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板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」から
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NHKスペシャルは「トリウム原子炉」「日本が米国の核兵器燃料プルトニウム製造工場」の議論なく不毛!
2011年07月09日 22時09分57秒 | 政治
◆NHKが7月9日午後7時30分からNHKスペシャル番組「徹底討論どうする原発」というテーマで午後10時15分まで続けられた。
現在の軽水炉型原発の燃料は、二酸化ウランだが、福島第一原発3号炉は、 MOX燃料 (プルサーマル)が、3割程度使用されていた。
この使用済み核燃料から製造されるウランとプルトニウムは、核兵器の燃料に使用される。米国は、このプルトニウムの製造を日本の原発に期待して、日本列島を「プルトニウムの製造工場」にしている。要するに、日本は米国の核戦略の重要な最前線基地なのである。米国は、スリーマイル島での原発事故以来、米国民の間で、プルトニウム製造がしににくなったことから、日本に製造させたようと考えたのである。
◆原発の安全性で言えば、このブログでも紹介したことがあるけれど、いわゆる「トリウム原子炉」という最新鋭の原子炉が開発されているにもかかわらす、これまでとくに日本国民の注目を浴びなかった。
それは、電力会社が「原発の安全神話」を振りまいてきたことや、国民の大半が、原発の危険性にほとんど無関心だったことによる。
だが、それでも、トリウム原子炉の開発者は、世界各国にその特長・長所をあちこちに普及する努力を続けてきた。トリウム原子炉の特長・長所は、 国際科学技術研究所の「プロジェクト」は、次のようにまとめられている。
@原料が入手し易い。普遍的な金属である。埋蔵量はウランの約3倍。
A低放射性物質であり安全。
B燃焼後の廃棄物に放射物質が少ない、またはない(核廃棄物処理の処理の必要がほとんどない)
C低放射性物質のプラントであり、安全性が高い。
D大規模な遮蔽設備が不要となり、プラントの規模が小さくなる。
E立地に関する住民とのアセスメントが容易。
F兵器に流用される生産物がないので、核拡散の防止となる。
G核廃棄物焼却処理に使用可能。
ということで、インド、米国、ロシア、フランス、UAEなどがアプーチしている。これに対して、日本は、冷淡である。
それはなぜかと考えると、「F兵器に流用される生産物がないので、核拡散の防止となる」という点が、大きな障害として浮かび上がってくる。
ズバリ言えば、トリウム原子炉は、核兵器原料となる「プルトニウム」を生み出さないからである。原子力の平和利用と言えば、「F兵器に流用される生産物がないので、核拡散の防止となる」という長所が、平和国家であるはずの日本では、何と欠点、短所になる。それは、日本の原発が、米国の「核戦略」に組み込まれて、日本列島が「プルトニウム製造工場」にされてしまっているためだ。「プルトニウムを製造しない原発」は、日本には許されないのである。
そもそも、日本があの大東亜戦争を開戦せざるを得なかったことのひとつは、エネルギー問題にあった。そして結果は敗戦国となった。その現実を前提に考えれば、資源少国の日本は、戦勝国アメリカに対して、自主的なエネルギー政策の選択は、いまのところ許されない。国民は、その現実を認識しなければならないだろう。原発についての議論は、そこから始めなければ全ては不毛なのだ。
かくして、NHKスペシャル番組「徹底討論どうする原発」では、「脱原発」の是非は、議論されても、「トリウム原子炉」についての議論は、まったくなく、ましてや、逆に、米国の核戦略まなかで「日本列島がプルトニウム製造工場にされている」という現実についての当否について、問題提起すらなかった。この意味で、不毛な番組だった。時間のムダだったということである。
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