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埼玉、横浜、浦安が危ない!すべて破壊する“キラーパルス”の恐怖
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120310/dms1203101435008-n1.htm
2012.03.10 夕刊フジ
甚大な被害をもたらした東日本大震災から11日で丸1年になる。震災以降、余震を含めた地震の回数は激増し、10日未明にも茨城で震度5弱の地震があった。今後、首都圏ではマグニチュード(M)7級、最大震度7の巨大地震の発生が懸念されている。阪神・淡路大震災クラス、震度7という最高レベルの揺れに衝撃を受けるが、専門家が震度と並んで警戒するのが、震源から離れた場所でも壊滅的な被害を与える「キラーパルス」の発生だ。“長距離砲”のように襲いかかる地震動の正体とは−。
国の中央防災会議が想定する首都直下型、東京湾北部地震(江戸川、江東区近辺)の想定震度が事実上7に引き上げられた。
東京大学地震研究所などを中心とする文部科学省のプロジェクトチームが、首都圏約300地点に設置した地震計で解析したところ、地震を起こすプレートの境界が、想定(深さ30〜40キロ)よりも約10キロ浅くなる部分があることが判明した。浅くなった分だけ震度が強くなる地域が出るため、最大震度を従来の6強から7に改める必要が出てきたというのだ。
「もし発生すれば、東京の江東区と江戸川区を始め、川崎市や横浜市など東京湾に接する沿岸部で震度7になる可能性が高い。これは、1995年の阪神淡路大震災と同規模の揺れで、古い家屋は倒壊し、火災や津波により多数の死者が出るでしょう」(気象庁関係者)
この阪神淡路大震災で、特に被害がひどかったのが神戸の市街地だった。震源の明石海峡下の断層から離れていたにもかかわらず壊滅的なダメージを受けたのは、木造家屋に甚大な被害をもたらす「キラーパルス」(1〜2秒程度の短周期地震動)が原因だったといわれる。
工学院大建築学部の久田嘉章教授(地震工学)は、「震源から断層に沿って地震動のパルスが広がっていく。パルスは進行するごとに重なって増幅し、やがて、強力な破壊力を持つ地震動『キラーパルス』になる」と説明する。
進行方向に添って強くなっていくという特徴から、この地震動は「進行性パルス」とも呼ばれる。
「神戸は大阪盆地の端にあり、揺れが増幅する『エッジ効果』も働いた。そのため、JRの線路沿いに立つ民家が軒並み倒壊するなど、震源に近い所よりも被害が拡大した」(久田教授)
実はこのキラーパルスが、東京湾北部地震でも発生するのではとみられている。武蔵野学院大学の島村英紀・特任教授(地震学)が次のように解説する。
「キラーパルスは東京湾北部地震のような直下型地震で起きやすい傾向にある。1948年の福井地震(直下型)でも発生し、福井市の98%の家屋が倒壊した。これに見舞われると、古い木造家屋は全滅でしょう」
首都圏の下に広がる関東平野は、硬く厚い洪積層(こうせきそう)と、緩く浅い沖積層(ちゅうせきそう)で形成されている。
揺れに弱く、地盤沈下などの被害が広がりやすいのが後者で、東京都内では、荒川と隅田川に挟まれた江東、墨田、江戸川区の「江東デルタ地帯」や、足立、葛飾区などのいわゆる下町のほとんどがこの沖積層の上に広がっている。
「硬い皿の上に乗ったゼリーをイメージして欲しい。揺さぶるとゼリーは皿の上で激しくプルプルと揺れる。直下型地震がくると、沖積層は同様の状態になる」(島村氏)。こうした地盤の弱い地域にキラーパルスが襲いかかる可能性があり、そうなれば被害はより深刻なものになる。
ほかにどの地域が危ないのか。
「西では、東京都大田区や川崎市川崎区、横浜市中区。東側だと、千葉県浦安市、市川市、木更津市などの沿岸部が危ない。内陸部でも、利根川流域の埼玉県草加市、鳩ケ谷市、八潮市、三郷市なども注意が必要です」(同)
すべてを破壊し尽くす地震動。その恐怖から逃れる術はあるのか。
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