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首都直下“予測できる”説を追う!カギは電磁波
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120326/dms1203261811008-n1.htm
2012.03.26 夕刊フジ
東日本大震災以降、事前に揺れが予測できる「地震予知」の実現が切望されている。東京大学地震研究所が、マグニチュード(M)7級の首都直下型地震の発生確率を「4年以内に50%以下」とする再試算を発表したばかりだが、地震学界では「短期的な予知は不可能」というのが定説だ。しかし、この常識に異議を唱え、予知の研究を進めている専門家もいる。「地震の前に発生する電磁波の動きで数日から2週間先の地震を予測可能」という。地震予知の最前線を追った。
「地震学者が流布する『予知ができない』という言説は嘘っぱち。地震の前兆を捕らえれば予知は可能です」
こう語気を強めるのは、『地震は予知できる!』(KKベストセラーズ)の著者で、電気通信大名誉教授の早川正士氏(電波理工学)。早川氏は、地震を引き起こす地殻の崩壊にともなって発生する電磁波に着目。電通大、千葉大、中部大との産学連携事業「地震解析ラボ」を主宰して地震予知の実用化を目指す研究を続けている。
「地震予測には中長期予測と短期予測の2つがあります。過去に起きた地震の統計から将来の地震発生確率を導き出すのが中長期予測。東大地震研など地震学の世界で行われているのは、中長期予測ですが、短期予測のほうは無視されている。われわれが行っているのはこの短期予測です」(早川氏)
「中長期」は、数十年単位での予測のため、有効な被害対策を打ち出しにくい。これに対し、「短期」は数日〜2週間先の地震を予測するため、防災計画の立案に役立てやすいという側面がある。その方法とはどんなものなのか。
「地震の前に地殻が崩壊すると、そこから電気が発生します。これによって電磁波が発生したり、地球上空にある電離層の乱れが起きたりする。われわれは、その異常を測定して地震の発生場所と時間を特定するのです」(同)
電磁波などの影響で、地震発生前に普段の高さより電離層が数キロ降下する。その地域で電波の伝搬異常が発生するというのだ。
すでにこの方法で成果を挙げている。
直近では、3月14日の午後6時過ぎに三陸沖で起きたM6・8、同日午後9時過ぎに千葉東方沖で発生したM6・1の地震を事前につかんだ。
「(地震解析ラボで)3月1日に『3月5〜12日の間に東北沖でM6〜7の地震』が起きる可能性を指摘し、7日に『3月14〜22日の間に東関東でM5・5』が発生する可能性を出した」と早川氏。若干の差異はあるものの、見事な“的中率”といえる。
「現在は電波時計や潜水艦との交信用の電波送信局、それに国内6カ所にある受信局を利用して電離層の異常の解析を行っています」(同)
早川氏は宇宙開発事業団(NASDA、当時)に在籍していた1995年、明石海峡を震源として発生した阪神・淡路大震災を契機に研究をスタートさせた。翌96年から5年間は、科学技術庁(当時)の助成金を受けたという。
「ただ、地震学界が文部科学省から潤沢な資金援助を受けているのに対して、われわれの研究には予算がつきにくい。2001年からは国からの支援を受けずに研究を進めてきた」(同)
地道な努力を続け、2010年から「地震解析ラボ」の事業として一般向けに予測の発表を始めた。昨年1月には、携帯電話の会員向けに月額500円で予測情報を配信するサービスを開始。すでに5000人以上が会員登録している。
「震源が深く電離層への影響が少なければ検知が難しい。太陽や地磁気活動、あるいは雷なども検知の阻害要因になってしまう。今後は、もっと観測点を増やして精度を上げていかなければいけない」(同)
その課題が浮き彫りになったのが、昨年3月11日に起きた東日本大震災だった。三陸沖を震源としたこの地震では、地殻変動による電波異常を察知しながらも、詳細なエリアや時期などを特定するには至らなかった。
「唯一確認できたのは米国・シアトルの電波送信局から送られた電波の変化だった。精度を上げるためには、受信局の増設が欠かせません。設置費用は、1カ所につき200万〜300万円。これを最低でもあと3〜4基はほしい。特に新島(東京都)での設置は、東海・南海・東南海地震の予測には不可欠です」(同)
最新の予測では、26日から1週間は大きな地震活動はないという。地震列島日本には悲願といえる「予知」分野。1日も早い確立が待たれる。
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