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＜竜巻１カ月＞「全壊」件数で補償に格差 茨城と栃木
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竜巻１カ月 竜巻は国内初の「Ｆ４」か 復旧進むも残る爪痕「みんな引っ越した」…
産経新聞 6月6日(水)12時25分配信
茨城県つくば市や栃木県真岡市を中心に大きな被害を出した竜巻から６日で１カ月。つくば市の竜巻は局地的に国内最大級の風速１００メートル超で、竜巻の強さを示す藤田スケール＝表＝では「Ｆ４」に達した可能性が指摘されている。被災地では修理のため足場が組み上がった家屋が目立つなど、復旧が急ピッチで進む一方、住民の転居によるコミュニティーの崩壊といった問題も浮かんでいる。
茨城・栃木両県はこの竜巻で死者１人、負傷者５２人、建物被害２３２８棟（うち全壊２１５棟）、農業関連被害は約７億３千万円に上っている。
つくば市に大きな被害をもたらした竜巻は気象庁の竜巻に関する検討会委員で東京工芸大の田村幸雄教授（耐風工学）が風速１００メートル超だった可能性を指摘。藤田スケールで「少なくともＦ３以上。Ｆ４の可能性もある」と分析した。
被害が最も大きかったつくば市北条地区でも営業を再開する商店も徐々に増えてきた。理髪店経営の大塚幸一さん（４４）は、全壊した店の裏にプレハブを建て、５月末から仮店舗として営業。「早く店を開けなければ、お客さんに忘れられてしまう」と語る。
住宅や商店の一部で復旧が進む一方、竜巻の通り道となった一帯では、建物の解体による更地や空き家が目立ち、地域のつながりに空白が生まれている。同地区の無職、稲見実さん（７７）は５日、自宅の解体を翌日に控え、庭で名残を惜しんだ。「ご近所もみんな引っ越してしまった。こんなことがあったから、しようがないよね」
竜巻は栃木県東部も直撃した。真岡市西田井の無職男性（７９）の自宅は倉庫の屋根が崩れた。「修理業者は全半壊した建物で手いっぱい。一部損壊ではなかなか来てもらえない」。屋根は応急措置のブルーシートで覆われたままだ。
窓ガラス約２００枚が割れた同市立西田井小学校は校庭に細かいガラス片が飛び散り、今も使用中止のまま。微細なガラスは取り除けないため、市教委の学校教育課は校庭に新しい土を入れることを決めたが、担当者は「今月中旬に工事を始めたいが、まだ詳細は決まっていない」と話す。
ガラス片は近くの田畑にも。小学校近くにイチゴ畑を持つ広沢康男さん（５７）は「風が吹けば畑にまたゴミが入る。泣き言をいっても仕方がないが人手もお金も足りない」と嘆いた。
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最終更新:6月6日(水)12時25分
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竜巻被害１カ月 目立つ更地、校庭にガラス片…未だ残る爪痕
産経新聞 6月6日(水)7時55分配信
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５月６日に北関東で発生した竜巻の被害（写真：産経新聞）
茨城県つくば市や栃木県真岡市を中心に大きな被害を出した竜巻から６日で１カ月。つくば市の竜巻は局地的に国内最大級の風速１００メートル超で、竜巻の強さを示す藤田スケールでは国内で初めて「Ｆ４」が観測された可能性が指摘されている。被災地では修理のため足場が組み上がった家屋が目立つなど、復旧が急ピッチで進む一方、住民の転居によるコミュニティーの崩壊といった問題も浮かんでいる。
茨城・栃木両県はこの竜巻で死者１人、負傷者５２人、建物被害２３２８棟（うち全壊２１５棟）、農業関連被害は約７億３千万円に上っている。
つくば市に大きな被害をもたらした竜巻は気象庁の竜巻に関する検討会委員で東京工芸大の田村幸雄教授（耐風工学）が風速１００メートル超だった可能性を指摘。藤田スケールで「少なくともＦ３以上。Ｆ４の可能性もある」と分析した。
被害が最も大きかったつくば市北条地区でも営業を再開する商店が徐々に増えてきた。理髪店経営の大塚幸一さん（４４）は、全壊した店の裏にプレハブを建て、５月末から仮店舗として営業。「早く店を開けなければ、お客さんに忘れられてしまう」と語る。
住宅や商店の一部で復旧が進む一方、竜巻の通り道となった一帯では、建物の解体による更地や空き家が目立ち、地域のつながりに空白が生まれている。同地区の無職、稲見実さん（７７）は５日、自宅の解体を翌日に控え、庭で名残を惜しんだ。「ご近所もみんな引っ越してしまった。しようがないよね」
竜巻は栃木県東部も直撃した。真岡市西田井の無職男性（７９）の自宅は倉庫の屋根が崩れた。「修理業者は全半壊した建物で手いっぱい。一部損壊ではなかなか来てもらえない」。屋根は応急措置のブルーシートで覆われたままだ。
窓ガラス約２００枚が割れた同市立西田井小学校は校庭に細かいガラス片が飛び散り、今も使用中止のまま。微細なガラスは取り除けないため、市教委の学校教育課は校庭に新しい土を入れることを決めたが、担当者は「今月中旬に工事を始めたいが、まだ詳細は決まっていない」と話す。
ガラス片は近くの田畑にも。小学校近くにイチゴ畑を持つ広沢康男さん（５７）は「風が吹けば畑にまたゴミが入る。泣き言をいっても仕方がないが人手もお金も足りない」と嘆いた。
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最終更新:6月6日(水)10時9分
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