショック」の動揺が収まらない30日午前4時5分ごろ、宮城県の仙台宮城野や南三陸歌津で震度5強の地震があった。気象庁によると、震源地は宮城県沖で震源の深さは約60キロ。地震の規模はマグニチュード(M)5・6(推定)。巨大地震による強い余震は、本震から1年半近く経過しても起きることを実感させられた。
内閣府が公表した新想定では、M9・1の地震によって最大34メートルの津波が太平洋岸に襲来。震度7の激しい揺れなどで最大238万棟が全壊・焼失すると推定している。
死者数は最大32万3000人に達し、最小の場合は3万2000人。推計した4ケース(東海・近畿・四国・九州)のうち、震源が東海地方に近いケースで死者が8万から32万3000人と最悪になった。
ただ、津波で堤防や水門が機能不全に陥った場合、死者はさらに「2万3000人増える可能性がある」(内閣府)。つまり、最悪で34万6000人が犠牲になるわけだ。
南海トラフ巨大地震では、工業出荷額が日本全体の3分の2に達する「太平洋ベルト地帯」に被害が及ぶ。列島全体で新幹線や高速道路などの交通網がマヒ。サプライチェーン(部品供給網)の寸断が長期化する恐れがある。
2003年に政府の中央防災会議は、東海・東南海・南海の3連動地震が発生した際の経済損失を81兆円と試算した。今回の新想定を受け、防災システム研究所の山村武彦所長は「被害区域が拡大し、経済的な被害も従来の想定をはるかに上回る」と指摘。被害額は従来想定の2倍近くになる150兆円を上回るとの見方を示した。
03年の想定では、死者は2万4700人に上るとされた。新想定は従来想定の約13倍。「単純計算で、被害が13倍になることを経済損失にも当てはめると総額は1053兆円に達する」(防災学者)との声もある。
新想定の作成に関わった関西大の河田恵昭教授は「最低でも270兆円の経済的な被害が見込まれる。大まかだが300兆円から900兆円とみるべきだ」と指摘した。
昨年度の日本の実質GDP(国内総生産)は511・5兆円。1000兆〜900兆円規模というと、年間のGDPをはるかに上回る未曽有の大打撃だ。
ただ、新想定には疑問も残る。前提となるM9・1の地震について、国立の総合研究大学院大の神沼克伊(かみぬま・かつただ)名誉教授(固体地球物理学)は「これまでに南海トラフでM9・0に達した地震が起きた証拠はない。内閣府は『最新の科学的知見に基づいた』としているが、想定通りの地震が発生するのか、地球科学の視点からは不明」と解説。
さらに「32万人という実際に上回ることのない数字を掲げ、どんな被害状況でも『想定内ではあった』と言いたい役人の魂胆が透けてみえる」と批判した。
「まさに、羮(あつものに懲りて膾(なます)を吹く、の典型だ」と指摘する専門家も。武蔵野学院大の島村英紀特任教授(地震学)は「昨年の東日本大震災の被害を全く予測できなかったことに懲り、逆に、とりあえず大きい数字を出しておけばよい、という流れになっている。これでは国民の絶望感、不信感を生み出すだけだ」と話す。
島村氏は、静岡だけで10万人超に上るという死者数に着目。「静岡では東海地震対策として防潮堤の建設などに約30億円も投じてきた。これは無駄だったということ。責任の所在はどうなるのか」と、新たな問題も浮かび上がる。
内閣府は秋にまとめる経済損失の想定を踏まえ、今年度中に南海トラフ地震対策の全体像をまとめる。しかし、本当に国民の生命、財産を守れる防災態勢の確立には時間がかかりそうだ。
■南海トラフ 東海から四国、九州東部の太平洋側に延びる水深4000メートル級の海底の溝。東日本大震災の巨大地震が起きた日本海溝と基本的に同じ仕組みで海溝型地震が起きる。日本列島が乗る陸側プレート(岩板)の下にフィリピン海プレートが沈み込む場所で、マグニチュード(M)8級の東海・東南海・南海地震が100〜150年間隔で発生している。
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