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「突破者の母〜グレートマザー」宮崎学/青林工芸舎‘99年(あとがき)から
その母が、会社を倒産させた時の私が自らの命を断つ危険を感じていた。そして、そのことへの対応としてとった母の行動は、実に絶妙なタイミングであった。
死を決意した私が最後の挨拶をするために母親を訪ねると、そこに鼈甲のメガネを質に入れてつくった金で買った肉で、スキ焼きが準備されていたのである。母の「生きる」ということへの強烈な意識が私の心理を見抜いていたのである。
思うに、母は子供=私を守るためなら、なんのためらいもなく自らの命をさし出しただろう。「アウトロー的反理性」である。世間体とか、まして「独立した人格」といった概念とは対極にあるものだったと私は思う。それだけ、母は「生きる」という現実がいかに厳しい営みであるかを無意識のうちに体得していたのだ。
母の一生は見事な一生だったと思う。捨て身で子を愛することのできた人だった。
- プロポーズされたけど踏み切れない〜もっと素晴らしい男が現れるかも、と〔佐藤優の人生相談〕 仁王像 2013/10/19 19:39:29
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