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「大蛇、小蛇」の溶岩流跡が残る秋田・鳥海山の山頂付近=2008年(秋田大の林信太郎教授提供)
【巨大地震】消えた島の伝説 火山活動は地震連動?マグマ膨張し噴出
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120712/dst12071209300007-n1.htm
2012.7.12 09:30 産経新聞
象潟(きさかた)(秋田県にかほ市)の島々が生まれたのは、約2500年前。鳥海山の山頂が幅3キロ、長さ5キロにわたって崩れ、約60億トンの土砂が猛スピードで海へ流れ込んだ。(SANKEI EXPRESS)
林信太郎秋田大教授(火山学)は「山崩れは大地震で起きた可能性が高い。噴火なら噴出物があるはずだが、見つかっていない。このとき埋まったスギが当時の姿のまま発掘されており、土砂が高温の火砕流ではなかったことも分かる」と話す。
鳥海山は約70万年前から噴火を繰り返す活火山。秋田城(秋田市)などを揺るがせた830年と850年の地震や、象潟の島々を隆起させた1804年の地震では同時期に噴火した。地震と噴火は連動するのだろうか。
地震予知連会長の島崎邦彦東大名誉教授(地震学)は、近世以降に太平洋側で起きた巨大地震と噴火の時期の関連性について「日本海溝へ潜り込む太平洋プレートに押され、東北には強い力がかかっている。限界が近づくと火山地下のマグマが絞り出され、地震も起きる。地震が先に起きると、圧力が急激に抜けてマグマが膨張し、噴き出すと考えられる」と言う。
同様にひずみがたまった内陸の活断層も圧力に耐えかねて動くとみられ、東日本大震災の前には新潟県中越地震や岩手・宮城内陸地震が起きた。
9世紀の例では、863年に新潟・富山県の地震、869年に三陸貞観地震が発生。鳥海山が871年、十和田カルデラが915年に噴火した。
林教授は、平安時代の歴史書「日本三代実録」に「(鳥海山に)2匹の大蛇が現れ、相連なって流れ出た。無数の小蛇が付き従った」とあるのに注目。2002年、山頂近くで記述とそっくりな溶岩流跡を見つけた。
「大蛇」の長さは、東京スカイツリーを2つつなげた約1.3キロ。「本格的なマグマ噴火で、貞観地震の影響で起きた可能性が高い」と林教授。
1804年の象潟地震では、先に鳥海山が噴火(1801年)。1821年に青森県、1823年に岩手県、1828年に新潟県で地震があり、1833年に庄内(山形県)沖の日本海でM7.7の大地震が起きた。
島崎名誉教授は「日本海側には新たなプレート境界ができつつあるとされ、庄内沖地震の想定震源域は新生プレート境界の推定域に当たる。これからは、日本海で起きる大地震の性格や影響も検討しなければ」と話す。
東日本大震災後、富士山などで活動の活発化が報告されたが、まだ噴火の兆候はない。林教授は「火山災害は長期化することが多い。地元の火山が過去にどんな噴火を起こしたかを知り、特性に合わせた避難計画を考えてほしい」と提言した。
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