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私は多くの不幸を生み出す原因となるものとは
経済観念を指針としてあらゆる枠組みを決定するといった社会の仕組みに在ると思っている
そしてまたその経済観念とは
多くの人々から齎された一般的とされる常識的な観念群に依って構築されている
その大元を辿れば夜は危険で昼行動するのが人間の基本だと云うような考えにまで遡る
そうした考え方から物事の原理は安易に組み立てられているのである
例えば理性と本能の問題で在る
例えば白人と黒人の違いである
例えば善と悪の問題である
多くの人々は指針を自己の外に求める事が当たり前となって居り
故に安易な結果に流れ着く様になってしまっている
どのみち間違った指針を利用すれば
危険を避けて安全な道を通ろうとすること自体が困難を招き入れる事になる
理解出来るだろうか
白人が黒人を遠ざけたのは彼らと自分達との違いに恐怖したからである
しかしそのことが大きな彼らにとっての困難を生んだ
理性の力においすがったのは自身の中にも見る感情的な
エネルギーがとてつもなく制御出来ないものの様に力強く感じられたからである
宗教が発展する必要性を感じたのは謂わば彼らとの違いを多く目撃する事によってである
つまり違いを畏怖しそれを糺すことにより安堵を得ようとした事が始まりである
つまりそこに生まれたのは恐怖のエネルギーである
彼らが啓蒙的だったのは自らが人の倖せとは何かを知らなかったからでもある
彼らの目が他者の不幸をその指針に推し測ったのである
宗教支配だけでなく政治も全てコントロール的なのは
その中心には「真実を知らない事による恐怖」があるのみである
そこでは光が良くて闇が悪く
白が良くて黒が悪い
そういった指針だけが息づく
そこにすべてはバランスを失ったのである
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