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首都直下“火の海”の不安がある84地区はここ!そのときどうする
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120316/dms1203161810015-n1.htm
2012.03.16 夕刊フジ
火災危険度5の地区
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/photos/20120316/dms1203161810015-p1.htm
不気味な地震が連発している。16日午前4時20分にも埼玉県南部を震源とする震度3の揺れが関東を襲った。都市が大地震に見舞われたとき、揺れも怖いが恐ろしいのは火災だ。あの関東大震災では避難場所の広場を炎の竜巻「火災旋風」が直撃し、4万人が焼死したといわれる。東京都発表の調査をもとに本紙で各地区の安全度を検証したところ、品川区に危ない避難場所があることが判明。地震で火の手が上がったらわが身をどのように守ればよいのか。
マグニチュード(M)7級、最大震度7の首都直下型地震が30年以内で70%の確率で起きる−。確率論はともかく必ず来ると指摘される巨大地震。その前触れなのか、16日早朝には埼玉県南部を震源とする震度3(M5・2)の地震が発生し、14日午後9時5分ごろにも千葉県東方沖を震源とする震度5強(同6・8)の激しい揺れが千葉と茨城を襲い、死者が出た。
巨大地震では揺れに対する被害も甚大になるが、最も注意しなくてはならないのは火災だ。
東京23区内には都が指定した広域避難場所が189カ所ある。避難所は学校の体育館など一定の期間生活の場となるのに対し、避難場所は火災が延焼したとき一時的に逃げ込む空間。火災の熱から身を守るため、おおむね10ヘクタール(東京ドーム約2個分)以上必要とされ、大規模な公園や団地、大学などが指定されている。
1923(大正12)年の関東大震災では、被災者が逃げ込んだ約6・6ヘクタールの空き地が炎の竜巻に襲われた。本所被服廠(ひふくしょう)跡(現・墨田区の横網町公園)で火災旋風が発生し、焼死者は3万8000人、あるいは4万4000人ともいわれる。空き地内の生存者は数十人しかいなかったという。
火災旋風発生のメカニズムについて、災害時の火災に詳しい山形大工学部の桑名一徳准教授(安全工学)は、「強風下で三方向から火災が迫ると発生しやすい。熱で急激な上昇気流が生まれ、火のない一方向から新鮮な空気を取り込もうとすると渦を巻いて炎を拡大させる。関東大震災もこのような状況になった」と解説する。
首都での大地震発生リスクが高まったといわれるなか、火災への備えが欠かせない。政府の中央防災会議は冬の午後6時、風速15メートルでマグニチュード(M)7・3の東京湾北部地震が発生した際、死者1万1000人のうち6200人は火災が原因と想定している。
都は2008年、第6回の「地域危険度」をまとめ、火災に特化したランキング「火災危険度」も発表した。都内の全5099の地区を5段階にランク分けし、84地区が最も危険度の高い「5」とされた=表。
ワースト1位の豊町5丁目を筆頭に、火災の危険地区が品川区に集中している。小さな木造住宅が密集し、路地も狭いため、延焼の危険性が高い。驚くべきことに、危険地区のほぼ中央には広域避難場所「戸越公園一帯」(約6・3ヘクタール)がある。
本紙で火災危険度の高い地区と各避難場所の位置関係を検証したところ、戸越公園の危険性が際立った。前出の桑名氏は「周囲が火の海となった場合、戸越公園で火災旋風が発生する可能性は十分にある」と警告する。
品川区では、直下型の大地震が冬の強風下で発生したとき、区内で48件の火災が起きると想定している。火災発生を減らすため、区では古い住宅の建て替え補助などにより、街の不燃化を促進してきた。しかし、戸越公園で発生が危険視される火災旋風については「特別な対策はとっていない」(防災課)という状況だ。
都では災害発生時、戸越公園へ1万2000人が避難すると見込んでいる。品川区は現在、同公園一帯の避難場所について、隣接する国文学研究資料館跡地(約1・5ヘクタール)を含めた拡幅計画を進めている。ただ、空間を多少広げたところで、火災旋風の対策にはならない。
災害救援に詳しい日本セイフティー災害研究所の伊永勉所長は「運よく火災旋風が発生しなくとも、周囲が火で包まれれば温度が50−60度に上昇し、脱水症状を起こす人が多数出る。木造住宅の密集地は一般車両が起こす渋滞で消防車が動けなくなるため、火災の拡大は頭に置いておかなければならない」と指摘する。
大火災から身を守る方法はあるのか。
「とにかく風上へ、遠くへ逃げること。ガス管の破断で発生したような火災では、いくらバケツの水で消火活動をしても効果はない。また、自宅や職場の近くに指定されている避難場所を確認しておくことも重要。もし木造住宅の密集地が近くにあれば、次に逃げるべき避難場所をどこにするか、あらかじめ決めておくべきだ」
日頃からの準備が生死を分けることにもなる。
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