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首都直下地震:震度7を予想…「6強」見直し 文科省
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20120307k0000e040143000c.html
毎日新聞 2012年3月7日 11時21分(最終更新 3月7日 14時07分)
首都直下地震の対策を検討している文部科学省の研究チームは7日、東京湾北部でマグニチュード(M)7級の地震が発生すれば、東京湾岸の広範囲で、従来想定の震度6強より大きい震度7の揺れが予想されるとの研究成果を公表した。震源のプレート(岩板)境界が、従来想定より約10キロ浅いことが明らかになったため。震度6強の地域も広がり、国の中央防災会議は最悪ケースで死者1万1000人、経済被害112兆円とされた従来の被害想定を見直す方針だ。
研究チームは07年度から首都圏296カ所に地震計を新設し、観測した地震波などのデータを解析。その結果、フィリピン海プレートが首都圏を乗せた陸のプレートに沈み込む傾きが考えられていたより小さく、地震を起こすひずみをためやすいプレート境界面も従来想定していた深さ30〜40キロより5〜10キロ浅いことを突き止めた。
中央防災会議は、東京湾北部で起きる地震の震源域を東京都区部から千葉市周辺までの東西約63キロ、南北31キロ、規模は阪神大震災(95年)と同じM7.3と想定している。チームはこの想定に、今回の研究成果を加えて計算した。ただし、震度7になる自治体名は「誤差が大きい」として公表しなかった。
チームの酒井慎一・東京大准教授(地震学)は「プレート境界型の地震は規模が大きくなりやすいため、東京湾北部で今回想定していないM8の地震が起きる可能性も十分考えられる」と指摘する。その場合、震度6〜7の強い揺れに見舞われる範囲は大幅に広がるとみられる。
チームは詳細な震度分布を盛り込んだ最終報告を月内に公表する予定。報告をもとに、中央防災会議は新年度、被害想定や対策の見直しに着手する。【比嘉洋】
◇解説…最悪条件に備えを
文部科学省の研究チームが7日公表した首都直下地震の震度想定は、東京湾北部を震源と仮定した一つの試算に過ぎない。首都圏の地下構造は複雑で、次の地震が起きる場所の予測は不可能だ。規模や震源の位置が変われば結果も変わる。重要なのは、どこでも震度7に襲われる可能性があると考え、命を守る方策を積み重ねることだ。
震度はある地点の地表の揺れの強さで、主に(1)地震の規模(2)震源からの距離(3)地盤の揺れやすさ−−で決まる。一般に規模が大きく、震源に近いほど揺れは強くなる。その意味で今回、東京湾の真下で大地震を起こす力をためるプレート(岩板)境界面が、想定より10キロ地表に近いと分かった意義は大きい。
関東大震災(1923年)のようなマグニチュード(M)8級地震は200〜400年間隔で、今世紀中に起きる可能性は低いとの理由で検討対象外だった。だが東日本大震災で定説に依拠する危うさ、最悪の条件に備える必要性を学んだ。
それだけに、今後、国は首都圏地下のプレート境界で起きる地震の想定を、M7級から8級に見直す必要がある。Mは1違うとエネルギーは約32倍になる。被害想定も桁違いに大きくなるだろう。その上で首都機能は維持できるか、検証されなければならない。【八田浩輔】
◇首都直下地震◇
国の中央防災会議が04年、東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県で近い将来に起きると想定したマグニチュード(M)7級の地震で、発生場所別に18パターンに分類される。このうち東京湾北部地震は想定被害額が最大。
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