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2013/4/28 晴耕雨読
https://twitter.com/tokyo_satokei
今年はじめに連載された「本紙創刊70周年 激動の日々」の中で、特報部の黎明期が紹介されています。
以下、簡単に。
東京新聞が誇る「特報部」が誕生したのは一九六八年三月一日である。
見開き二ページのワイド紙面、しかも新鮮なニュース読み物で連日展開。
日本のどの新聞も手を付けなかった画期的な挑戦。
当時本紙は中日新聞東京本社の発行紙として門出したばかり。
会社にとっては飛躍への期待を込めた切り札だった。
この構想が二月初めに流れた時、編集局は不安と期待感に包まれた。
連日困難な取材と長文の記事、とても長続きしないぞ、いったい誰が選ばれ、何人でやるのか…。
同じころ伊藤編集局長は各部長に第一期特報部員の選出を命じていた。
鳴り物入りの発足だけに失敗は絶対許されない。
「犠牲を払ってでも精鋭を出すように」と。
各部から反発の声が上がるが、伊藤は緊急幹部会を開き後に伝説となる名言を述べる。
「私は特報に命をかけた。老い先は短いが皆さんは私の屍を越えて成功への道を進んでほしい」。
この決意に多くの幹部が目を潤ませた。
こうして一期生十四人が決まった。
三月一日朝、初の部会が開かれた。
どんな紙面を作るか。
誰もが暗中模索の中、伊藤局長が部会に現れ、笑顔で話し始めた。
「要は週刊誌の記事より早くて、正確で奥の深いニュースを毎日読者に届けることだ」。
さらりと言ったが、それが如何に大変なことだったか。
部会が終わるとすぐ部長とデスクが緊張感を漂わせてテスト版作りに入った。
「話題の発掘」「ニュースの追跡」の名言が生まれたのはこの時。
テスト版は三月三日付。
メーンは「政治的陰謀か!都庁汚職の相次ぐ摘発」。
テスト版は大好評で、模索する特報の未来に光明をもたらした。
一九六八年三月十二日朝刊から、低迷する本紙の切り札として出発した「特報部」。
創刊号は全部員が前もって「渾身の一本」を書き、それを局長、編集局次長が吟味して決めることになっていた。
私(編集委員・田中哲男)は当時、芽生え始めた高校全学連の実像を追っていた。
デスクが「委員長にインタビューしろ」と無理難題を言う。
警視庁担当記者の情報などをもとに必死に探し自宅が目黒にあるのを突き止めた。
高校生とはいえ相手は過激派だ。
自宅を訪ねると、家族が一室に招き入れてお茶まで出してくれた。
リーダーはごく普通の少年で、誠実に話してくれたのを覚えている。
苦吟して二百余行を徹夜で書き上げた。
これが記念すべき創刊号を飾ったのである。
見出しは「進学よりデモだ」…。
スタート当初は誰もが必死だった。
勝負は出足の一週間だ。
ここで読者を引きつける衝撃的なネタを連発しろ。
部長は眼鏡を光らせてげきを飛ばした。
二日目以降も力作が続く。
「四百三十組、謎の集団結婚」「これがベトコンの新兵器だ」「赤ちゃん取り違え事件の悲劇」「エンゼルベビー故郷へ帰る」…。
大型ワイド紙面は各社に衝撃を与え、週刊誌は敏感に反応した。
部員は取材現場で各社から「あれは何人でやってるの」「記者はどんな人たちなの」などと必ず聞かれた。
そのうち週刊誌から「給料で優遇するからわが社へ来ませんか」なんて引き抜きの声も掛かったりした。
特報部誕生からいつしか四十五年。
創刊以来のメーン記事はざっと一万五千本、サイド記事を合わせたら五万本を超えた。
どれもがその時々の熱い話題であり、まさに衝撃のニュース史といえるだろう。
歴代部長は総計二十二人、部員は何百人に上るだろうか。
そして今は亡き何十人ものOBたち…。
東日本大震災以降、特報はじめ本紙は原発と復興報道で他紙を圧し、読者の共感を得ている。
昨年十月には菊池寛賞を再び受賞した……といった感じですかね。
何となく雰囲気は伝わったでしょうか。
自画自賛みたいなところはご勘弁を。
> 同い年なんですね。
特報部と同い年でも嬉しくありませんけどね(苦笑)。
> 佐藤さんを通じて、飾らない素顔が見えるところに、凄く共感します! さらに社会部にハッパ掛けてください。声援送ります。
ぼちぼちやります。
> 同じ社内でも色々温度差ありますね。佐藤さんの姿勢を応援していきたいと思います。
励みになります。
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