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投稿者コメント〜島村英紀氏の著作、『日本人が知りたい巨大地震の疑問50…』、『私はなぜ逮捕され、そこで何を見たのか』を読んで強い衝撃を受けました。以下、「島村英紀のホームページ」などで公開されている著者の問題提起の概略を紹介しました。巨大地震や大津波に備えるべき基本知識、誤った国策のもとにすすめられている日本の地震予知システムの問題点、原発利権と結びつく地震予知利権の闇などについて考察する手掛かりを示したいと思います。島村英紀氏に関連する事柄の備忘録として活用していただきましたら幸いです(一部は既に阿修羅に投稿済のものも含まれます。なお、引用元は各項の〔 〕に示しました。また、主要関連サイトは8で一括して示しました)
(1)島村英紀氏の略歴〔ウィキペディアより〕
1941年‐医師・島村喜久治の長男として東京都に生まれる
1964年‐東京大学理学部物理学科卒業
1969年‐同大学地球物理学博士課程終了、同大学理学部助手(地球物理学教室)
1972年‐北海道大学助教授(地球物理学教室)
1979年‐同大学教授、同大学海底地震観測施設長(初代)
1998年‐同大学地震火山研究観測センター長(初代)
2004年‐国立極地研究所長
現在、武蔵野学院大学特任教授
1983〜89年、CCSS(制御震源地学国際委員会=地球内部構造を研究するための人工地震国際学会)の日本人唯一の委員長を務めた。
現、武蔵野学院大学特任教授
(2)主な業績〔ウィキペディアより〕
@海底地震計の開発 A海底地震メカニズムの解明
(内容はウィキペディアに簡単な説明あり、いずれも世界的最先端)
(3)海底地震、人工地震研究者への国策逮捕疑惑〔「午後の紅茶と陰謀論」より〕
@武蔵野学院大学特任教授に就任後、「人造地震」の危険性を指摘
「掘削が直接、大地震を引き起こすことはまずない。しかし、すでに蓄積された地震エネルギーを刺激し、誘発することはありうる。80年も地震がなかったアメリカコロラド州では、1992年、圧力をかけた地中への廃水処理が地震を頻繁させた。2004年の新潟中越地震は天然ガス田での作業が引き金を引いたという説もある。南海トラフは大津波をともなう地震を起こす場所だけに、慎重に検証するべきだろう」
A2006年、(絵にかいたような冤罪で逮捕されたとき)一部の見方として、氏の「地震予知利権」告発運動と阪神大震災、中越地震への人工地震誘発懸念公表が小泉政権を揺さぶったからだと指摘した。
(4)島村英紀・『私はなぜ逮捕され、そこで何を見たか』(講談社文庫)の内容概略。〔「午後の紅茶と陰謀論」より〕
著者が2006年2月1日に家宅操作→任意同行→逮捕されて以来、171日にわたって札幌拘置所に拘置され、執行猶予付き有罪判決を受けるまでの精緻な記録文。表題の「なぜ逮捕され」の核心部分、つまり事件の真相はほとんど触れておらず、著者のHPを参照にするよう但し書きがある。
逮捕された当初の罪状は「業務上横領罪」。北大教授だったときにノルウェーのベルゲン大学と共同研究した際の研究費が著者口座に振り込まれたことが事件の発端。著者によると、北大が外国から研究費を外貨で受け取る窓口がなかったため、事務から個人口座で受け取るよう指示されたとのこと。検察は私的流用の証拠が見つけられなかったので、罪状を「業務上横領」から「詐欺罪」に変更して立件。裁判の中で、ベルゲン大学側は「詐欺にあったと思っていない」と証言。判決は有罪。誰も被害者のいない「犯罪」で有罪になる理不尽さと、筆者。(経過や詳細は「島村英紀・裁判通信」ホームページにて閲覧可能)
(5)島村氏支持者の疑念〔「午後の紅茶と陰謀論」より〕
@地震は活断層の上で起きるとは限らない。
A世界的には地震予知は不可能が常識。
B予知可能という誤った前提におおくの国家予算がつかわれている。島村の批判が有名になると困る企業・セクション・人がたくさんいる。
Cアメリカは事後的被害を最小限にする努力にシフトしている。
Dナショナル・ジオグラフィック(世界で数百万部売れている)の、英語版島村論文が、日本語版では大幅に趣旨が薄められていた。
E島村は、国の予知方法では「想定外」の地震が、それもたびたび原発所在地で起こっていることを問題視している。
(6)大地震から生き延びる方法〔「BusinessMedia誠」より抜粋〕
もし大地震が起こったとき、自分、家族、周囲の人々はどのようにすれば生き延びられるのか。武蔵野学院大学の島村英紀特任教授のインタビュー記事
――都市を直撃した大地震は1923年の関東大震災が代表です
島村氏「日本の地震災害史上、最も多い10万人超が亡くなった。都市は人口が増えるほど危険が増す。当時、東京の人口は220万人で、現在は周辺の神奈川、埼玉、千葉にも『東京圏』は拡大し、総人口は約3500万人。地球上で大きな地震を起こしている環太平洋地震帯で、3500万人もの人が住むのは東京を中心とする地域だけだ」
――加えて平野の地盤は弱い
島村氏「平野は川が運んできた土砂で形成されたり、火山灰が降り積もったりした¨ワケあり¨な弱い土地。地震の揺れは大きくなる。都市はそんな場所にでき、しかも過密状態になって逃げ場を失うため、どんどん地震に弱くなっていく」
――最近、大震災が「〇年で〇%の確率で起きる」といった話をよく聞きます
島村氏「確率予報は阪神・淡路大震災以降の国策なので、今後も色々な数字が発表されるだろう。しかし、小さな数字を受けて気を緩めてはいけない。大地震はいつでも、どこでも起こりうると考えなければならない」
――大地震に備えて、やるべきことは
島村氏「ご近所付き合いをよくしておくこと。阪神・淡路大震災では犠牲者の9割が発生から10分以内に亡くなっていたと言われている。人命救助は最初の10分が勝負。災害発生時の混乱で、救急車などプロの救助はすぐにやってこない。地域の自助が生死を分ける」
――街で「地震、火を消せ」といった標語をみかけたりします
島村氏「それは昔の話で、今は台所に近づかないのが防災の常識。割れた食器の散乱など、地震発生時は屋内で特に危ない場所となる。現在のガス台は、ほとんどが揺れを感知してすぐ止まる仕組み。下手に近づいてやけどなどをするほうがよっぽど危ない」
(6)島村氏主要著書〔島村英紀のホームページより〕
『公認地震予知を疑う』(柏書房kk)
『日本人が知りたい巨大地震の疑問50 東北地方太平洋沖地震の原因から首都圏大地震の予測まで』(サイエンス・アイ新書)
『地球温暖化って何?科学と政治の舞台裏』(彰国社)
『地震学は妖怪 騙され学者たち』(講談社)
『地震予知は嘘だらけ』(講談社文庫)
『直下型地震〜どう備えるか』(花伝社)
ほか多数、主要著書の前書き・後書き・書評は「島村英紀のホームページ」にて読める。なお、『日本人が知りたい巨大地震への50の疑問…』は、「図書新聞」一面で紹介、絶賛された。
(7)学術論文以外の、雑誌・新聞などに掲載された文章の数々
「島村英紀のホームページ」でリストが公開されていて、相当数の文章が閲覧可能。中でも「人はなぜ御用学者になるのか」(『長周新聞』2011年1月1日、9日)、「スマトラ沖大地震 大津波 先住民が伝承した知恵」(『朝日新聞』2009年6月25日夕刊)、「安保の騒動の中で…」は必読の価値あり。
(8)主要参照サイト
@島村英紀のホームページ 〜 http://shima3.fc2web.com/
A午後の紅茶と陰謀論 〜 http://luna555.blog19.fc2.com/blog-entry-250.html
B原発業界御用学者リスト 〜 http://www47.atwiki.jp/goyo-gakusha/pages/1067.html
C広瀬隆の講演+島村英紀のマグニチュード修正の指摘と、彼の逮捕劇 〜 http://ameblo.jp/anmintei/entry-10848646469.html
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