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破産申請続く米カトリック教会、性的虐待の和解は進められるか?
THE PAGE 2月26日(水)10時36分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140226-00000005-wordleaf-int&p=1
米モンタナ州西部を管轄するカトリック教会のヘレナ教区が先月31日に破産申請を行いました。停滞する経済を象徴するかのように、有名企業の破産申請が珍しい話ではなくなったアメリカですが、カトリック教会の教区による破産申請もすでに10件以上報告されています。この背景には聖職者による未成年への性的虐待が存在するようです。
ヘレナ教区で数十年間にわたって隠蔽されてきた性的虐待の事実
先月末に破産申請を行ったヘレナ教区はモンタナ州西部に57の小教区を持ち、約4万5000人のカトリック教徒が地元の教会に通っています。ヘレナ教区の歴史は古く、モンタナ州が誕生する5年前の1884年に創立されています。子供達に対する性的虐待がいつ頃から始まったのかは不明ですが、ヘレナ教区に対して起こされた集団訴訟では、1940年代から約30年続いたとされています。当時まだ幼い子供だった原告は、教会の中や学校、キャンプ場といった場所で性的行為を強要されていました。
ヘレナ教区は原告団と保険会社を交えた調停会議を何度も実施し、最終的に総額1750万ドルの賠償金を払うことで合意に至りました。1500万ドルは神父や修道女、そのほかの教会関係者らによって幼少期に性的虐待を受けた362名に支払われ、250万ドルの一部は裁判費用として使われ、残りは新たな被害者が名乗り出た場合の賠償金としてプールされます。賠償金を捻出するため、ヘレナ教区は所有する土地の売却も視野に入れていますが、教区の関係者は「財政的には限界だ」と米メディアに語っており、これ以上の支出が困難であったという懐事情も垣間見えます。
米全土で30億ドルの賠償金が支払われてきた性的虐待問題
カトリック教会の関係者らによる児童への性的虐待は1990年代頃から少しずつ米メディアも取り上げるようになりましたが、ターニングポイントとなったのは2002年にボストン・グローブ紙が発表した調査報道記事でした。カトリック教会の影響力が強いボストンで、地元新聞社が性的虐待に関与した5人の神父を実名で報道。性的虐待の実態やそれらを隠ぺいしてきた教区の姿勢を厳しく追及し、同紙は翌年にピューリッツア賞を受賞しています。5人の神父にはやがて実刑判決が下され、2003年9月にはボストン大司教区が8500万ドルの賠償金を支払っています。この報道を機に、全米各地で過去にカトリック教会の聖職者らから受けた性的虐待に対して集団訴訟が相次いで起こされるようになったのです。
全米各地のカトリック教区に対して起こされた集団訴訟では、教区の大きさや被害者の数によって賠償金の額には大きな差があるものの、現在までに20近くの教区で和解が成立しています。ロサンゼルス大司教区では、大司教区と枢機卿個人に対してそれぞれ訴訟が起こされ、少なくとも720億ドルが賠償金として被害者に支払われています。ロイター通信は1日、これまでに米カトリック教会が支払った賠償金の総額は約30億ドルに達したと伝えています。
バチカンのイメージ回復は成功するか
性的虐待に関与した人物がすでに死亡しているケースも珍しくありませんが、ある教区で性的虐待を行った神父がその事実を隠ぺいしたまま他の教区へ移動していた事実も明らかになっており、カトリック教徒からは「過去に性的虐待に関与していた神父らの情報は全て公開すべきだ」という声が後を絶ちません。
アメリカから世界中に飛び火した性的虐待スキャンダルに、バチカンも本腰を入れて対応を開始。性的虐待スキャンダルの対応に消極的と批判が噴出した前教皇ベネディクト16世の時代でさえ「過去50年で、最大で全体の5パーセントに当たる聖職者が性的虐待に関与していた」との声明を発表し、年平均数百人のペースで性的虐待に関与したとされる聖職者の資格はく奪を実施していました。新教皇フランシスコも虐待に関与した聖職者には厳しい対応を取る姿勢を打ち出しており、今後の対応が注目されます。
【コメント】
最大で5%の聖職者が性的虐待に関与はショッキングですね。聖職者に寄る性的虐待が果たして全体平均よりも高いのか低いのかも気になります。
もし、全体平均よりも過度に高い場合は著しい問題ですね。。
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